JP-2026078014-A - 低温保持装置、その断熱消磁装置を制御する方法、及び機械読み取り可能な媒体
Abstract
【課題】持続的かつ可変的に低温を達成し得る低温保持装置を提供する。 【解決手段】5mKから100Kの所定の温度範囲内で標的温度を制御するように構成されている断熱消磁装置と、持続的消磁冷凍(CADR)モードにおいて断熱消磁装置を制御するためのコントローラとを含み、コントローラは断熱消磁装置の少なくとも2つの断熱消磁ユニットを、変動する循環周波数を用いて、個別の第1の温度と第2の温度との間で循環させるように構成されており、循環周波数は熱負荷の変化に基づいて、CADRモードにおける断熱消磁装置の動作の間に変動され、循環周波数は熱負荷が増大すると増大され、循環周波数は熱負荷が減少すると減少される。 【選択図】図4
Inventors
- レグナト, アレクサンダー
- シュパレク, ヤン
Assignees
- キウトラ ゲーエムベーハー
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260311
- Priority Date
- 20190715
Claims (12)
- 低温保持装置であって、前記低温保持装置は、 5mKから100Kの所定の温度範囲内で標的温度を制御するように構成されている断熱消磁装置と、 持続的消磁冷凍(CADR)モードにおいて前記断熱消磁装置を制御するためのコントローラと を含み、 前記コントローラは、 前記断熱消磁装置の少なくとも2つの断熱消磁ユニットを、変動する循環周波数を用いて、個別の第1の温度と第2の温度との間で循環させるように構成されており、 前記循環周波数は、熱負荷の変化に基づいて、前記CADRモードにおける前記断熱消磁装置の動作の間に変動され、 前記循環周波数は、前記熱負荷が増大すると増大され、前記循環周波数は、前記熱負荷が減少すると減少される、低温保持装置。
- 前記断熱消磁装置は、総数n個の断熱消磁ユニットを含み、n≧2または3であり、 前記n個の断熱消磁ユニットは、熱スイッチによって直列に接続可能であり、 前記n個の断熱消磁ユニットのうちのm個の断熱消磁ユニットが、個別の第1の温度と第2の温度との間で循環され、m≦nである、請求項1に記載の低温保持装置。
- 前記循環周波数は、前記n個の断熱消磁ユニットの最後の段nに印加される熱負荷に基づいて変動される、請求項1又は2に記載の低温保持装置。
- 低温保持装置であって、前記低温保持装置は、 5mKから100Kの所定の温度範囲内で標的温度を制御するように構成されている断熱消磁装置と、 持続的消磁冷凍(CADR)モードにおいて前記断熱消磁装置を制御するためのコントローラと を含み、 前記コントローラは、 第1の標的温度が設定されること、および、第1の熱負荷が印加されることのうちの少なくとも一方の場合、前記断熱消磁装置の複数の熱スイッチを第1の切替モードにおいて動作させ、且つ 前記CADRモードにおける前記断熱消磁装置の動作の間、(i)第1の標的温度から第2の標的温度への標的温度の変化、および、(ii)前記第1の熱負荷から第2の熱負荷への熱負荷の変化のうちの少なくとも一方に応答して、前記複数の熱スイッチを前記第1の切替モードとは異なる第2の切替モードにおいて動作させる ように構成されている、低温保持装置。
- (i)前記第1の標的温度は、前記第2の標的温度とは異なること、および、 (ii)前記第1の熱負荷は、前記第2の熱負荷とは異なること のうちの少なくとも一方が該当する、請求項4に記載の低温保持装置。
- 前記複数の熱スイッチは、総数a個の熱スイッチを含み、a≧2であり、 前記a個の熱スイッチのうちのb個の熱スイッチが、前記第1の切替モードにおいて動作され、前記a個の熱スイッチのうちのc個の熱スイッチが、前記第2の切替モードにおいて動作され、b≠cである、請求項4に記載の低温保持装置。
- 前記第1の切替モードおよび前記第2の切替モードのうちの少なくとも一方において動作されない熱スイッチが、閉鎖されること、および 前記標的温度がより低い標的温度に変更されると、および/または、前記熱負荷が増大すると、より多い熱スイッチが動作されること のうちの少なくとも一方が該当する、請求項4に記載の低温保持装置。
- 前記断熱消磁装置は5mKから10Kの所定の温度範囲内で前記標的温度を制御するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の低温保持装置。
- 前記断熱消磁装置は前記標的温度を第1の標的温度から第2の標的温度に漸増させ、経時的な標的温度の傾きを提供するように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の低温保持装置。
- 低温保持装置の断熱消磁装置を制御する方法であって、前記断熱消磁装置は、持続的消磁冷凍(CADR)モードにおいて動作し、且つ5mKから100Kの所定の温度範囲内で標的温度を制御するように構成されており、前記方法は、 前記断熱消磁装置の少なくとも2つの断熱消磁ユニットを、変動する循環周波数を用いて、個別の第1の温度と第2の温度との間で循環させることを含み、 前記循環周波数は、熱負荷の変化に基づいて、前記CADRモードにおける前記断熱消磁装置の動作の間に変動され、 前記循環周波数は、前記熱負荷が増大すると増大され、前記循環周波数は、前記熱負荷が減少すると減少される、方法。
- 低温保持装置の断熱消磁装置を制御する方法であって、前記断熱消磁装置は、持続的消磁冷凍(CADR)モードにおいて動作し、且つ5mKから100Kの所定の温度範囲内で標的温度を制御するように構成されており、前記方法は、 第1の標的温度が設定されること、および、第1の熱負荷が印加されることのうちの少なくとも一方の場合、前記断熱消磁装置の複数の熱スイッチを第1の切替モードにおいて動作させることと、 前記CADRモードにおける前記断熱消磁装置の動作の間、(i)第1の標的温度から第2の標的温度への標的温度の変化、および、(ii)前記第1の熱負荷から第2の熱負荷への熱負荷の変化のうちの少なくとも一方に応答して、前記複数の熱スイッチを前記第1の切替モードとは異なる第2の切替モードにおいて動作させることと を含む、方法。
- 命令を含む機械読み取り可能な媒体であって、前記命令は、請求項10又は11に記載の方法を実装するために1つ以上のプロセッサによって実行可能である、機械読み取り可能な媒体。
Description
本開示は、断熱消磁装置を制御する方法および断熱消磁装置に関する。本開示は、具体的には、所定の温度範囲内で多段断熱消磁装置を制御する方法に関する。 低温保持装置は、概して、低温保持装置内に搭載されるサンプルの低温を維持するために使用される。低温は、例えば、液体ヘリウム等の低温流体槽を使用することによって、達成され得る。しかしながら、液体ヘリウム等の冷却媒体は、低温保持装置内の外部および/または内部熱入力に起因して持続的に蒸発し、したがって、定期的に補充される必要がある。これは、かなりの時間およびリソースを要求し、それによって、そのような低温保持装置の運用コストが、高くなる。 上記の欠点を克服するために、極低温剤を含まない低温保持装置が、開発されている。 極低温剤を含まない低温保持装置は、パルス管低温冷却器等の極低温剤を含まない閉サイクルシステムを採用してもよい。現代のパルス管低温冷却器は、最低1.2Kの温度を達成することができる。ケルビン未満の温度を達成するために、磁気冷却段が、極低温剤を含まない閉サイクルシステムに加えて使用されることができる。磁気冷却段は、最低数ミリケルビンの温度を達成し得る、断熱消磁冷凍機(ADR)であってもよい。ADRは、磁気熱量効果に基づく。媒体が、磁化されると、その磁気モーメントが、整合され、磁化の熱が、解放される。逆に、媒体が、消磁される場合、その温度が、降下する。 従来のADRシステムは、単一ショットモードにおいて動作される。これは、低温が、短時間にわたって達成されるにすぎず、より長い時間にわたって安定して維持されないことを意味する。しかしながら、多くの用途では、低温を、例えば、長時間にわたって、安定した様式においてケルビン未満範囲内に維持することが、有益であると見なされる。 上記に照らして、当技術分野における問題のうちの少なくともいくつかを克服する、断熱消磁装置および複数の断熱消磁装置を制御する新しい方法が、有益である。 本開示の上記に列挙される特徴が詳細に理解され得る様式におけるように、上記に簡略的に要約される、本開示のより特定の説明が、実施形態を参照することによって、得られ得る。付随の図面は、本開示の実施形態に関し、以下に説明される。 図1は、断熱消磁冷凍機の動作原理を示す。 図2は、多段断熱消磁冷凍機の概略図を示す。 図3は、多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示す。 図4は、本開示の実施形態による、多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示す。 図5は、本開示のさらなる実施形態による、多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示す。 図6は、本開示のさらにさらなる実施形態による、多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示す。 図7は、本開示の実施形態による、多段断熱消磁冷凍機の概略図を示す。 その1つ以上の実施例が図に図示される、本開示の種々の実施形態が、ここで、詳細に参照されるであろう。図面の以下の説明において、同一の参照番号は、同一のコンポーネントを指す。概して、個々の実施形態に対する差異のみが、説明される。各実施例は、本開示の解説として提供され、本開示の限定であることを意図していない。さらに、一実施形態の一部として例証または説明される特徴は、他の実施形態に関して、またはそれと併せて使用され、さらにさらなる実施形態をもたらすことができる。本説明が、そのような修正と、変形例とを含むことが、意図される。 図1は、断熱消磁冷凍機の動作原理を示す。 断熱消磁冷凍(ADR)は、低温または超低温冷却を提供するために常磁性スピン系のエントロピ依存性(例えば、電子軌道運動および電子スピン、または核スピンに起因に起因する磁気モーメント)を使用する、冷却方法である。本方法は、数ミリケルビンまたはさらに数マイクロケルビンの低温または超低温を発生させることを可能にする。ADRの例示的実装は、ヒートスイッチと、冷却媒体と、磁石とを含む、単一のADRユニットを使用する。低温または超低温は、冷却媒体を消磁することによって発生される。例示的冷却手順が、図1により詳細に示される。 図1のボックス1では、ヒートスイッチが、閉鎖され、冷却媒体が、予冷却ユニットに結合される。ボックス2では、局所磁場が、最大まで増大され、磁化の熱が、解放され、それによって、サンプルが、加熱される。ボックス3では、熱化が、生じ、磁化の熱が、予冷却ユニットを用いて除去される。ボックス4では、ヒートスイッチが、開放しており、磁場が、依然として、印加される。ボックス5では、磁場が、低減され、サンプルが、冷却される。ボックス6では、サンプル温度は、一定であり、磁場が、減少される。ボックス7では、磁場は、ゼロであり、冷却プロセスが、終了する。ボックス8では、冷却媒体が、再発生され、サンプルが、基準温度まで加温される。 ADRは、例えば、単一のADRユニットを使用して、単一ショットモードにおいて動作されることができる。単一ショットモードは、持続的にではなく、短期間のみ、低温を達成することができる。そのような短期間冷却は、ADRの使用および商業的用途を限定し得る。代わりに、希釈冷凍機等のHe-3ベースの技法が、持続的様式においてケルビン未満温度を提供するために、多くの場合、使用される。 図2は、多段断熱消磁冷凍機200の概略図を示す。 ADRを用いた短時間冷却の欠点が、多段ADR、すなわち、2つ以上の相互に接続されたADRユニットを有する、冷凍機を使用することによって、解決され得る。図2は、n個のADRユニットがチェーンとして接続される、多段ADRを図示する。ADRユニットn-1内のADRユニットnの磁化の熱を消散させることによって、最後のADRユニットnにおいて、残留磁場、故に、冷却出力を提供することが可能である。図2に図式的に図示される単純なチェーン以外にも、例えば、それぞれが、複数のADRユニットを有する、複数のADRチェーンを含む、さらに複雑な構成の多段ADRが、提供されることができ、ADRチェーンは、並列の状態で、または直列の状態で動作され得る。 複数のADRユニットのうちの第1のADRユニット(図2の「1」)が、ヒートシンク201に接続されることができる。ヒートシンク210は、パルス管低温冷却器等の極低温剤を含まない閉サイクルシステムによって提供されることができる。ヒートシンク210は、例えば、1K~4Kの範囲内の本質的に一定の温度において維持されることができる。例えば、ヒートシンク210は、約4Kの本質的に一定の温度において維持されることができる。 多段ADRは、持続的な磁気冷凍を実現する、すなわち、ADRを用いた任意の長時間温度のために低温Ttargetを提供するために使用されることができる。本技法は、時として、CADR(持続的断熱消磁冷凍)と称される。CADRは、特に、低温が、液体冷却媒体(すなわち、寒剤)の使用を伴わずに恒久的に発生されるため、有用である。 特に、液体ヘリウム-4またはヘリウム-3は、必要とされない。 図3は、図2の多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示す。 指数i<nを伴う各個々のADRユニットが、2つの異なる温度Ti,1とTi,2(Ti,1>Ti,2である)との間で動作され、Ti,1は、熱槽、例えば、別のADRユニット(例えば、n-1)によって提供される温度であり、Ti,2は、消磁冷却を用いて、ADRユニットによって提供される温度である。それによって、温度Ti,1およびTi,2は、単一の一定の温度、すなわち、多段アセンブリ全体の標的温度Tn,1=Tn,2=Tn=Ttargetにおいて動作される最後のn番目のADRユニットの最適な冷却を提供すること等のために、選定され、Ttarget>Tn-1,2である。 個々のADRユニット毎に、Tn,1からTn,2への遷移およびTn,2からTn,1へ戻る遷移が、一定の率(「再循環率」)において繰り返して行われ、後者が、標的温度Ttargetにおける最後のn番目のADRユニットの冷却を最適化するために選定されてもよい。図3の動作スキームは、3段CADRシステムに関して図式的に図示されている。 磁気ヒートポンプの本実装は、特に、以下のいくつかの限定を被る。 1つのみの単一標的温度が、高効率で達成されることができる。 磁気ヒートポンプは、固定された冷却出力のみを提供するが、熱負荷の変化に対して反応することはできない。 標的温度は、抵抗加熱器等の付加的な手段を用いることなく、磁気ヒートポンプの動作の間に持続的に変更されることはできない。 Ttargetをはるかに上回る温度における磁気ヒートポンプの動作は、n番目のADRユニットが、Ttargetにおける動作のために最適化される必要がある、すなわち、これは、Ttargetを優に上回る温度の発生を妨げる、具体的な冷却媒体、磁場強度B、槽温度T1、および再循環率を使用するため、妨げられる。 ヒートポンプが、一定の再循環率を使用して動作されるため、同一の切替ノイズが、ヒートスイッチによって、非常に低熱負荷においても発生され、故に、温度安定性を低下させる。 ヒートポンプが、一定の再循環率を使用して動作されるため、同一の応力が、非常に低熱負荷においてもヒートスイッチに印加され、故に、ヒートスイッチ寿命を短縮させる。 図4-6は、本開示の実施形態による、多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示す。 本開示の実施形態は、上記に述べられる限界を克服し、T1,1~Tnの任意の標的温度を磁気的に、かつ非常に高い精度において安定させ、磁気ヒートポンプに印加される熱負荷の変化に対処し、それによって、また、低熱負荷における熱切替ノイズおよびヒートスイッチ応力を低減させることも可能にする。これは、断熱消磁装置の少なくとも1つの動作パラメータを変動させるステップを含む、断熱消磁装置を制御する方法によって達成される。 図4-6は、断熱消磁装置の少なくとも動作パラメータを変動させる、上記の一般的概念の実装を示す。 断熱消磁装置は、少なくとも1つの断熱消磁ユニット、特に、ADRまたはCADRを実装するための、複数の断熱消磁ユニットを含む。 各個々のADRユニットは、常磁性冷却媒体と、常磁性冷却媒体の位置において磁場を提供および除去するように構成される、磁石デバイスと、熱スイッチとを含む。磁石デバイスは、それに接続される磁力供給源を有する、抵抗電磁石または超伝導電磁石等の電磁石を含む、またはそれであることができる。「ヒートスイッチ」とも称され得る、熱スイッチは、常磁性冷却媒体を熱槽に接続し、熱槽から常磁性冷却媒体接を接続解除するように構成される。熱槽は、主熱的槽(例えば、図2のヒートシンク201)または別のADRユニットであってもよい。 いくつかの実装では、各個々のADRユニットの温度が、低温センサ等の温度センサを使用して測定される。低温センサは、抵抗NTC温度計であってもよいが、それに限定されない。 図4は、本開示の実施形態による、多段断熱消磁冷凍機の時間温度プロファイルを示し、CADRシステムは、可変周波数(「循環周波数」または「再循環率」とも称される)において動作される。 本開示の第1の側面によると、断熱消磁装置を制御する方法は、断熱消磁装置の少なくとも1つの断熱消磁ユニットを、変動する周波数を用いて、第1の温度と第2の温度との間で循環させるステップを含む。 故に、第1の側面の方法は、一定ではない再循環率を使用する。図4の灰色に陰影が付けられた三角形の面積は、ADRシステムに印加される、例示的な熱負荷を図示する。高熱負荷において、ADRシステムは、高再循環率において動作さ