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JP-2026077840-A - 口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤

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Abstract

【課題】口腔内病原細菌のバイオフィルム形成を抑制できる口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤を提供することを課題とする。 【解決手段】本発明の口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤は、0.001質量%以上5.000質量%以下の多糖類繊維を含み、前記多糖類繊維がセルロース繊維(ただし、250nmから20,000nmの直径のものを除く)であり、前記セルロース繊維が含む複数の繊維状物の各太さは、1nm以上100nm以下であることを特徴とする。 【選択図】 図5

Inventors

  • 國米 恵子
  • 橋本 佳典
  • 情野 治良
  • 久恒 幸也
  • 濱田 和彦
  • 有田 祥
  • 野村 穣

Assignees

  • ピアス株式会社

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20260219

Claims (2)

  1. 0.001質量%以上5.000質量%以下の多糖類繊維を含み、前記多糖類繊維がセルロース繊維(ただし、250nmから20,000nmの直径のものを除く)であり、 前記セルロース繊維が含む複数の繊維状物の各太さは、1nm以上100nm以下である、口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤。
  2. 0.001質量%以上5.000質量%以下の多糖類繊維を含み、前記多糖類繊維がセルロース繊維(ただし、250nmから20,000nmの直径のものを除く)であり、 前記セルロース繊維が含む複数の繊維状物の各太さは、1nm以上100nm以下である、口腔用製剤。

Description

本発明は、例えば口腔内に適用されて使用される、口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤に関する。 ヒトの口腔内には、様々な微生物が存在する。この種の微生物としては、う蝕(虫歯)を引き起こすう蝕原因菌、歯周病を引き起こす歯周病原因菌などが挙げられる。これらの細菌は、いずれも歯の表面や歯肉表面でバイオフィルムをそれぞれ形成することが知られている。いったんバイオフィルムが形成されると、形成されたバイオフィルムが各原因菌をさらに増殖させる温床となることから、う蝕や歯周病を防ぐためには、口腔内におけるバイオフィルム形成を抑制すること、又は、形成されたバイオフィルムを減少させることが望ましいと考えられている。 これに対して、口腔内のバイオフィルム形成を抑制したり、バイオフィルムを減少させたりできる口腔用製剤が知られている。 この種の口腔用製剤としては、例えば、(a)塩化セチルピリジニウムと、(b)ケイヒ、チョウジ、及びそれらの抽出物からなる群より選択される少なくとも1種とを含有するものが知られている(特許文献1)。 特許文献1に記載の口腔用製剤は、口腔内に適用されることによって、う蝕原因菌及び歯周病菌の各バイオフィルム形成を抑制でき、また、形成されたバイオフィルムを減少できる。 特開2016-188262号公報 う蝕原因菌のバイオフィルム形成に与えるαキチン繊維の作用を示すグラフ。う蝕原因菌のバイオフィルム形成に与えるβキチン繊維の作用を示すグラフ。う蝕原因菌のバイオフィルム形成に与えるセルロース繊維の作用を示すグラフ。歯周病原因菌のバイオフィルム形成に与えるαキチン繊維の作用を示すグラフ。歯周病原因菌のバイオフィルム形成に与えるβキチン繊維の作用を示すグラフ。歯周病原因菌のバイオフィルム形成に与えるセルロース繊維の作用を示すグラフ。アパタイトペレット上におけるう蝕原因菌のバイオフィルム形成に与えるβキチン繊維の影響を示すグラフ。βキチン繊維と殺菌剤とを併用したときのう蝕原因菌の細胞数を経時的に示すグラフ。βキチン繊維と殺菌剤とを併用したときのう蝕原因菌の細胞数を経時的に示すグラフ。う蝕原因菌のバイオフィルムの光学顕微鏡写真(コントロール培地で培養された場合、及び、βキチン繊維によって形成が阻害された場合)。 本発明に係る口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤(口腔用組成物)の一実施形態について以下に説明する。以下、これら両方をそれぞれ単に組成物ともいう。 本実施形態の組成物は、多糖類繊維を含む。そのため、本実施形態の組成物は、口腔内に適用された後に、う蝕原因菌および歯周病菌のバイオフィルム形成を抑制できる。従って、殺菌剤を併用しなくても、う蝕原因菌及び歯周病菌の各バイオフィルム形成を抑制できる。よって、う蝕及び歯周病を予防することができる。 う蝕原因菌としては、例えば、Streptococcus mutans(S.m菌)、Streptococcus sobrinusなどが挙げられる。 歯周病菌としては、例えば、Porphyromonas gingivalis(P.g菌)、Tannerella forsythensis(T.f菌)、Treponema denticola(T.d菌)、Fusobacterium nucleatum(F.n菌)などが挙げられる。 その他、口腔内においてバイオフィルムを形成し得る細菌であって、口腔内疾病への関与が疑われる細菌としては、例えば、Streptococcus sanguinis(S.s菌)、Actinomyces naeslundii(A.n菌)、Actinomyces viscosus(A.v菌)などが挙げられる。 本実施形態の組成物に含まれる多糖類繊維は、多糖類で形成された繊維状物を含む。斯かる繊維状物は、通常、水不溶性であるため、水を含む溶媒に分散し得る。多糖類繊維は、複数の繊維状物で形成され、各繊維状物では、束になった複数の糖鎖が、繊維状物の繊維長方向に延びている。 各繊維状物の太さは、通常、1nm以上100nm以下である。 上記の多糖類繊維としては、キチン繊維、セルロース繊維などが挙げられる。キチン繊維としては、αキチンの繊維状物を含むαキチン繊維、βキチンの繊維状物を含むβキチン繊維が挙げられる。 上記の多糖類繊維は、う蝕原因菌のバイオフィルム形成をより十分に抑制できるという点で、αキチン繊維又はセルロース繊維であることが好ましい。また、上記の多糖類繊維は、歯周病原因菌のバイオフィルム形成をより十分に抑制できるという点で、αキチン繊維であることが好ましい。 αキチン繊維は、例えば甲殻類の外骨格(殻)から得ることができる。αキチン繊維は、複数の繊維状物で形成され、各繊維状物では、ポリβ-1,4-N-アセチル-D-グルコサミンの複数の糖鎖が、繊維状物の繊維長方向に延びつつ繊維径方向に隣り合っている。αキチン繊維の繊維状物では、隣り合うポリβ-1,4-N-アセチル-D-グルコサミンの糖鎖のβ-1,4結合の向きが、糖鎖長方向において互いに逆向きである。 αキチン繊維としては、市販されている製品を用いることができる。αキチン繊維を含む市販品として、例えば、製品名「BiNFi-s(ビンフィス)キチン」(スギノマシン社製)、製品名「キチンナノファイバー」(GSアライアンス社製)などを採用できる。 βキチン繊維は、例えばイカの中骨(軟骨)から得ることができる。βキチン繊維は、複数の繊維状物で形成され、各繊維状物では、ポリβ-1,4-N-アセチル-D-グルコサミンの複数の糖鎖が、繊維状物の繊維長方向に延びつつ繊維径方向に隣り合っている。βキチン繊維の繊維状物では、上記の隣り合う糖鎖のβ-1,4結合の向きが、糖鎖長方向において互いに同じ向きである。 βキチン繊維としては、市販されている製品を用いることができる。βキチン繊維を含む市販品として、例えば、原料名「βキチンナノファイバー液(βキチンNF)」(ヤヱガキ醗酵技研社製)を用いることができる。などを採用できる。 セルロース繊維は、例えば木材パルプから得ることができる。セルロース繊維は、例えば木材パルプに対して、水中で解繊処理を施すことによって得られる。解繊処理方法としては、高圧ホモジナイザー法、マイクロフルイダイザー法、ボールミル粉砕法などが採用される。 セルロース繊維としては、市販されている製品を用いることができる。セルロース繊維を含む市販品として、例えば、製品名「レオクリスタ」(第一工業製薬社製)、製品名「セレンピアシリーズ」(日本製紙社製)、「ELLEXシリーズ」(大王製紙社製)、製品名「AUROVISCOシリーズ」(王子ホールディングス社製)などを採用できる。 上記の多糖類繊維は、繊維状物が組成物中で分散しているものであれば、表面処理された繊維状物を含むものであってもよく、繊維状物が部分的に化学修飾されたものであってもよい。 例えば、上記の多糖類繊維は、加水分解処理によって繊維状物の表面が加水分解処理されてキトサンになったαキチン繊維であってもよい。また、上記の多糖類繊維は、例えば、繊維状物に含まれるグルコース単位の2位、3位、6位の炭素に結合した-OH基が部分的に化学修飾されたセルロース繊維であってもよい。 上記の多糖類繊維は、例えば0.001質量%以上5.000質量%以下(固形物換算値)組成物に含まれる。 本実施形態の組成物は、多糖類繊維を含むため、口腔内のう蝕原因菌又は歯周病菌の各バイオフィルム形成を抑制できる。 詳しくは、バイオフィルムは、口腔内の細菌が作り出す成分(多糖類など)で形成される。バイオフィルムは、歯の表面や歯と歯肉との間に形成され、細菌がさらに増殖するための温床となる。バイオフィルムが形成されるための成分に対して、上記の多糖類繊維が作用することで、バイオフィルムの形成が阻害されると考えられる。これにより、本実施形態の組成物は、口腔内に適用された後に、う蝕原因菌又は歯周病菌の各バイオフィルム形成を抑制できる。 また、上記の多糖類繊維の存在下におけるバイオフィルム形成は、上記の多糖類繊維によって抑制されることから、歯などに対するバイオフィルムの付着力が弱くなると考えられる。従って、上記の多糖類繊維の存在下でいったんバイオフォルムが形成されても、そのバイオフィルムは、弱いブラッシングやうがい時の水流によって、比較的容易に取り除かれ得る。よって、細菌がさらに増殖するための温床を減少させることができる。 さらには、上記の多糖類繊維の存在下で形成されたバイオフィルムは、殺菌剤を浸透しやすくなっていると考えられる。よって、口腔内に適用された殺菌剤の殺菌作用を高めることができると考えられる。 以上の理由により、上記の多糖類繊維によれば、う蝕及び歯周病を予防することができる。 本実施形態の組成物は、う蝕原因菌や歯周病菌を殺菌するための殺菌剤を含まなくても、う蝕原因菌や歯周病菌のバイオフィルム形成を抑制できる。 一方で、本実施形態の組成物は、殺菌剤を含んでもよい。本実施形態の組成物が多糖類繊維(特にβキチン繊維)と殺菌剤とを含むことによって、殺菌剤による殺菌作用を向上させることができる。 殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)、グルコン酸クロルヘキシジンなどが挙げられる。 本実施形態の組成物は、通常、水を含む。本実施形態の組成物は、上述した成分以外にも、一般的な化粧料や皮膚外用剤等に配合される成分を含んでもよい。本実施形態の組成物が含み得る成分としては、例えば、ジプロピレングリコール、グリセリン、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジグリセリン等の多価アルコール類が挙げられる。また、例えば、防腐剤、抗酸化剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、酵素等の成分が挙げられる。本実施形態の組成物は、医薬部外品原料規格、化粧品種別配合成分規格、化粧品原料基準、日本薬局方、食品添加物公定書規格等に記載の成分で構成される。 本実施形態の組成物の性状は、特に限定されないが、例えば、液状、ガム状、固体状である。 本実施形態の組成物は、上述した多糖類繊維と、その他の成分とを一般的な方法によって混合撹拌することによって製造できる。 本実施形態の上記組成物は、例えば、口腔内に適用されて使用される。上記の組成物は、例えば、口腔内の粘膜に適用されることが可能な口腔用製剤である。上記の組成物は、薬事法上の化粧料、医薬部外品、医薬品等の分類には特に拘束されず、様々な分野に適用される。 本実施形態の上記組成物は、例えば洗口液、歯磨き剤、うがい薬、口臭予防剤、ガムや飴などの食品などの用途で使用される。 本実施形態の上記組成物は、例えば、ヒトの口腔内に適用されてもよく、ヒト以外の動物(家畜やペットなど)の口腔内に適用されてもよい。 本発明の口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤(口腔用組成物)は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の実施形態に限定されるものではない。また、本発明では、一般の口腔用組成物等において採用される種々の形態を、本発明の効果を損ねない範囲で採用することができる。 本発明の口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤は、例えば、健常な歯及び歯肉の状態を維持させるために、口腔内に適用されて使用される。また、本発明の口腔内病原細菌のバイオフィルム形成抑制剤、及び、口腔用製剤は、例えば、う蝕又は歯肉炎などによって悪化した口腔内の状態を改善させるために、歯や歯肉などに塗布されて使用される。