JP-2026077983-A - CNP環状ペプチド並びに該環状ペプチドを含む医薬品、外用剤および化粧料
Abstract
【課題】 本発明は、薬効、効能の効果発現が早く寛解維持期間が長い新規ペプチド、これを含む医薬や外用剤、特に皮膚炎、肌荒れ、鼻炎、脱毛症、薄毛に対する予防または治療剤や発毛剤、育毛剤、鎮痒剤、スキンケア用品などを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、式Iで表されるアミノ酸配列を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩を提供することにより、上記目的が達された。 【選択図】図1
Inventors
- 遠藤 京子
- 遠藤 陽央莉
Assignees
- 株式会社 イギス
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260309
- Priority Date
- 20150731
Claims (11)
- 環状ペプチドまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、 環状ペプチドは、 式II: (配列番号3) 式中、2つのCysを結ぶ線は、ジスルフィド結合を表す、 で表されるアミノ酸配列からなり、又は、配列番号3のアミノ酸配列において1個又は2個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CNP活性を有し、 増粘ゲル化剤、油性成分、アルコール、脂肪酸、有機酸、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、香料、防腐剤及び動植物エキスからなる群から選択される少なくとも1種の構成材料を含み、 皮膚炎の治療および/もしくは予防方法、痒みの軽減もしくは消失方法、びらん、潰瘍の治療方法またはスキンケア方法、 湿疹、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、光線過敏症、乾癬、ざ瘡、嚢胞性ざ瘡、脂漏性湿疹、および痒みからなる群から選択される皮膚炎の治療および/または予防方法、 肌荒れ、敏感肌、乾燥肌、脂性肌、光線過敏症、しわ、たるみ、くすみ、ふけおよび痒みの改善、および予防方法、 薄毛、脱毛症の治療および/もしくは予防方法ならびに/または発毛方法ならびに/または育毛方法、抜け毛防止および/もしくは予防方法、 フケやかゆみの防止・予防方法、および/もしくは毛髪、頭皮の乾燥を改善・予防方法、および/もしくは頭皮の脂漏性の予防・改善方法、または、 鼻炎、副鼻腔炎の治療および/または予防方法に使用するための、 前記組成物。
- 環状ペプチドまたはその薬学的に許容可能な塩を含む組成物であって、 環状ペプチドは、 式I: 式中、 X 1 は、GlyまたはAlaを示し、 X 2 は、Leu、AlaまたはMetを示し、 X 3 は、IleまたはValを示し、 X 4 は、Ser、Thr、Ala、Val、IleまたはLeuを示し、 X 5 は、Ser、ThrまたはAlaを示し、 X 6 は、Leu、Ala、Val、Ile、MetまたはPheを示し、 2つのCysを結ぶ線は、ジスルフィド結合を表す、 で表されるアミノ酸配列であって、配列番号6~21,32~41,48~53,57~59から選ばれるアミノ酸配列からなり、又は、配列番号6~21,32~41,48~53,57~59のアミノ酸配列において1個又は2個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CNP活性を有し、 当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さず、 増粘ゲル化剤、油性成分、アルコール、脂肪酸、有機酸、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、香料、防腐剤及び動植物エキスからなる群から選択される少なくとも1種の構成材料を含み、 皮膚炎の治療および/もしくは予防方法、痒みの軽減もしくは消失方法、びらん、潰瘍の治療方法またはスキンケア方法、 湿疹、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、光線過敏症、乾癬、ざ瘡、嚢胞性ざ瘡、脂漏性湿疹、および痒みからなる群から選択される皮膚炎の治療および/または予防方法、 肌荒れ、敏感肌、乾燥肌、脂性肌、光線過敏症、しわ、たるみ、くすみ、ふけおよび痒みの改善、および予防方法、 薄毛、脱毛症の治療および/もしくは予防方法ならびに/または発毛方法ならびに/または育毛方法、抜け毛防止および/もしくは予防方法、 フケやかゆみの防止・予防方法、および/もしくは毛髪、頭皮の乾燥を改善・予防方法、および/もしくは頭皮の脂漏性の予防・改善方法、または、 鼻炎、副鼻腔炎の治療および/または予防方法に使用するための、 前記組成物。
- 環状ペプチド中の水素原子、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、イミノ基に対して置換可能な置換基で置換されたものである、請求項1~2のいずれか一項に記載の組成物。
- 外用剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
- 剤形が、固形剤、半固形剤、粉末剤、液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、乳液剤、ゲル剤または貼付剤である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
- 環状ペプチドまたはその薬学的に許容な塩を0.0001~1000000μg/mLの濃度で含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
- 医薬品、医薬部外品または化粧品として用いられる、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
- 対象の皮膚および/または粘膜に適用するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
- 粘膜が口唇、口腔、鼻腔、眼または膣である、請求項8に記載の組成物。
- 医薬を製造するための、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物の使用。
- 請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物を含む、医薬。
Description
本発明は、CNP環状ペプチド並びに該環状ペプチドを含む医薬品、外用剤および化粧料に関する。 ヒトNPファミリーであるCNP(C型ナトリウム利尿ペプチド:C-type natriuretic peptide)は、同じファミリーに分類されるANPやBNPとは異なり、心臓では産生されず、脳で特異的に産生されていることが知られている。またANPやBNPに比べてナトリウム利尿利用および血圧降下作用は弱いが、血管平滑筋細胞等における細胞内の環状グアノシン一リン酸(Cyclic guanosine monophosphate、cGMP)を上昇させる効果が強いことが知られており(非特許文献1)、その生理的な役割については、体液量や血圧のホメオスタシス維持以外の別の役割を担っていると考えられている。 CNPは、構成されるアミノ酸が個体種において、高度に保存され、その差がほぼなく、またその構造は、環状部分と尾部とを共通構造として有していることが知られている。この点、血管平滑筋細胞内のcGMPを上昇せるための最小活性構造は、CNPの環状部分(以下、単にC環と称することがある)であることが示されており、種々のCNP変異体、誘導体が報告されている(特許文献1および6)。 近時、こうしたCNPを利用した治療薬や治療方法がいくつか知られているところであり(特許文献1~5)、中にはCNP環状ペプチドが関節炎に有効であるとの報告もされている(特許文献6)。 しかるに、皮膚炎において、その治療法にはステロイドやタクロリムスなどの使用が現在でも主流であるが、長期外用による皮膚萎縮、皮疹が広範囲な症例では副腎機能不全を来す可能性が高まることや、免疫抑制効果により感染症のリスク増加などの強い副作用があることから、幼児や人によってはその使用がためらわれるものの、結局のところ、そうした強い副作用に耐え忍びつつ、病状を抑えるため使用させざるを得ないという実情がある。この点、CNPを含む皮膚炎治療剤は、こうした副作用もなく、さらにその症状をてきめんに抑えることができることが報告されている(特許文献2~4)。また、鼻炎においても、ステロイドが多用されているところ、その副作用の割には、治療効果が短く、期待していたほどの効果が得られない症例が散見される一方で、CNPを含む鼻炎治療剤では、効果持続時間が長く、またその副作用がないことが報告されている(特許文献2~4)。さらに、脱毛症においても、種々の薬剤が用いられているが、いずれも、期待される以上の効果を発揮することができないものの、CNPを含む脱毛症治療剤においては、有意な発毛や育毛効果があることが実証されている(特許文献2~4)。 特許2809533号公報国際公開第2010/062459号国際公開第2011/064644号国際公開第2011/024973号米国特許第7276481号明細書米国特許出願公開第2007/0197434号明細書 Furuya M, Takehisa M, Minamitake Y, Kitajima Y, Hayashi Y, Ohnuma N, Ishihara T, Minamino N, Kangawa K, Matsuo H Biochem Biophys Res Commun. 1990 Jul 16;170(1):201-8. 乾癬を発症する患者(P6)の下腿に左右塗り分け法によりC環とCNPゲル製剤をそれぞれぬり分けた結果を示す図である。男性型AGA(M型およびO型)を発症する患者(A11)に、C環ゲル製剤を塗布する前と塗布した後の結果を示した図である。 以下、本発明を好適な実施形態に基づき詳細に説明する。なお、本明細書でいうCNP環状ペプチド(以下、「CNP環状ペプチド」、「C環」または「C環化合物」ということがある)は、前記のとおり野生型CNPから誘導されるものであるが、野生型CNPとしては、ヒト由来のそればかりでなく、ヒト野生型CNPと同一の配列を有する種、例えば限定されないが、サル、ブタ、トリ、ラット由来などのものが包含される。したがって、C環ペプチドとしても、ヒト由来のそればかりでなく、例えば限定されないが、サル、ブタ、トリ、ラット由来などのものも包含され、それらは当然に本発明の効果を代用できることはいうまでもない。 さらに、本発明の環状ペプチドは、前記環状ペプチドを変異させたものも含む。すなわち、本発明の変異体は、CNP活性を有する限り、環状ペプチド中のアミノ酸を欠失させるか、他のアミノ酸で置換または付加することより得ることができる。 1.環状ペプチド、その誘導体およびこれらの薬学的に許容可能な塩 まず、本発明の環状ペプチド、その誘導体およびこれらの薬学的に許容可能な塩について説明する。 式I: (配列番号1) 式中、 X 1は、GlyまたはAlaを示し、 X 2は、Leu、AlaまたはMetを示し、 X 3は、IleまたはValを示し、 X 4は、Ser、Thr、Ala、Val、IleまたはLeuを示し、 X 5は、Ser、ThrまたはAlaを示し、 X 6は、Leu、Ala、Val、Ile、MetまたはPheを示し、 2つのCysを結ぶ線は、ジスルフィド結合を表す、 で表されるアミノ酸配列を有し、 当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドである。 さらに本発明の別の態様において、本発明は、CNP活性有する、配列番号1のアミノ酸配列であり、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドである。なお、配列番号1のアミノ酸配列から、配列番号3のアミノ酸配列を除くこともできる。 このような環状ペプチドは、CNPと同様に、グアニル酸シクラーゼドメインを有する受容体NPR-B(別名GC-B)と結合してcGMPの産生を促進することから、例えば、利尿作用、血管拡張作用、レニン・アルドステロン分泌抑制、交感神経抑制、肥大の抑制などの作用を有するものと推測される。 また本発明の別の態様は、 式I: (配列番号1) 式中、 X 1は、GlyまたはAlaを示し、 X 2は、Leu、AlaまたはMetを示し、 X 3は、IleまたはValを示し、 X 4は、Ser、Thr、Ala、Val、IleまたはLeuを示し、 X 5は、Ser、ThrまたはAlaを示し、 X 6は、Leu、Ala、Val、Ile、MetまたはPheを示し、 2つのCysを結ぶ線は、ジスルフィド結合を表す、 で表されるアミノ酸配列を有し、 ただし、式II: 式中、2つのCysを結ぶ線は、ジスルフィド結合を表す、 で表されるアミノ酸配列からなる、環状ペプチド(配列番号3)を除き、 当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、 環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩である。 また、上記環状ペプチドは、上記式(I)において、X 1は、Glyを示し、かつ、 X 3は、Ileを示す環状ペプチド(配列番号2)であることが好ましい。 さらに、本発明の環状ペプチドは、式(I)で表されるアミノ酸配列が、 (配列番号3) 式中、2つのCysを結ぶ線は、ジスルフィド結合を表す、 で表されるアミノ酸配列からなる、環状ペプチドであることがより好ましい。式(II)で表されるアミノ酸配列は、CNPの環状部分である(以下、CNP-17と称することがある)。すなわち、ヒト野生型CNP(以下、CNP-22と称することがある)である、Gly-Leu-Ser-Lys-Gly-Cys-Phe-Gly-Leu-Lys-Leu-Asp-Arg-Ile-Gly-Ser-Met-Ser-Gly-Leu-Gly-Cys(配列番号4)であるところ、当該ペプチドは、ヒト野生型CNPのN末端から数えて6番目のCysから22番目のCysまでのペプチドに該当するものである。 なお、本発明の別の態様において、式(II)で表されるアミノ酸配列(配列番号3)を、式(I)で表されるアミノ酸配列からなるペプチド(配列番号1)から除くこともできる。 また本発明の別の態様において、配列番号60~62から選択されるアミノ酸配列を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。なお、本発明の別の態様において、配列番号60~62から選択されるアミノ酸配列(但し、配列番号3のアミノ酸配列を除く)を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。 さらに本発明の別の態様において、配列番号54~56から選択されるアミノ酸配列を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。なお、本発明の別の態様において、配列番号54~56から選択されるアミノ酸配列(但し、配列番号3のアミノ酸配列を除く)を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。 さらに本発明の別の態様において、配列番号42~47から選択されるアミノ酸配列を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。なお本発明の別の態様において、配列番号42~47から選択されるアミノ酸配列(但し、配列番号3のアミノ酸配列を除く)を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。 さらには本発明の別の態様において、配列番号22~31から選択されるアミノ酸配列を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。なお本発明の別の態様において、配列番号22~31から選択されるアミノ酸配列(但し、配列番号3のアミノ酸配列を除く)を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。 また本発明の別の態様において、配列番号6~21、配列番号32~41、配列番号48~53および配列番号57~59から選択されるアミノ酸配列を有し、当該アミノ酸配列が、当該アミノ酸配列を構成するアミノ酸同士以外のペプチド結合を有さない、環状ペプチドもしくはその誘導体またはこれらの薬学的に許容可能な塩であってもよい。 また、本発明の環状ペプチド中のアミノ酸の欠失、他のアミノ酸で置換または付加は、それぞれ独立して、同時に起こってもよいのは言うまでもない。 なお、以上の環状ペプチド変異体は、CNP受容体への結合を維持し、またはさらに強くなるような構造的変化を起こすものであれば、該環状ペプチド中のアミノ酸をさらに欠失、置換または付加することができるが、その数は、例えば1、2、3、4、5、6、