JP-2026077828-A - 逆水性ガスシフト触媒、電解反応システム及び二酸化炭素の変換方法
Abstract
【課題】高温で使用可能な逆水性ガスシフト触媒を得るとともに、その製造方法を得る。 【解決手段】逆水性ガスシフト触媒を、ジルコニアを主成分とする担体cb1に鉄を触媒活性成分ca1として担持した含浸担持物とする。 【選択図】 図11
Inventors
- 越後 満秋
- 津田 裕司
- 平野 竹徳
Assignees
- 大阪瓦斯株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260218
- Priority Date
- 20200331
Claims (9)
- ジルコニアを主成分とする担体に鉄を触媒活性成分として担持した含浸担持物である逆水性ガスシフト触媒。
- 触媒全体に対する前記担体の割合が55重量%以上である請求項1記載の逆水性ガスシフト触媒。
- 前記触媒活性成分の担持量が0.5重量%以上である請求項1又は2に記載の逆水性ガスシフト触媒。
- 前記触媒活性成分に加えて、銅を担持した請求項1~3のいずれか1項に記載の逆水性ガスシフト触媒。
- 前記銅の担持量が前記触媒活性成分の担持量と同一以下である請求項4に記載の逆水性ガスシフト触媒。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載の逆水性ガスシフト触媒を少なくとも含む逆水性ガスシフト反応部と電解反応部とを少なくとも有する電解反応システム。
- 前記電解反応部が、支持体の上に電極層と電解質層と対極電極層が少なくとも形成された電解セルユニットを有する請求項6に記載の電解反応システム。
- 前記支持体が金属である請求項7に記載の電解反応システム。
- 600℃~800℃の温度で、二酸化炭素を、請求項1~5のいずれか1項に記載の逆水性ガスシフト触媒に接触させて逆水性ガスシフト反応を行う二酸化炭素の変換方法。
Description
本発明は、逆水性ガスシフト触媒及びその製造方法に関するとともに、この種の逆水性ガスシフト触媒を使用する触媒反応部を備える電解反応システム、炭化水素製造システムに関する。 炭化水素の製造に際しては、一酸化炭素及び水素を原料ガスとして、これらガスからメタンガスを得る技術が知られている。 特許文献1には、上記原料ガスの一方である一酸化炭素製造システムが開示されている。 特許文献1に開示のシステムは、電気分解処理を行う電解装置(本発明の電解反応部に相当)を備え、この装置のカソードに二酸化炭素と水とを供給し、電気分解により水素、一酸化炭素を生成する。この反応では、未反応の水、二酸化炭素が残存する。そこで、電解装置から送出される水素、一酸化炭素、未反応の水、二酸化炭素を逆シフト反応器(本発明の逆水性ガスシフト反応部に相当)に送り、二酸化炭素と水素とを反応させて一酸化炭素と水とを生成する。 電解装置は700~900℃程度で作動し、逆シフト反応器は600~950℃程度で作動し、触媒としては、銅(Cu)、ニッケル(Ni)などを用いることができるとされている(当該明細書の段落〔0029〕)。 特開2019-35102号公報 炭化水素製造システムの構成を示す図電解反応部の構成を示す模式図電解反応部と逆水性ガスシフト反応部とを一体化したシステムの構成を示す図電解反応部及び逆水性ガスシフト反応部を備えた電解セルユニットの模式図電極層側ガス供給路を逆水性ガスシフト反応部とした比較実験に使用した電解セルユニットの断面図電解反応部と逆水性ガスシフト反応部との間に熱交換器を備えるシステムの構成図CO2を逆水性ガスシフト反応部に導く炭化化水素製造システムの別構成を示す図水素分離部を備えた炭化水素製造システムの別構成を示す図炭化水素合成反応部の前に水分離部を備えた炭化水素製造システムの更なる別構成を示す図電解反応部に水のみを導入する炭化水素製造システムの更なる別構成を示す図触媒の調製状態を示す説明図触媒の塗布・焼成状態及び還元前処理を示す説明図電解反応部、逆水性ガスシフト反応部及び炭化水素合成反応部を備えた電解セルユニットの模式図 本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。 図1は、今般発明者らが提案する炭化水素製造システム100の1形態の構成を示している。 同図に示すように、この炭化水素製造システム100は、電解反応部10、第1触媒反応部20、第2触媒反応部30、重質炭化水素分離部35(CnHm分離部と図示)、水分離部40(H2O分離部と図示)及び二酸化炭素分離部50(CO2分離部と図示)を順に備えて構成されている。 前記電解反応部10は流入するガスの少なくとも一部を電気分解する部位であり、前記第1触媒反応部20は流入するガスの少なくとも一部を逆水性ガスシフト反応する逆水性ガスシフト反応部であり、前記第2触媒反応部30は流入するガスの少なくとも一部を炭化水素に合成する炭化水素合成反応部として働くように構成されている。ここで、合成される炭化水素は、主にはCH4(炭素数が1の炭化水素)であるが、その他炭素数が2~4の低級飽和炭化水素類等を含む。さらに後に示すように、前記第2触媒反応部30に用いる触媒を適宜選定することにより、上記低級飽和炭化水素より炭素数が大きい重質炭化水素、飽和状態にない炭化水素或いは含酸素炭化水素等も合成することができる。従って、本明細書では、炭化水素はこれら全てを含む概念であり、炭化水素類とも総称される。 重質炭化水素分離部35、水分離部40及び二酸化炭素分離部50は、内部を流れるガスから所定の成分(記載順に、CnHm、H2O及びCO2)の少なくとも一部を除去する部位である。水分離部40及び二酸化炭素分離部50により除去・回収される成分は、図1に示すように、水戻し路41及び二酸化炭素戻し路51を介して、システムの所定の部位に戻されて再利用される。両戻し路41、51の上に、それぞれを経て戻されるH2O及びCO2で示している。 結果、この炭化水素製造システム100は、実質的にCO2をシステム外に放出することの無いカーボンクローズドシステムとして成立する。 同図において、各部の前に各部に流入するガスを示し、後に当該部から放出されるガスを示した。 前記電解反応部10では、出発原料としての、H2O及びCO2とが流入され、内部で電気分解されて、H2OはH2とO2とに分解されるとともに、一部のCO2がCOとO2とに分解され放出される。 反応は、以下の様に記載される。 2H2O→2H2+O2 (式1) 2CO2→2CO+O2 (式2) これらの式1,2は図1の電解反応部10を示す箱内にも示した。 前記第1触媒反応部20(逆水性ガスシフト反応部)では、H2とCO2が流入され、内部で逆水性ガスシフト反応が起こり、CO2がCOに、H2はH2Oになり放出される。 反応は、以下の平衡反応として記載されるが、逆水性ガスシフト反応は、以下の式3で記載される反応が右側に進む反応(CO2とH2が反応してCOとH2Oが生成する方向に進む反応)となる。 CO2+H2⇔CO+H2O (式3) この式3は図1の第1触媒反応部20(逆水性ガスシフト反応部)を示す箱内にも示した。箱内には、反応に使用する逆水性ガスシフト触媒cat1も模式的に示した。 前記第2触媒反応部30(炭化水素合成反応部)では、H2とCOが流入され、触媒反応により炭化水素が合成される。例えば、COとH2からCH4が合成される反応は以下の平衡反応として記載されるが、COとH2からCH4が合成される反応は、以下の式4で記載される反応が右側に進む反応(COとH2が反応してCH4とH2Oが生成する方向に進む反応)となる。 CO+3H2⇔CH4+H2O (式4) この式4は図1の第2触媒反応部30(炭化水素合成反応部)を示す箱内にも示した。この箱内には、反応に使用する炭化水素合成触媒cat2も模式的に示した。 さらに、この部位では(式3)の平衡反応も発生する。 また、前記第2触媒反応部30に用いる触媒の種類によっては、FT(Fischer-Tropsch)合成反応等を進行させることが可能であるため、COとH2からエタンやプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等や、パラフィン、オレフィン系炭化水素等、様々な炭化水素類を合成することができる。 後述するように、発明者等は、前記第2触媒反応部30に配置する炭化水素合成触媒cat2として、その触媒活性成分としてルテニウムを用いる触媒の例を示しているが、その触媒活性成分として鉄やコバルト等を含む触媒では重質炭化水素も合成され、この種の重質炭化水素は温度低下に従って凝縮して搬送用ガスから分離できる。そこで、前述の重質炭化水素分離部35では、このようにして分離される炭化水素成分を分離する。 前記水分離部40において生成したH2Oは分離され、水戻し路41(水リサイクルライン)を介して電解反応部10の上流側に戻される。 前記二酸化炭素分離部50において生成したCO2は分離され、二酸化炭素戻し路51(二酸化炭素リサイクルライン)を介して電解反応部10の上流側に戻される。 結果、この炭化水素製造システム100では、最終的には炭化水素が合成され、外部に供給することができる。 以上が、上記の炭化水素製造システム100の概要であるが、以下、各部の構成及びその役割に関して説明する。 〔電解反応部〕 先にも示した様に、この電解反応部10は、上記式1、式2に従って供給される電力を消費して流入するH2O及びCO2を分解する。 図2に、この電解反応部10の断面構成を模式的に示した。 同図は、複数積層されて電解スタック(図示省略)を形成する電解セルユニットUを示したものであり、この電解セルユニットUは電解セル1を備え、電解セル1は、電解質層1aの一方の面に電極層2を、他方の面に対極電極層3を備えて構成される。電極層2は電解セル1におけるカソードとなり、対極電極層3がアノードとなる。因みに、この電解セルユニットUは、金属支持体4により支持されている。なお、ここでは、電解セル1として固体酸化物形電解セルを用いた場合を例示している。 前記電解質層1aは、その厚さが10μm以下の薄膜の状態で形成できる。その構成材料としては、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、SSZ(スカンジア安定化ジルコニア)やGDC(ガドリニウム・ドープ・セリア)、YDC(イットリウム・ドープ・セリア)、SDC(サマリウム・ドープ・セリア)、LSGM(ストロンチウム・マグネシウム添加ランタンガレート)等を用いることができる。特にジルコニア系のセラミックスが好適に用いられる。 この電解質層1aは、低温焼成法(例えば1100℃を越える高温域での焼成処理をしない低温域での焼成処理を用いる湿式法)やスプレーコーティング法(溶射法やエアロゾルデポジション法、エアロゾルガスデポジッション法、パウダージェットデポジッション法、パーティクルジェットデポジション法、コールドスプレー法などの方法)、PVD法(スパッタリング法、パルスレーザーデポジション法など)、CVD法などにより形成することが好ましい。これらの、低温域で使用可能な成膜プロセスにより、例えば1100℃を越える高温域での焼成を用いずに、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層1aが得られる。そのため、金属支持体4の損傷を抑制し、また、金属支持体4と電極層2との元素相互拡散を抑制することができ、性能・耐久性に優れた電解セルユニットUを実現できる。特に、低温焼成法やスプレーコーティング法などを用いると低コストな素子が実現できるので好ましい。更に、スプレーコーティング法を用いると、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層1aが低温域で容易に得られやすいので更に好ましい。 また、電解質層1aはガスリークを遮蔽し、かつ、高いイオン伝導性を発現するために、緻密に構成される。電解質層1aの緻密度は90%以上が好ましく、95%以上であるとより好ましく、98%以上であると更に好ましい。電解質層1aは、均一な層である場合は、その緻密度が95%以上であると好ましく、98%以上であるとより好ましい。また、電解質層1aが、複数の層状に構成されているような場合は、そのうちの少なくとも一部が、緻密度が98%以上である層(緻密電解質層)を含んでいると好ましく、99%以上である層(緻密電解質層)を含んでいるとより好ましい。このような緻密電解質層が電解質層1aの一部に含まれていると、電解質層1aが複数の層状に構成されている場合であっても、緻密で気密性およびガスバリア性の高い電解質層1aを形成しやすくできるからである。 電極層2は、金属支持体4の表側の面であって孔4aが設けられた領域より大きな領域に、薄層の状態で設けることができる。薄層とする場合は、その厚さを、例えば、1μm~100μm程度、好ましくは、5μm~50μmとすることができる。このような厚さにすると、高価な電極層材料の使用量を低減してコストダウンを図りつつ、十分な電極性能を確保することが可能となる。孔(貫通孔)4aが設けられた領域の全体が、電極層2に覆われている。つまり、孔4aは金属支持体4における電極層2が形成された領域の内側に形成されている。換言すれば、全ての孔4aが電極層2に面して設けられている。 この電極層2の構成材料は、例えばNiO-GDC、Ni-GDC、NiO-YSZ、Ni-YSZ、CuO-CeO2、Cu-CeO2などの複合材を用いることができる。これらの例では、GDC、YSZ、CeO2を複合材の骨材と呼ぶことができる。なお、電極層2は、低温焼成法(例えば1100℃より高い高温域での焼成処理をしない低温域での焼成処