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JP-2026514638-A - 細胞培養からのウイルス抽出の改善

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Abstract

本明細書に提供するのは、宿主細胞の培養物からウイルスを生成する方法である。本方法は、ウイルスに感染した宿主細胞の培養物を提供することと、宿主細胞を、界面活性剤を含む第1のバッファーと接触させ、宿主細胞を第1のバッファーの存在下で第1の期間インキュベートし、それによって細胞溶解物を生成することと、細胞溶解物を、エンドヌクレアーゼを含む第2のバッファーと第2の期間接触させて、宿主細胞核酸を分解することと、ウイルスを収集することと、を含む。

Inventors

  • トラン, フエ
  • コフィー, マシュー
  • ヘイガーマン, アリソン
  • ボアイエ, ロベール
  • ティワリ, クリシュナ ラジ
  • ラタワ, ジョティ
  • パテル, メウール
  • マット, アラン

Assignees

  • ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20240419
Priority Date
20230421

Claims (20)

  1. 宿主細胞の培養物からウイルスを生成する方法であって、 (a)前記ウイルスに感染した宿主細胞の培養物を提供することと、 (b)前記宿主細胞を、界面活性剤を含む第1のバッファーと接触させ、前記宿主細胞を前記第1のバッファーの存在下で第1の期間インキュベートし、それによって細胞溶解物を生成することと、 (c)前記細胞溶解物を、エンドヌクレアーゼを含む第2のバッファーと第2の期間接触させて、前記宿主細胞核酸を分解することと、 (d)前記ウイルスを収集することと、 を含む、前記方法。
  2. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記非イオン性界面活性剤がTween20であり、前記第1のバッファーがリン酸塩をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1のバッファーが、10mM~25mMのリン酸塩を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1のバッファーが、少なくとも20mMのリン酸塩を含む、請求項3に記載の方法。
  6. 前記リン酸塩が、リン酸ナトリウムである、請求項3または4に記載の方法。
  7. 前記宿主細胞を前記第1のバッファーの存在下でインキュベートすることは、pH7.0~8.0で行われる、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記宿主細胞を前記第1のバッファーの存在下でインキュベートすることは、pH8.0で行われる、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記第1のバッファーが、0.5%、1.0%、または2.0%(v/v)のTween20を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記界面活性剤が、オクチルベータ-D-グルコピラノシド(OGP)、Tergitol15-S-9、またはTween80である、請求項2に記載の方法。
  11. 前記界面活性剤が、デオキシコール酸ナトリウムである、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1の期間が、60、120、180、または240分である、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記第2の期間が、60分、90分、120分、180分、または240分である、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記エンドヌクレアーゼが、Benzonaseである、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記エンドヌクレアーゼが、10~20U/mLの濃度で前記細胞溶解物に接触する、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記細胞溶解物を前記エンドヌクレアーゼと接触させることは、30℃~40℃の温度で行われる、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記細胞溶解物を前記エンドヌクレアーゼと接触させることは、35℃~39℃の温度で行われる、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記宿主細胞をインキュベートすることは、30℃~40℃の温度で行われる、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記宿主細胞をインキュベートすることは、35℃~39℃の温度で行われる、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記第2のバッファーが、MgCl 2 をさらに含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。

Description

関連出願(複数可)の相互参照 本出願は、2023年4月21日に出願された米国仮出願第63/461,216号の優先権の利益を主張するものであり、この米国仮出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。 電子配列表の参照 電子配列表(2024-013-02_SL.xml、サイズ:71,043バイト、及び作成日:2024年4月16日)の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。 Triton(登録商標)X-100は、2012年12月に化学物質の登録、評価、認可、及び制限(REACH)リストに追加され、REACH附属書XIVの日没日は2021年1月2日であった。この日以降、TritonX-100は、環境への影響のため、欧州連合での商業生産に使用することができない。したがって、ウイルス医療品の製造においてTritonX-100の使用に代わる代替の界面活性剤を特定する必要がある。 ウイルスを含む細胞培養物を1%のTween(登録商標)20及び20mMのNa2HPO4、pH8.0で2時間インキュベートした後に得られた細胞溶解物を用いて、Benzonase(登録商標)濃度を10U/mLから20U/mLまで増加させ、60分から240分の間の様々な期間で試験した、清澄化後の残留宿主細胞(HC)DNAの結果を示すグラフである。図1は、Benzonase濃度が増加すると、残留HCDNAレベルが、TritonX-100細胞溶解で得られたレベルまで低下したことを示す。図1と同じ試験材料を清澄化後2~8℃で一晩(O/N)保管した後の残留HCDNA結果を示すグラフである。図2は、清澄化前に少なくとも90分間Benzonase処理し、清澄化後に2~8℃で同様に長期間保存した場合、Benzonase濃度を上昇させると、残留HCDNAレベルがTritonX-100細胞溶解で得られたレベルまで低下したことを示す。図1と同じ試験材料を清澄化後2~8℃で二晩保管した後の残留HCDNA結果を示すグラフである。図3は、清澄化後に2~8℃で同様に長期間保存した場合、Benzonase濃度を上昇させると、残留HCDNAレベルがTritonX-100細胞溶解で得られたレベルまで低下したことを示す。図1(清澄化後、実線)、図2(清澄化後2~8℃で1回O/N保管、破線)、及び図3(清澄化後2~8℃で2回O/N保管、点線)と同じ試験材料の総ウイルス粒子力価結果を示すグラフである。1%のTritonX-100で1時間インキュベートして溶解した試験材料と、20mM Na2HPO4に1%のQL300グレードTween20の溶解バッファー(pH8.0)を使用して2時間インキュベートして溶解した試験材料との結果(両方とも10U/mLのBenzonaseで60分間処理)がコントロールとして含まれている。Benzonase濃度を10U/mLから20U/mLに増加させ、またはBenzonase処理時間を60分から240分に変更しても、-80℃で凍結する前に2~8℃で最大2日間一晩保管した場合、総レオウイルス力価(HPLC)に悪影響を与えなかった。QL:品質レベル。TritonX-100を使用した抽出及び精製プロトコル(左側)と本願に記載の抽出及び精製プロトコル(右側)とを示す概略図である。 ウイルスによって引き起こされる疾患は多種多様であるため、ウイルス学は集中的に研究されている分野である。ウイルスタンパク質を分離・精製するため、ワクチンを生成するため、または実験室研究用に感染性ウイルスを提供するために、ウイルスを効率的に生産する需要が常にあった。最近、ウイルス療法の新たな開発により、感染性ウイルスの効率的な製造の必要性がさらに高まっている。 本明細書では、小規模及び大規模ウイルス生産の両方に適用できる界面活性剤条件を使用して細胞培養からウイルスを抽出するための改良された方法を説明する。この方法は、細胞培養に界面活性剤を添加する抽出ステップを含む。その後、例えば濾過または遠心分離によって、抽出混合物から細胞デブリを除去することができる。得られたウイルス懸濁液は、クロマトグラフィー法によってさらに濃縮され、及び/または濃厚にすることができる。本発明に従って調製されたウイルスは、ウイルスタンパク質の精製、ワクチン接種、宿主細胞への感染、及び臨床投与を含む任意の目的に使用することができる。本明細書に提供される方法は、全体的により高い収率をもたらし、本明細書に提供される界面活性剤は、TritonX-100の優れた代替物となるため、ウイルス原薬の製造にとって有利である。この方法はまた、残留する宿主細胞DNA(HCDNA)の量を減少させる。 本明細書で使用される場合、「接着細胞」は、細胞培養中の培養容器に接着する細胞を指す。接着細胞の例には、培養容器の表面に細胞の単一の層を形成する細胞である単層細胞が含まれる。「浮遊細胞」または「懸濁細胞」は、細胞培養における培養容器に接着しない細胞を指す。懸濁細胞は、「スピン培養」で増殖させることができ、「スピン培養」は、培養プロセス中に培養培地を継続的に攪拌する培養法である。 本明細書で使用される「周囲温度」は、約10℃~約30℃の間の温度を指す。周囲温度は、好ましくは約15℃~約30℃の間、より好ましくは約20℃~約25℃の間、最も好ましくは約25℃である。 本明細書で使用される場合、「細胞に結合している」ウイルスは、ウイルスが産生された細胞に接着しているかまたはその一部に捕捉されているウイルスを指す。したがって、ウイルスは、宿主細胞が溶解される前に細胞に結合される。細胞溶解が始まるとき、ウイルスは、破損した細胞の一部にまだ接着しているかまたは捕捉されており、細胞に結合したままになり得る。しかしながら、ウイルスが培地中に自由に放出されると、それはもはや細胞に結合されなくなる。「細胞遊離ウイルス」は、細胞に結合していないウイルスである。 本明細書で使用されるとき、「細胞培養物」または「細胞の培養物」とは、その培養条件で見出される培養細胞の集団を意味する。具体的に、細胞培養は、細胞及び培養培地を含む。ペレット化された細胞は、それらが再度培養条件下で培地に置かれない限り、細胞培養とは見なされない。 本明細書で使用される、「細胞溶解」とは、細胞の細胞膜の破壊及びその後の細胞の内容物の全てまたは一部の放出を指す。 本明細書で使用される場合、物質の「臨床投与」とは、生体の健康状態を改善または維持するために、生体の体の任意の部分を物質と接触させることを指す。 本明細書で使用される場合、ウイルスを「収集する」とは、ウイルスに以前に感染した細胞培養物から生成されたウイルスを分離する行為を指す。ウイルスは通常、ウイルスから細胞デブリを分離し、ウイルスを含む部分を採取することによって収集される。任意選択で、ウイルスを、例えば遠心分離によって、可溶性物質からさらに分離することができる。 本明細書で使用される場、「培養条件」とは、細胞培養に使用される条件を指し、温度、培養容器の種類、湿度、培養容器内で使用されるCO2またはその他のガスの濃度、培養培地の種類、培養細胞の初期密度、及び細胞がウイルスに感染している場合は、初期の感染多重度などを含むが、これらに限定されない。 本明細書で使用される、「細胞変性効果」とは、感染した宿主細胞に対する損傷である。細胞変性効果は、細胞が腫脹し、外観が粒状になり、細胞塊が崩壊することによって示され得る。細胞変性効果を示す細胞はまた、生細胞数に染色色素を取り込み得る。 本明細書で使用される場合、「界面活性剤」は、親水性部分及び疎水性部分を有する物質である。界面活性剤は、好ましくは合成化合物、より好ましくは生分解性の合成化合物である。本発明において有用な界面活性剤は、細胞膜の破壊を増進させて、破壊された細胞の内容物の放出を促進する。 本明細書において、細胞が「破壊される」とは、細胞膜が破裂し、細胞の内容物の少なくとも一部が細胞から放出されることを意味する。細胞は、例えば、凍結解凍、超音波処理、または界面活性剤処理によって破壊され得る。 本明細書で使用される場合、ウイルスを「抽出する」とは、細胞結合ウイルスを細胞遊離ウイルスに変換する行為を指す。 本明細書で使用される場合、「HEK293細胞」は、293と呼ばれるヒト胎児腎細胞株(ATCC番号CRL-1573)またはその誘導体を指す。例えば、293/SF細胞(ATCC番号CRL-1573.1)は、無血清培地中で増殖するように適合されたHEK293細胞である。本発明では、他の培養条件で増殖するように適合されたHEK293細胞、または外来DNAで形質転換されたあらゆる種類のHEK293細胞もしくはその誘導体も想定されるが、この形質転換は、本発明に記載されるような効率的なレオウイルス生成をサポートする細胞の能力を損なわないものとする。 本明細書で使用される場合、細胞培養物に界面活性剤を添加した後に「インキュベートすること」とは、細胞培養物を一定期間にわたって界面活性剤と混合させる行為を指す。 本明細書で使用される場合、「感染多重度」または「MOI」は、ウイルスが細胞に接触させるために使用される場合の細胞数に対するウイルス数の比を指す。 本明細書で使用される場合、「非エンベロープウイルス」は、エンベロープを有しないウイルスである。例えば、非エンベロープウイルスは、アデノウイルス科に属する任意のウイルス(例えば、アデノウイルス)、ピコルナウイルス科に属する任意のウイルス(例えば、ポリオウイルス)、レオウイルス科に属する任意のウイルス(例えば、レオウイルス)、パポバルウイルス科に属する任意のウイルス(例えば、パピローマウイルス)、パルボウイルス科に属する任意のウイルス(例えば、キルハムラットウイルス)、またはイリドウイルス科に属する任意のウイルス(例えば、ガガンボ‐イリデッセントウイルス)であり得る。 本明細書で使用される、「細胞の生存率」または「生存している細胞の割合」は、集団内で細胞変性効果を示さない細胞の割合である。 本明細書で使用される場合、「ウイルス感染」とは、細胞内へのウイルスの侵入及びその後の細胞内でのウイルスの複製を指す。 本明細書で使用される場合、「約」という用語は、実験誤差、測定誤差、及び当業者によって予想されるばらつきを考慮に入れるために使用され得る。例えば、「約」は、言及されている示された値のプラスもしくはマイナス10%、またはプラスもしくはマイナス5%を意味し得る。 本明細書に提供するのは、宿主細胞の培養物からウイルスを生成する方法である。本方法は、ウイルスに感染した宿主細胞の培養物を提供することと、宿主細胞を、界面活性剤を含む第1のバッファーと接触させ、宿主細胞を第1のバッファーの存在下で第1の期間インキュベートし、それによって細胞溶解物を生成することと、を含む。次に、細胞溶解物が、エンドヌクレアーゼを含む第2のバッファーに第2の期間接触して宿主細胞核酸を分解し、その後にウイルスの収集が続く。 界面活性剤は、非イオン性界面活性剤または陰イオン性界面活性剤であってもよい。非イオン性界面活性剤は、Tween(登録商標)20(ポリソルベート20)、オクチルベータ-D-グルコピラノシド(OGP)、Tergitol(商標)15-S-9(ポリエチレングリコールトリメチルノニルエーテルとも呼ばれるC12-14第二アルコールエトキシレート)、またはTween(登録商標)80(ポリソルベート80)であってもよい。陰イオン性界面活性剤は、デオキシコール酸ナトリウムであってもよい。界面活性剤は、0.5%~2.0%(v/v)の濃度で、または0.5%~2.0%(v/v)の間の任意の量で存在し得る。したがって、例えば、バッファー中の界面活性剤の濃度は、0.5%、0.6%、0.7%、0.8