JP-2026077858-A - リチウム硫黄電池用の硫黄-炭素複合体及びこれを含むリチウム硫黄電池
Abstract
【課題】本発明が解決しようとする課題は、比表面積及び気孔体積が大きな担持体を用いることにより、硫黄の酸化/還元反応の動力学的な活性が増大された硫黄-炭素複合体を提供することにある。 【解決手段】本発明の一態様は、リチウム硫黄電池の正極に用いるための炭素複合体に関するものであり、多孔性炭素材及び前記多孔性炭素材の気孔の内部及び外部の表面のうちの少なくとも一部に担持された硫黄含有化合物を含み、前記多孔性炭素基材は、板状炭素材を含み、前記多孔性炭素基材の比表面積が1,000m 2 /g以上であり、前記多孔性炭素基材の気孔体積が6cm 3 /g以上である硫黄-炭素複合体、これを含む正極活物質、これを含む正極及びこれを含むリチウム硫黄電池を提供する。 【選択図】図1
Inventors
- スン-ボ・ヤン
Assignees
- エルジー エナジー ソリューション リミテッド
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260220
- Priority Date
- 20220623
Claims (11)
- 硫黄担持体である多孔性炭素基材と、前記多孔性炭素基材の気孔の内部及び外部の表面のうちの少なくとも一部に担持された硫黄含有化合物と、を含み、 前記多孔性炭素基材は、板状炭素材を含み、 前記多孔性炭素基材の比表面積が1,000m 2 /g以上であり、 前記多孔性炭素基材の気孔体積が6cm 3 /g以上である、硫黄-炭素複合体。
- 前記板状炭素材は、グラフェン(graphene)、酸化グラフェン(graphene oxide)、還元された酸化グラフェン(rGO;reduced graphene oxide)又はこれらの2種以上の混合物である、請求項1に記載の硫黄-炭素複合体。
- 前記多孔性炭素基材の気孔体積が6cm 3 /g~15cm 3 /gである、請求項1に記載の硫黄-炭素複合体。
- 前記多孔性炭素基材は、平均直径(D 50 )が1nm以上、かつ、50nm未満であるメソ細孔(meso-pore)と、平均直径(D 50 )が50nm以上、かつ、200nmであるマクロ細孔(macro-pore)と、を含む、請求項1に記載の硫黄-炭素複合体。
- 前記多孔性炭素基材の気孔の平均直径(D 50 )が25nm以下である、請求項1に記載の硫黄-炭素複合体。
- 前記硫黄含有化合物は、無機硫黄(S 8 )、リチウムポリスルフィド(Li 2 Sn,1≦n≦8)、炭素硫黄高分子(C 2 S x ) m ,2.5≦x≦50,2≦m)又はこれらの混合物を含む、請求項1に記載の硫黄-炭素複合体。
- 前記硫黄-炭素複合体の全重量に基づいて、前記硫黄含有化合物の含量が75重量%以上である、請求項1に記載の硫黄-炭素複合体。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載の硫黄-炭素複合体を正極活物質として含む、正極。
- 前記正極の気孔度が70体積%以下である、請求項8に記載の正極。
- 前記正極の気孔度が30体積%以下である、請求項8に記載の正極。
- 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に介在するセパレーターと、を含み、 前記正極は、請求項8に記載の正極を含む、リチウム硫黄電池。
Description
本発明は、リチウム硫黄電池用の硫黄-炭素複合体及びこれを含むリチウム硫黄電池に関する。 本出願は、2022年6月23日付け出願の韓国特許出願第2022-0076854号及び2023年6月7日付け出願の韓国特許出願第2023-0073152号のそれぞれに基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。 リチウム硫黄電池は、S-S結合(sulfur-sulfur bond)を有する硫黄系物質を正極活物質として使用し、リチウム金属を負極活物質として使用した電池システムを意味する。前記正極活物質の主材料である硫黄は、世界中で資源量が豊富であり、毒性がなく、しかも、低い原子当たりの重さを有しているという長所がある。 二次電池の応用領域が電気自動車(EV)、エネルギー貯蔵システム(ESS)などに広がることに伴い、重さに対して相対的に低いエネルギー貯蔵密度(~250Wh/kg)を有するリチウム-イオン二次電池に比べて、重さに対して理論上相対的に高いエネルギー貯蔵密度(~2,600Wh/kg)を実現することができることから、リチウム硫黄電池技術が脚光を浴びている。 リチウム硫黄電池は、放電時に負極活物質であるリチウムが電子を出してリチウム陽イオンにイオン化されながら酸化され、正極活物質である硫黄系物質が電子を受け入れて還元される。ここで、硫黄系物質の還元反応を利用して前記S-S結合が2つの電子を受け入れて硫黄陰イオンの形態に変換される。リチウムの酸化反応により生成されたリチウム陽イオンは、電解質を介して正極に伝達され、これは、硫黄系化合物の還元反応により生成される硫黄陰イオンと結合して塩を形成する。具体的には、放電前の硫黄は、環状のS8構造を有しているが、これは、還元反応によりリチウムポリスルフィド(Lithium polysulfide, Li2Sx)に変換され、リチウムポリスルフィドが完全に還元されてリチウムスルフィド(Li2S)が生成される。 このように、正極活物質に用いられる硫黄は不導体であるため、硫黄の反応性を向上させるために硫黄の担持体として多孔性炭素材の研究への取り組みが行われている。リチウム硫黄二次電池の充放電に際して、電気化学的な反応の動力学的な活性を向上させるために、正極材として正極活物質を多孔性炭素材に担持した硫黄-炭素複合体に関する技術の開発が求められ続けている。 一方、高エネルギー密度のリチウム硫黄二次電池の開発のためには、低気孔度の電極が実現可能な硫黄-炭素複合体の開発が望まれているのが現状である。 リチウム硫黄二次電池に用いられる硫黄-炭素複合体は、多孔性炭素素材を基材として、硫黄含有化合物を担持している構造を有する。このとき、硫黄のローディング量を増大させるために、大きな比表面積を有する多孔性炭素素材を用いる場合、電極の形成に際してタップ密度(tap density)が小さくなり、圧延時の圧縮率が減り、電極のスウェリング現象が引き起こされて電極の製造及び商用化を行い難いのが現状である。 これにより、リチウム硫黄二次電池に用いるための多種多様な物性の硫黄-炭素複合体に関する研究・開発への取り組みが絶え間なく行われ続けている。 この明細書中の実施例1、比較例1及び比較例2の製造に用いられた多孔性炭素基材の気孔特性を評価した結果のグラフである。この明細書中の実施例1、比較例1~比較例3の初期の容量を評価した結果を示す図である。この明細書中の実施例1、比較例1~比較例3の充放電の6回駆動及びそれ以降の充放電特性を測定して電池の寿命を評価した結果を示す図である。 以下、本発明について詳しく説明する。しかしながら、本発明は、下記の内容によってのみ限定されるものではなく、必要に応じて、各構成要素が種々に変形されたり選択的に混用されたりすることがある。したがって、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。 この明細書中の全般にわたって、ある構成要素がある構成要素を「含む」としたとき、これは、特に断りのない限り、ある他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。 本明細書の全般にわたって、「A及び/又はB」という記載は、「AまたはBまたはこれらの両方」を意味する。 本発明の一態様によれば、リチウム硫黄二次電池の正極の材料として使用可能な硫黄-炭素複合体が提供される。 本発明の一態様によれば、前記硫黄-炭素複合体は、硫黄担持体である多孔性炭素基材及び前記多孔性炭素基材の気孔の内部及び外部の表面のうちの少なくとも一部に担持された硫黄含有化合物を含む。 本発明による硫黄-炭素複合体は、それ自体が正極において正極活物質として用いられることもあれば、正極活物質とは別途に正極活物質の活性の増進のための触媒剤として含まれることもあり、その用途がこれらに何ら限定されるものではない。 本発明の一態様による硫黄-炭素複合体は、硫黄担持体としての多孔性炭素基材及び前記多孔性炭素基材の気孔の内部及び外部の表面のうちの少なくとも一部に担持された硫黄含有化合物を含み、前記多孔性炭素基材は、板状炭素材を含み、前記多孔性炭素基材の比表面積が1,000m2/g以上であり、前記多孔性炭素基材の気孔体積が6cm3/g以上であるものとする。 前記多孔性炭素基材は、硫黄が酸化/還元反応に参加可能な活性位置(active sites)を増大させるために高い比表面積を有することを特徴とする。また、前記多孔性炭素基材は、硫黄を担持し易く、イオン拡散経路(ion diffusion path)の確保に有利になるために大きな気孔体積を有することを特徴とする。 前記硫黄-炭素複合体は、硫黄含有化合物を担持するための担持体として多孔性炭素基材を含む。具体的には、前記硫黄-炭素複合体は、多孔性炭素基材として板状の多孔性炭素材を含む。 本発明の一実施形態によれば、前記板状の多孔性炭素材は、非定形の多孔性炭素材、又は球状の多孔性炭素材に比べて、充填密度(packing density)の側面からみて遥かに優れているため、これを用いた硫黄-炭素複合体を用いると、低気孔度の電極の実現に有利な効果を奏するが、本発明の機序がこれに何ら限定されるものではない。 本発明の一実施形態において、前記板状の多孔性炭素材は、例えば、グラフェン(graphene)、酸化グラフェン(graphene oxide)、還元された酸化グラフェン(rGO;reduced graphene oxide)又はこれらの2種以上の混合物を含むものであり得る。 本発明の一実施形態において、前記板状の多孔性炭素材は、還元された酸化グラフェンを単独にて含むものであり得る。 前記多孔性炭素基材は、1,000m2/g以上の比表面積を有する。具体的には、前記多孔性炭素基材のBET比表面積は、その上限が特に制限されるものではない。前記多孔性炭素基材のBET比表面積は、例えば、1,000m2/g以上、かつ、5,000m2/g以下であり得る。具体的には、前記多孔性炭素基材のBET比表面積は、1,000m2/g~3,000m2/g、1,000m2/g~2,000m2/g、1,000m2/g~1,500m2/g、1,000m2/g~1,200m2/g又は1,000m2/g~1,100m2/gであり得る。本発明による硫黄-炭素複合体は、外部の表面及び/又は内部に多数の微小気孔を含んでいることから、比表面積が非常に大きいという利点がある。 前記BET比表面積は、BET法により測定したものであって、BET比表面積を測定するための公知の方法に従って測定された値を示し得る。例えば、前記BET比表面積は、BEL Japan社製のBELSORP-maxを用いて液体窒素温度下(77K)での窒素ガスの吸着量から算出された値であり得る。 前記多孔性炭素基材は、孔径が様々な多数の気孔を含む。このとき、本発明は、前記多孔性炭素基材の全体の気孔体積(total pore volume)が6cm3/g以上であるものを用いる。具体的には、前記多孔性炭素基材の気孔体積は、6cm3/g以上のものであれば、気孔体積の上限は特に制限されない。例えば、前記多孔性炭素基材の気孔体積は、6cm3/g以上又は6.5cm3/g以上のものであり得る。具体的には、前記多孔性炭素基材の気孔体積は、例えば、6cm3/g~15cm3/g又は6.5cm3/g~15cm3/g、6cm3/g~12cm3/g、6cm3/g~10cm3/g又は6cm3/g~8cm3/gであり得る。前記気孔体積は、例えば、液体窒素の吸着に基づいて得られるN2等温線分析を用いて計算されて測定される値であり得る。 本発明の一実施形態によれば、前記多孔性炭素基材は、全体の気孔体積が大きく、これにより、硫黄の高ローディング電極を製造するのに有利な効果を奏するが、本発明の機序がこれに何ら限定されるものではない。 上述したように、本発明の一態様による前記硫黄-炭素複合体内の多孔性炭素基材は、硫黄含有化合物の担持のために多数の微小気孔を含む。 本発明の一実施形態において、前記多孔性炭素基材は、外部の表面及び内部に多数の微小気孔を含み、このとき、前記微小気孔は、直径が1nm以上、かつ、50nm未満のメソ細孔(meso-pore)及び直径が50nm以上、かつ、200nm以下のマクロ細孔(macro-pore)を含み得る。本発明の一実施態様において、前記多孔性炭素基材は、前記メソ細孔とマクロ細孔が一様に発達していることが好ましい。 前記微小気孔の直径は、当業界において多孔性素材の気孔の直径を測定する公知の方法に従って測定可能なものであり、その測定方法に特に制限されることはない。例えば、前記微小気孔の平均直径は、走査型電子顕微鏡(SEM)、電界放射型電子顕微鏡(laser diffraction method)又はレーザー回折法(laser diffraction method)に従って測定されるものであり得る。前記レーザー回折法を用いた測定は、例えば、市販中のレーザー回折粒度測定装置(例えば、Microtrac MT 3000)を用いて行い得る。 本発明の他の実施形態において、前記多孔性炭素基材の全体の気孔の平均直径(D50)は、例えば、25nm以下のものであり得る。前記多孔性炭素基材に含有される微小気孔の孔径が均一であることが好ましく、このために、前記多孔性炭素基材の微小気孔の平均直径(D50)の上限が25nmに制限され得る。前記多孔性炭素基材の微小気孔の平均直径(D50)は、より具体例を挙げると、5nm~25nm、10nm~25nm、15nm~25nm、20nm~25nm又は23nm~25nmであり得るが、これに何ら制限されるものではない。前記気孔の平均直径(D50)は、直径に応じた気孔体積の累積分布の50%の地点での気孔の直径を意味する。 本発明において、上述した特性を有する多孔性炭素基材の気孔の内部及び外部の表面のうちの少なくとも一部には、硫黄含有化合物が含まれる。 前記硫黄含有化合物は、リチウム硫黄二次電池において正極活物質としての用途に使用可能なものであれば、格別に制限なしに使用可能である。例えば、前記硫黄含有化合物は、無機硫黄(S8)、リチウムポリスルフィド(Li2Sn, 1≦n≦8)、炭素硫黄高分子(C2Sx)m, 2.5≦x≦50, 2≦m)又はこれらの混合物を含むものであり得るが、これに何ら制限されるものではない。 前記硫黄-炭素複合体内において、硫黄含有化合物は、多孔性炭素基材との物理的な吸着、又は硫黄元素と多孔性炭素基材内の炭素との共有結合、バンデルワルス(VanderWaals)結合などの化学的な結合により含まれ得る。 本発明の一実施形