JP-2026077815-A - ヒトIL-4受容体に対する高親和性ヒト抗体
Abstract
【課題】 ヒトインターロイキン-4受容体アルファ(hIL-4Rα)に高い親和性(K D )で結合し、hIL-4及びhIL-13活性を遮断することができる、単離された ヒト抗体又はその抗体フラグメントの提供。 【解決手段】 配列番号274に示されるアミノ酸配列を含むヒトインターロイキン-4受容体(hIL-4R)に特異的に結合する、抗体又はその抗原結合フラグメントであって、配列番号162に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(HCVR)及び配列番号164に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(LCVR)を含む、上記抗体又は抗原結合フラグメント。 【選択図】 なし
Inventors
- ジョウエル・エイチ・マーティン
- タミー・ティー・ファン
- ジャネット・エル・フェアハースト
- ニコラス・ジェイ・パパドプロス
Assignees
- リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260218
- Priority Date
- 20081029
Claims (16)
- 重鎖可変領域(HCVR)及び軽鎖可変領域(LCVR)を含むヒトインターロイキン-4受容体(hIL-4R)(配列番号274)に特異的に結合する、抗体又はその抗原結合フラグメントであって: (a) 約100pM若しくはそれ以下のhIL-4Rに対する親和性(K D )を特徴 とする、配列番号162に示されるアミノ酸配列を有するHCVR及び配列番号164に示されるアミノ酸配列を有するLCVR; (b) 約300pM若しくはそれ以下のhIL-4Rに対する親和性(K D )を特徴 とする、配列番号18に示されるアミノ酸配列を有するHCVR及び配列番号20に示されるアミノ酸配列を有するLCVR;又は (c) 約50pM若しくはそれ以下のhIL-4Rに対する親和性(K D )を特徴と する、配列番号210に示されるアミノ酸配列を有するHCVR及び配列番号212に示されるアミノ酸配列を有するLCVR を含む、上記抗体又は抗原結合フラグメント。
- 重鎖相補性決定領域3(HCDR3)及び軽鎖相補性決定領域3(LCDR3)を含む、ヒトインターロイキン-4受容体(hIL-4R)(配列番号274)に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントであって: (a) 配列番号152に示されるアミノ酸配列を有するHCDR3及び配列番号160に示されるアミノ酸配列を有するLCDR3; (b) 配列番号8に示されるアミノ酸配列を有するHCDR3及び配列番号16に示されるアミノ酸配列を有するLCDR3;又は (c) 配列番号200に示されるアミノ酸配列を有するHCDR3及び配列番号208に示されるアミノ酸配列を有するLCDR3; を含む、上記抗体又は抗原結合フラグメント。
- 重鎖相補性決定領域1(HCDR1)、2(HCDR2)、3(HCDR3)及び軽鎖相補性決定領域1(LCDR1)、2(LCDR2)、3(LCDR3)を含む、ヒトIL-4Rに特異的に結合する抗体又は抗体の抗原結合フラグメントであって、 HCDR1は、式X 1 -X 2 -X 3 -X 4 -X 5 -X 6 -X 7 -X 8 (配列番号265)のアミノ酸配列を含み、式中X 1 =Gly;X 2 =Phe;X 3 =Thr;X 4 =Phe;X 5 =A sp又はArg;X 6 =Asp又はSer;X 7 =Tyr;そしてX 8 =Ala又はGly であり; HCDR2は、式X 1 -X 2 -X 3 -X 4 -X 5 -X 6 -X 7 -X 8 (配列番号266)のアミノ酸配列を含み、式中、X 1 =Ile又はLeu、X 2 =Ser、X 3 =Gly、Tyr又 はArg、X 4 =Ser、Asp又はThr、X 5 =Gly又はSer、X 6 =Gly、S er又はVal、X 7 =Ser又はAsn、そしてX 8 =Thr、Lys又はIleであり; HCDR3は、式X 1 -X 2 -X 3 -X 4 -X 5 -X 6- X 7 -X 8 -X 9 -X 10 -X 11 -X 12 -X 13 -X 14 -X 15 -X 16 -X 17 -X 18 (配列番号267)のアミノ酸配列を含み、式中、X 1 =Ala、X 2 =Lys、X 3 =Asp、Glu又はTrp、X 4 =Gly又はArg、X 5 =Leu、Thr又はArg、X 6 =Gly、Arg又はSer、X 7 =Ile又はG ly、X 8 =Thr、Phe又はTyr、X 9 =Ile、Asp又はPhe、X 10 =Arg、Tyr又はAsp、X 11 =Pro、Tyrであるか又は存在せず、X 12 =Argであるか又は存在せず、X 13 =Tyrであるか又は存在せず、X 14 =Tyrであるか又は存在せず、X 15 =Glyであるか又は存在せず、X 16 =Leuであるか又は存在せず、X 17 =Aspであるか又は存在せず、そしてX 18 =Valであるか又は存在せず; LCDR1は、式X 1 -X 2 -X 3 -X 4 -X 5 -X 6- X 7 -X 8 -X 9 -X 10 -X 11 (配列 番号268)のアミノ酸配列を含み、式中、X 1 =Gln、X 2 =Asp、Ser又はVa l、X 3 =Ile又はLeu、X 4 =Ser、Leu又はAsn、X 5 =Asn、Tyr又 はIle、X 6 =Trp、Ser又はTyr;X 7 =Ileであるか又は存在せず;X 8 = Glyであるか又は存在せず;X 9 =Tyrであるか又は存在せず;X 10 =Asnである か又は存在せず;そしてX 11 =Tyrであるか又は存在せず; LCDR2は、式X 1 -X 2 -X 3 (配列番号269)のアミノ酸配列を含み、式中、X 1 =Leu、Ala又はVal、X 2 =Ala又はGly、そしてX 3 =Serであり;そして LCDR3は、式X 1 -X 2 -X 3 -X 4 -X 5 -X 6- X 7 -X 8 -X 9 (配列番号270)のアミノ酸配列を含み、式中、X 1 =Gln又はMet、X 2 =Gln、X 3 =Ala又はT yr、X 4 =Leu又はAsn、X 5 =Gln又はSer、X 6 =Thr、Phe又はHi s、X 7 =Pro、X 8 =Tyr、Ile又はTrp、そしてX 9 =Thrである、 抗体又は抗体の抗原結合フラグメント。
- 重鎖及び軽鎖CDRアミノ酸配列(HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、LCDR3)が、以下: (a) 配列番号148、150、152、156、158、160; (b) 配列番号4、6、8、12、14、16;及び (c) 配列番号 196、198、200、204、206、208 からなる群より選択される、請求項3に記載の抗体又は抗原結合フラグメント。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体又は抗原結合フラグメントのHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2及びLCDR3配列をコードする核酸配列。
- 請求項5に記載の核酸配列を含むベクター。
- 請求項6に記載のベクターを含む、抗体又は抗体の抗原結合フラグメントの製造のための宿主ベクターシステム。
- ヒトインターロイキン-4受容体アルファ(hIL-4R)に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントを生産する方法であって、 抗体又はフラグメントが発現する条件下で請求項7に記載の宿主ベクターシステムの細胞を増殖させること、及び発現した抗hIL-4抗体を回収することを含む、上記方法。
- 宿主細胞が原核細胞又は真核細胞である、請求項8に記載の方法。
- 宿主細胞がE.coli細胞又はCHO細胞である、請求項9に記載の方法。
- 疾患又は障害の処置のための医薬の製造における、請求項1、2、3又は4に定義される抗体又は抗原結合フラグメントの使用であって、ここで疾患又は障害がヒトインターロイキン-4(hIL-4)活性の除去、阻害又は低減により改善、軽減又は抑制される、使用。
- 疾患又は障害が、関節炎、疱疹状疾患、慢性特発性蕁麻疹、強皮症、肥厚性瘢痕化、ウィップル病、良性前立腺肥大、肺障害、喘息、炎症性障害、アレルギー反応、川崎病、鎌状赤血球症、チャーグ・ストラウス症候群、グレーブズ病、子癇前症、シェーグレン症候群、自己免疫性リンパ増殖症候群、自己免疫性溶血性貧血、バレット食道、自己免疫性ブドウ膜炎、結核、及びネフローゼからなる群より選択される、請求項11に定義される使用。
- 疾患又は障害が喘息又はアトピー性皮膚炎である、請求項11に定義される使用。
- ヒトインターロイキン-4(hIL-4)活性の除去、阻害又は低減により改善、軽減又は抑制される、疾患又は障害を処置する方法であって、請求項1~4のいずれか1項に記載の抗体又は抗原結合フラグメントを、それを必要とする患者に投与することを含む、上記方法。
- 疾患又は障害が、関節炎、疱疹状疾患、慢性特発性蕁麻疹、強皮症、肥厚性瘢痕化、ウィップル病、良性前立腺肥大、肺障害、喘息、炎症性障害、アレルギー反応、川崎病、鎌状赤血球症、チャーグ・ストラウス症候群、グレーブズ病、子癇前症、シェーグレン症候群、自己免疫性リンパ増殖症候群、自己免疫性溶血性貧血、バレット食道、自己免疫性ブドウ膜炎、結核、及びネフローゼからなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
- 疾患又は障害が喘息又はアトピー性皮膚炎である、請求項14に記載の方法。
Description
インターロイキン-4(IL-4、B細胞刺激因子又はBSF-1としても知られる)は、表面免疫グロブリンに特異的な低濃度の抗体に応答してB細胞の増殖を刺激するその能力でもともと特徴付けられていた。IL-4は、T細胞、肥満細胞、顆粒球、巨核球及び赤血球の増殖刺激を含む広範囲の生物学的活性を有することが示されている。IL-4は、休止B細胞におけるクラスII主要組織適合複合体分子の発現を誘導し、そして刺激されたB細胞によるIgE及びIgG1アイソタイプの分泌を増強する。 IL-4の生物学的活性は、IL-4の特異的細胞表面受容体により媒介される。ヒトIL-4受容体アルファ(hIL-4R)(配列番号274)は、例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載される。hIL-4Rに対する抗体は特許文献4及び特許文献5に記載される。 ヒト治療剤として有用な抗体の製造方法には、キメラ抗体及びヒト化抗体を生成することが含まれる(例えば特許文献6を参照のこと)。例えば、ヒト抗体を産生することができる非ヒトトランスジェニックマウスを生成する方法を記載する、特許文献7及び特許文献8を参照のこと。 hIL-4Rに対する抗体を使用する方法は、特許文献9;特許文献10;及び特許文献11に記載される。 米国特許第5,599,905号米国特許第5,767,065号米国特許第5,840,869号米国特許第5,717,072号米国特許第7,186,809号米国特許第6,949,245号WO94/02602米国特許第6,596,541号米国特許第5,714,146号米国特許第5,985,280号米国特許第6,716,587号 以下の実施例は、本発明の方法及び組成物の作り方及び使い方の完全な開示及び記載を当業者に提供するために提示されるものであり、本発明者らが自らの発明と考えるものの範囲を限定することを意図するものではない。使用される数値(例えば量、温度など)に関して正確さを保証するための努力がなされているが、いくらかの割合を実験誤差及び偏差が占めるはずである。別段示されていなければ、部は質量部であり、分子量は平均分子量であり、温度は摂氏度であり、そして圧力は大気圧又は大気圧付近である。 実施例1.ヒトIL-4受容体に対するヒト抗体の作成 VELOCIMMUNETMマウス(Regeneron Pharmaceuticals、Inc.;US6,596,541)をヒトIL-4R(hIL-4R、配列番号274)、又はhIL-4R及びサル(Macaca fascicularis)のIL-4R(mfIL-4R、配列番号275)タンパク質若しくはDNAの組み合わせで免疫した。最適な免疫応答を得るために、続いて動物を3~4週ごとにブーストし、そして抗抗原応答の進行を評価するために各ブーストの10日後に採血した。 マウスが最大の免疫応答に達した場合、抗体発現B細胞を採取し、そしてマウス骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを形成した。あるいは、米国特許出願公開2007/0280945A1(参照によりその全体が本明細書に具体的に加入される)において記載されるように、抗原特異的抗体を、骨髄腫細胞への融合なしに直接B細胞から単離した。安定な組み換え抗体発現CHO細胞株を単離された適切な組換え体から樹立した。機能的に望ましいモノクローナル抗体を、ハイブリドーマ又はトランスフェクトした細胞の馴化培地を特異性、抗原結合親和性及びhIL-4のhIL-4Rへの結合を遮断する効力(以下に記載される)についてスクリーニングすることにより選択した。 いくつかの抗hIL-4R抗体を前述の方法により得、これらにはH4H083P、H4H094P及びH4H095P、H4H098P及びH4H099Pと命名した典型的な抗体が含まれていた。これらの典型的な抗hIL-4R抗体、及びそれらの生物学的特性を以下の実施例においてより詳細に記載する。 実施例2.抗原結合親和性決定 25℃又は37℃のいずれかで、hIL-4Rに関して選択された抗体の結合親和性(KD)を、実時間バイオセンサー表面プラズモン共鳴アッセイ(BIACORETM200 0)を使用して決定した。手短には、抗体を、BIACORETMチップへの直接カップリングにより作出したヤギ抗hFcポリクローナル抗体表面上に捕捉して、捕捉抗体表面を形成した。種々の濃度(50nMから12.5nMの範囲)のモノマーhIL-4R(R&D Systems)又はダイマーhIL-4R-mFcを、25℃又は37℃のいずれかで捕捉抗体表面上に10μl/分で2.5分間注入した。抗体に対する抗原の結合及び結合複合体の解離を実時間でモニタリングした。平行解離定数(KD)及び解離速度定 数を、BIA評価ソフトウェアを使用して動態解析を行うことにより確認した。BIA評価ソフトウェアを、抗原/抗体複合体解離の半減期(T1/2)を計算するためにも使用し た。結果を表1に示す。NB:抗体-抗原結合が実験条件下で観察されなかった。コントロール:完全ヒト抗IL-4R抗体(米国特許第7,186、809号;配列番号:10及び12)。 カニクイザル(Macaca fascicularis)IL-4R(mfIL-4R)に関して選択された抗体の25℃又は37℃のいずれかでの結合親和性(KD)もま た、種々の濃度(100nMから25nMの範囲)のモノマーmfIL-4R-myc-myc-his(mfIL-4R-mmh)又はダイマーmfIL-4R-mFcを用いて前記の実時間バイオセンサー表面プラズモン共鳴アッセイを使用して決定した。抗体H4H098Pのみがモノマー及びダイマー両方のmfIL-4Rに25℃にてそれぞれ552nM及び9.08nMのKDで結合することができた。さらに、抗体H4H098P はまた、ダイマーmfIL-4Rに37℃にて24.3nMのKDで結合した。H4H0 83PはダイマーmfIL-4Rに対して非常に弱い結合を有していた。 抗体-抗原結合親和性をELISAベースの溶液競合アッセイを使用することでも評価した。手短には、96ウェルMAXISORPTMプレートを最初に5μg/mlアビジンで終夜コーティングし、続いてBSAブロッキングを1時間行った。次いでアビジンでコーティングしたプレートを250ng/mlビオチン-hIL4とともに2時間インキュベートした。このプレートを使用して、抗体滴定サンプル溶液中の遊離hIL-4R-mFc(ダイマーhIL-4R)又は遊離hIL-4R-myc-myc-his(hIL4R-mmh、モノマーhIL4R)のいずれかを測定した。抗体滴定サンプルを作製するために、一定量25pMのhIL-4R-mFc又は200pMのhIL-4R-mmhのいずれかを0~約10nMの範囲の段階希釈で種々の量の抗体と予め混合し、続いて1時間室温でインキュベーションして抗体-抗原結合を平衡に到達させた。次いで平衡化サンプル溶液を、遊離hIL-4R-mFc又は遊離hIL-4R-mmhのいずれかの測定のためにhIL-4でコーティングしたプレートに移した。1時間の結合の後、プレートを洗浄し、そして結合したhIL-4R-mFcを、HRP結合マウス抗mFcポリクローナル抗体又はHRP結合ヤギ抗mycポリクローナル抗体のいずれかを使用して検出した。IC50値を決定した(表2)。 ELISAベースの溶液競合アッセイを使用して抗体のサルIL-4Rに対する交差反応性も決定した。抗体H4H098Pは、mfIL-4R-mFcについて300pMのIC50、そしてmfIL-4R-mmhについて20nMのIC50を示した。 実施例3.インビトロでのhIL-4及びhIL-13の生物学的作用の中和 精製した抗hIL-4R抗体のhIL-4R仲介細胞機能を中和する能力をインビトロで決定するためにヒトSTAT6及びSTAT6ルシフェラーゼレポーターを含有するよう操作したHK293細胞株を使用するバイオアッセイを開発した。hIL-4R誘導ルシフェラーゼ活性の阻害を以下のように決定した:細胞を96ウェルプレートに培地中1×104細胞/ウェルで播種し、そして終夜37℃、5%CO2でインキュベートした。段階希釈で0~20nMの範囲の抗体タンパク質を、10pMのhIL-4又は40pMのhIL-13のいずれかとともに細胞に加えた。次いで細胞を37℃、5%CO2で6時 間インキュベートした。細胞応答の程度をルシフェラーゼアッセイ(Promega Biotech)で測定した。結果を表3に示す。NB:ルシフェラーゼ活性が上記の実験条件下で遮断されなかった。さらに、H4H098PはmfIL-4R仲介細胞機能を360fM mfIL-4の存在下で150nMのIC50で遮断することができた。