JP-2026077857-A - 免疫細胞オルガノイド共培養物
Abstract
【課題】オルガノイドおよび免疫細胞の共培養物、ならびに疾患を治療するための作用物質を同定するためにこれらを使用する方法を提供する。 【解決手段】癌を治療するのに適切な作用物質を同定する方法は、チューモロイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、該チューモロイド共培養物が免疫細胞および少なくとも1つのチューモロイドを含む工程、癌の治療についての候補作用物質の適合性を示す、該チューモロイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程、ならびに該チューモロイド共培養物において1つまたは複数の該変化の有無が検出される場合に、候補作用物質を癌の治療に適切であると同定する工程、を含む。 【選択図】なし
Inventors
- クレッシュマー カイ
- バー-エフライム ヨタム エラザール
- クレバーズ ヨハネス カロルス
- フェルナンデス-ボイ シルヴィア
- ヴリース ロバート ゲルハルトゥス ヤコブ
Assignees
- コーニンクレッカ ネザーランド アカデミー ヴァン ウェテンシャッペン
- ハーユーベー オルガノイズ イーペー べー.フェー.
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260220
- Priority Date
- 20171221
Claims (20)
- 癌を治療するのに適切な作用物質を同定する方法であって、以下を含む方法: チューモロイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、該チューモロイド共培養物が免疫細胞および少なくとも1つのチューモロイドを含む、工程、 癌の治療についての候補作用物質の適合性を示す、該チューモロイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程、ならびに 該チューモロイド共培養物において1つまたは複数の該変化の有無が検出される場合に、候補作用物質を癌の治療に適切であると同定する工程。
- 癌の治療についての適合性が、癌の治療についての有効性および/または癌の治療についての安全性を含む、請求項1記載の方法。
- 1つまたは複数の変化が、1つまたは複数の癌バイオマーカーの変化である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 1つまたは複数の変化が、細胞生存率の低減、細胞増殖の低減、細胞死の増加、細胞またはオルガノイドの大きさの変化、細胞運動性の変化、共培養された免疫細胞によるサイトカインおよび細胞傷害性分子の生産の変化、無傷/緻密な上皮細胞層の解離または破壊、ならびに1つまたは複数の遺伝子の発現の変化から選択される、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 検出が、細胞増殖アッセイ、生存率アッセイ、フローサイトメトリー解析、IFN-γについてのELISA、遺伝子発現の解析、および/または細胞イメージングを含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 1つまたは複数の変化が、例えばCellTiter Glo Luminescent Cell Viability Assayキット(Promega)、活性型カスパーゼ3の細胞内フローサイトメトリー染色(BD)、または死細胞の陽性染色によって検出されるような細胞生存率の低減である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 1つまたは複数の変化が、例えば明視野イメージングによって検出されるような細胞死の増加である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 以下の工程の1つまたは複数が先行する、前記請求項のいずれか一項記載の方法: チューモロイド培養培地において腫瘍上皮細胞を培養することにより、少なくとも1つのチューモロイドを調製する工程; 不純な免疫試料から免疫細胞を分離し、免疫細胞増殖培地において免疫細胞を培養することにより、免疫細胞を調製する工程;および/または 好ましくは、少なくとも1つのチューモロイドからチューモロイド培養培地を除去し、チューモロイド共培養培地において該少なくとも1つのチューモロイドを免疫細胞と混合することにより、チューモロイド共培養物を調製する工程。
- チューモロイド共培養物の1つまたは複数の変化の有無を参照オルガノイドまたは参照チューモロイドと比較することを含み、かつ以下をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法: 参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、該参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物が免疫細胞および少なくとも1つのオルガノイドもしくはチューモロイドを含む、工程、ならびに 癌の治療についての候補作用物質の適合性を示す、参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程。
- 変化の有無が、チューモロイド共培養物で検出されるが参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物では検出されない場合、候補作用物質が適切な作用物質として同定される、請求項9記載の方法。
- 以下の工程の1つまたは複数が先行する、請求項9~10のいずれか一項記載の方法であって、 オルガノイド培養培地において正常上皮細胞を培養することにより、少なくとも1つのオルガノイドを調製する工程; 不純な免疫試料から免疫細胞を分離し、免疫細胞増殖培地において免疫細胞を培養することにより、免疫細胞を調製する工程;および/または 好ましくは、少なくとも1つのチューモロイドまたは少なくとも1つのオルガノイドからチューモロイド培養培地オルガノイド培養培地を除去し、引き続いて、オルガノイド共培養培地またはチューモロイド共培養培地において少なくとも1つの参照オルガノイドまたは少なくとも1つの参照オルガノイドを免疫細胞と混合することにより、参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物を調製する工程、 任意で、該不純な免疫試料は腫瘍試料、正常結腸組織、および/または末梢血である、方法。
- 正常上皮細胞が腫瘍上皮細胞と共に自家性である、請求項8~11のいずれか一項記載の方法。
- 参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物が対照として使用され、好ましくはそれが陰性対照として使用される、請求項9~12のいずれか一項記載の方法。
- (i)チューモロイド共培養培地および/または(ii)参照オルガノイド共培養培地または参照チューモロイド共培養培地が、 好ましくはコラーゲンまたは任意の動物由来もしくは合成基底膜マトリックスから選択される、細胞外マトリックス を含む、請求項8~13のいずれか一項記載の方法。
- コラーゲンがラット尾コラーゲンIである、請求項14記載の方法。
- 共培養物が、少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも8%、少なくとも9%、または少なくとも10%のコラーゲンを含み、好ましくは共培養物が約10%(v/v)のコラーゲンを含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- (i)チューモロイド共培養培地および/または(ii)参照オルガノイド共培養培地または参照チューモロイド共培養培地が、2%~10%のMatrigel(登録商標)濃度について、0.15 mg/(ml Matrigel(登録商標))~0.95 mg/(ml Matrigel(登録商標))のタンパク質濃度を有する、請求項8~16のいずれか一項記載の方法。
- 請求項8、11、または14~17のいずれか一項記載のチューモロイド共培養培地および/またはオルガノイド共培養培地。
- チューモロイド共培養物および/または参照オルガノイド共培養物および/または参照チューモロイド共培養物の免疫細胞が、少なくとも40 μm/日、60 μm/日、80 μm/日、100 μm/日、120 μm/日、または140 μm/日の運動性を有する、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- チューモロイド共培養物および/または参照オルガノイド共培養物および/または参照チューモロイド共培養物中の免疫細胞の少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%が、80時間で少なくとも200 μm、少なくとも250 μm、少なくとも300 μm、少なくとも350 μm、または少なくとも400 μmの距離を移動できる、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
Description
本明細書に引用されているすべての文書は、その全体が参照により組み込まれている。 技術分野 本発明は、オルガノイド共培養物および疾患の調査におけるそれらの使用に関する。 背景 癌および免疫疾患などの疾患の根底にある生理学に関する臨床研究は、医学的進歩の土台であり続けるが、とはいえそのような調査を実行するためのインビトロのシステムは基本的なままである。同様に、そのような疾患の治療のための最新の計画は、計画の有効性および安全性を確実にするために、通常、開発の間に厳密な試験システムを伴う。これらの分野における最近の進歩により、調査および治療試験システムの有効性は増加したが、システムの効率、正確さ、および費用対効果の点で改善が必要とされている。理想的な試験システムは、患者に対する直接的な試験の実行を必要とせず、患者試料の使用を最小限に抑えながら、生化学、細胞、組織、器官、および生物のレベルで患者または患者集団の生理機能を正確に再現する。様々な異なる治療剤および時間尺度を1つのシステムに適応させなければならない。 集団レベルで癌および免疫疾患を調査ならびに治療することを目的とした新しい計画を同定するための候補化合物の「スクリーニング」には、インビトロモデルが必要である。さらに、特定の特徴を有する患者のサブグループにおいて、または単一の患者からの試料においてすら、その特定のサブグループまたは患者のための最適な計画を決定するために、(時には以前に承認された)計画を試験するのにインビトロモデルを使用できる「オーダーメイド医療」への関心が増加している。 オルガノイド技術の分野は、発生生物学についての我々の理解に革命をもたらしている。オルガノイドは、上皮細胞の増殖によって得られる細胞構造であり、細胞選別および空間的に制限された系統の関わりを通じて自己組織化する組織特異的な細胞型からなる(Clevers, Cell. 2016 Jun 16;165(7):1586-1597(非特許文献1))。先行技術におけるオルガノイドに基づくモデルの制約は、それらが上皮細胞だけを含むため、複数の細胞型を含むインビボ組織システムを完全には代表しないことである。特に、癌のオルガノイド(「チューモロイド(tumouroid)」)および免疫細胞のヒトの「共培養物」は説明されておらず、癌および免疫細胞が同一の患者から得られた場合については確かに説明されていない。免疫細胞は、試験システムとしてのオルガノイドの正確さを改善し、患者の生理機能を再現し、免疫システムが試験システムで表現されるのを確実にする。 腸上皮細胞とともにある上皮内リンパ球(IEL)の時空間的挙動を理解する目的で、以前の試みにおいてマウスIELとマウス腸上皮オルガノイドとの共培養は実証されたが-Nozaki et al.(J Gastroenterol. 2016 Mar;51(3):206-13(非特許文献2))およびRogoz et al.(J Immunol Methods. 2015 Jun;421:89-95(非特許文献3))-ヒトオルガノイド共培養物の開発への進行ならびに癌の調査および治療への適用は報告されなかった。いわゆる「チューモロイド」は、結腸直腸癌患者に由来する試料から調製されたが(Drost et al., Nature. 2015 May 7;521(7550):43-7(非特許文献4);van de Wetering et al., Cell. 2015 May 7;161(4):933-45(非特許文献5))、癌についての治療計画を調査するために免疫細胞とともに共培養されてはいない。 オルガノイド共培養物およびチューモロイド共培養物を調製するための改善された方法、ならびに薬物スクリーニングにおけるこれらの共培養物の使用方法、特に増加した数多くの薬物をハイスループット能力で調査するために、疾患細胞と免疫細胞との間の相互作用を活用できるシステムが必要とされている。 Clevers, Cell. 2016 Jun 16;165(7):1586-1597J Gastroenterol. 2016 Mar;51(3):206-13J Immunol Methods. 2015 Jun;421:89-95Drost et al., Nature. 2015 May 7;521(7550):43-7van de Wetering et al., Cell. 2015 May 7;161(4):933-45 本発明者らは、癌および免疫疾患などの疾患についての適切な治療の同定を含む、そのような疾患に関連する調査に有用なオルガノイド共培養物を開発した。いくつかの態様において、これはオルガノイドおよび免疫細胞、特に疾患オルガノイド(チューモロイドなど)および免疫細胞の共培養物の調製を含み、これらは疾患を治療するために、および適切な候補作用物質を同定するための任意の変化を検出するために、候補作用物質に曝露できる。 したがって、本発明は、何よりも、癌を治療するのに適切な作用物質を同定する方法であって、以下を含む方法を提供する: チューモロイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、該チューモロイド共培養物が免疫細胞および少なくとも1つのチューモロイドを含む工程、 癌の治療についての候補作用物質の適合性を示す、該チューモロイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程、ならびに 該チューモロイド共培養物において1つまたは複数の該変化の有無が検出される場合に、候補作用物質を癌の治療に適切であると同定する工程。 いくつかの態様において、上記の方法は、チューモロイド共培養物の1つまたは複数の変化の有無を参照オルガノイドまたは参照チューモロイドと比較することをさらに含み、方法は以下をさらに含む: 参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、該参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物が免疫細胞および少なくとも1つのオルガノイドまたはチューモロイドを含む工程、ならびに 癌の治療についての候補作用物質の適合性を示す、参照オルガノイド共培養物または参照チューモロイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程。 本発明は、免疫疾患を治療するのに適切な作用物質を同定する方法であって、以下を含む方法をさらに提供する: オルガノイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、オルガノイド共培養物が罹患免疫細胞および少なくとも1つのオルガノイドを含む、工程、 免疫疾患の治療についての候補作用物質の適合性を示す、オルガノイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程、ならびに オルガノイド共培養物において1つまたは複数の該変化の有無が検出される場合に、候補作用物質を免疫疾患の治療に適切であると同定する工程。 いくつかの態様において、上記の方法は、オルガノイド共培養物の1つまたは複数の変化の有無を(例えば、免疫疾患を欠落する対照患者からの)参照免疫細胞と比較することをさらに含み、方法は以下をさらに含む: 参照オルガノイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触させる工程であって、参照オルガノイド共培養物が免疫細胞および少なくとも1つのオルガノイドを含む、工程、ならびに 免疫疾患の治療についての候補作用物質の適合性を示す、参照オルガノイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程。 上皮癌の治療に使用する場合の有効性および/または安全性について、CAR-T免疫療法、TCRトランスジェニックT細胞、新生抗原、またはチェックポイント阻害剤を試験する方法も提供され、この方法は以下を含む: 任意で、同一の患者から腫瘍上皮細胞、正常上皮細胞、および免疫細胞を提供する工程、 チューモロイド培養培地中で腫瘍上皮細胞を増殖させてチューモロイドを形成させ、インターロイキンを含むチューモロイド共培養培地中で免疫細胞とともに該チューモロイドを培養してチューモロイド共培養物を形成させる工程、 オルガノイド培養培地中で正常上皮細胞を増殖させてオルガノイドを形成させ、インターロイキンを含むオルガノイド共培養培地中で免疫細胞とともに該オルガノイドを培養して参照オルガノイド共培養物を形成させる工程、 チューモロイド共培養物および参照オルガノイド共培養物をCAR-T免疫療法、TCRトランスジェニックT細胞、新生抗原、またはチェックポイント阻害剤と接触させる工程、 チューモロイド共培養物および参照オルガノイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程であって、1つまたは複数の変化の有無がCAR-T免疫療法、TCRトランスジェニックT細胞、新生抗原、またはチェックポイント阻害剤の有効性および/または安全性を示す、工程、ならびに チューモロイド共培養物および参照オルガノイド共培養物を比較する工程。 上皮癌の治療に使用する場合の有効性および/または安全性について候補化合物を試験する方法も提供され、この方法は以下を含む: 任意で、同一の患者から腫瘍上皮細胞、正常上皮細胞、および免疫細胞を提供する工程、 チューモロイド培養培地中で腫瘍上皮細胞を増殖させてチューモロイドを形成させ、インターロイキンを含むチューモロイド共培養培地中で免疫細胞とともに該チューモロイドを培養してチューモロイド共培養物を形成させる工程、 オルガノイド培養培地中で正常上皮細胞を増殖させてオルガノイドを形成させ、インターロイキンを含むオルガノイド共培養培地中で免疫細胞とともに該オルガノイドを培養して参照オルガノイド共培養物を形成させる工程、 チューモロイド共培養物および参照オルガノイド共培養物を候補化合物と接触させる工程、 チューモロイド共培養物および参照オルガノイド共培養物における1つまたは複数の変化の有無を検出する工程であって、1つまたは複数の変化の有無が候補化合物の有効性および/または安全性を示す、工程、ならびに チューモロイド共培養物および参照オルガノイド共培養物を比較する工程。 オルガノイド-免疫細胞共培養物を調製するための方法も提供され、この方法は以下を含む: 任意で、オルガノイド培養培地中で細胞外マトリックスと接触させて上皮細胞を培養し、オルガノイドを得る工程; オルガノイドから細胞外マトリックスおよびオルガノイド培養培地を除去する工程; インターロイキンを補充した免疫細胞培養培地中にオルガノイドを再懸濁する工程; 免疫細胞、インターロイキンを補充した免疫細胞培養培地、および免疫細胞懸濁液中の濃度が少なくとも5~10%であるコラーゲンを含む免疫細胞懸濁液を調製する工程;ならびに 免疫細胞を含む免疫細胞懸濁液を、再懸濁したオルガノイドと混合する工程。 チューモロイド-免疫細胞共培養物を調製するための方法も提供され、この方法は以下を含む: 任意で、チューモロイド培養培地中で細胞外マトリックスと接触させて腫瘍上皮細胞を培養し、オルガノイドを得る工程; チューモロイドから細胞外マトリックスおよびチューモロイド培養培地を除去する工程; インターロイキンを補充した免疫細胞培養培地中にチューモロイドを再懸濁する工程; 免疫細胞、インターロイキンを補充した免疫細胞培養培地、および免疫細胞懸濁液中の濃度が少なくとも5~10%であるコラーゲンを含む免疫細胞懸濁液を調製する工程;ならびに 免疫細胞を含む免疫細胞懸濁液を、再懸濁したチューモロイドと混合する工程。 治療剤を試験する方法も提供され、この方法は以下を含む: オルガノイド共培養物を1つまたは複数の候補作用物質と接触さ