JP-2026514677-A - 複数の電解槽を含む設備を制御する方法
Abstract
本発明は、流体的に平行な複数の電解槽を含む設備を制御する方法であって、所定の総生産負荷又は設備に電力供給するために利用可能な電力に対する設備の特定の電力消費を最小化するために、運転中に電解槽に対する個々の負荷の均質性を増加させるような方法で電解槽を制御するステップを含む方法に関する。 【選択図】図2
Inventors
- バルツナス,ニコラス
- ボルゲ,セバスチャン
- ゲリング,アルマン
- ダ’ントゥーノ,フィリップ
Assignees
- ジョン コッカリル ハイドロゲン ベルジャム
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240419
- Priority Date
- 20230420
Claims (14)
- 流体的に平行な複数の電解槽を含むプラントを制御する方法において、所定の総生産負荷又は前記プラントに電力供給するために利用可能な電力に対する前記プラントの特定の電力消費を最小化するために、前記運転している電解槽の個々の負荷を均質化しようとすることにより、前記電解槽を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、運転している電解槽の数nにそれぞれ対応する特定の消費曲線を決定するステップを含み、前記数nは、1~Nで変化し、Nは、前記プラントの電解槽の総数であることを特徴とする方法。
- 請求項2に記載の方法において、特定の消費曲線の組の下限を表す包絡線を決定するステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項3に記載の方法において、同時に運転し続ける電解槽の数は、前記包絡線に基づいて決定されることを特徴とする方法。
- 請求項4に記載の方法において、同時に運転している電解槽の前記数を、前記総生産負荷を提供するために必要な最小数に減少させるステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項4に記載の方法において、同時に運転している電解槽の前記数を、前記総生産負荷を提供するために必要な最大数に増加させるステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、前記プラントを制御するための理論的モードは、その運用寿命の開始における前記プラントの状況に基づいて最初に決定され、及びその後、前記プラントを制御するための前記理論的モードは、前記プラントの少なくとも1つの実際の運転パラメータの関数として修正されることを特徴とする方法。
- 請求項7に記載の方法において、前記実際の運転パラメータは、以下のパラメータの群: - 前記プラントの少なくとも1つの構成要素の運転範囲の制限、 - 前記電解槽の停止及び起動サイクルに関連する性能低下、 - 前記電解槽の運転時間に関連する性能低下、 - 前記電解槽の停止及び起動時間並びに前記電解槽の停止と起動との間の移行段階中のエネルギー損失、 - 前記電解槽間の性能の不均衡、 - 生産需要予想に基づく、前記プラントに対する負荷吸収又は低減の動的要求、 - 少なくとも1つの電解槽の完全な又は部分的な利用不能状態、 - 前記プラントの全て又は一部の緊急停止の発生 に属することを特徴とする方法。
- 請求項7又は8に記載の方法において、前記実際の運転パラメータは、前記プラントの監視又は既存のプラントの統計的分析によって決定されることを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、最大数の電解槽をその最適な動作点で運転するように前記電解槽を制御するステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、電解槽の総数より少ない最大数の電解槽をその最適な動作点で運転するように前記電解槽を制御するステップを含み、前記最大数は、前記総数の電解槽を使用する前記プラントの最大運転範囲より小さい運転範囲内で変化する前記プラントの負荷に対応することを特徴とする方法。
- 請求項1に記載の方法において、各電解槽の前記個々の負荷をその具体的な比効率に基づいて動的に決定するステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法において、前記プラントの前記負荷が、前記電解槽の1つのみの前記負荷に影響を及ぼすことによって調整され、他の電解槽が、その最大負荷若しくはその最小動作点にあるか又は停止されるかのいずれかである、最悪効率モードを定義するステップを含むことを特徴とする方法。
- 請求項13に記載の方法において、前記運転している電解槽の前記個々の負荷を均質化することに対応する最適モードと、前記最悪効率モードとの間で前記プラントを制御するステップを含むことを特徴とする方法。
Description
本発明は、二水素及び二酸素生産の分野に関する。 地球温暖化への取り組みは、特に輸送分野での車両への動力供給だけでなく、化学肥料及び鋼の製造のためにも、エネルギー貯蔵は言うまでもなく、概して化石燃料を使用する工業プロセスの脱炭素化のために、化石エネルギーを、二酸化炭素の排出が少ないエネルギーで代替することを目的として、社会へのエネルギー供給を再考するように当局及び製造業者に迫っている。現在、温室効果ガスの生成を低減し、再生可能エネルギーを使用する必要性が周知である。二水素は、電気と異なり、容易に貯蔵可能なエネルギーベクトルであり、その酸化は、非常に高いエネルギー(285kJ/モル)を放出するため、二水素は、炭化水素の代替物である。 二水素を製造するいくつかの方法が存在する。最も有利な方法は、メタン、石炭及び炭化水素の改質を伴う広く使用されている方法と異なり、CO2を直接生成しない高効率の反応であることを理由として水分子電解を伴う。 水電解のための電解槽の3つの主要なタイプ: - ヒドロキシルイオン(OH-)を陰極から陽極に移行することができる液体電解質の使用を特徴とするアルカリ電解槽(AWE)、 - その電解物がセラミックである高温電解槽、及び - その電解物がプロトン伝導イオン交換膜である膜電解槽(PEM) は、先行技術で周知である。これらの3つの場合、システムは、非常に高い純度の水を供給しなければならない(アルカリ電解槽の場合、水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)の電解液を供給する)。説明の残りの部分を通して、簡潔にするために、アルカリ電解槽について言及するが、本発明は、膜電解槽(例えば、プロトン交換膜)にも当てはまることが明確に理解される。 先行技術の周知の方法によれば、電解液(一般にアルカリ液と呼ばれる)は、特定の入り口を介して電解セルの組(電解槽スタックとして公知である)に供給される。電解液は、電解槽スタックを通過する。水は、陰極の二水素H2及び陽極の二酸素O2の気体分子に分解される。隔膜は、概して、正常状態で二水素及び二酸素が混合しないように、陽極を陰極から分離する。プラントは、陰極(陰極液)側で循環する二水素及び電解物のための出口と、陽極(陽極液)側で循環する二酸素及び電解物のための出口とを含む。換言すると、陰極液から二水素を分離するための専用の気液分離器及び陽極液から二酸素を分離するための気液分離器が存在するように、2つの別個の流れが存在する。次いで、2つの気液分離器の液体出口は、電解槽スタックに再度供給する前に混合される。両方の流れにおいて、電解槽スタックの出口では、液相(アルカリ液)が気泡として充填される。気液分離器の出口では、液相専用の気液分離器の下部ポートを通して排出されるアルカリ液にわずかな気泡のみが残っている一方、大半の気相は、気液分離器の上部ポートを通して気液分離器から取り出される。様々な理由のため、気体がアルカリ液から分離されることが重要である。第1に、電解物から分離される気体が多いほど、気体の生成が大きくなり、これは方法の良好な電気化学効率に寄与する。次いで、H2/O2混合物は、爆発性が高い。分離が正しく行われない場合、一般に「残留気体」と呼ばれる大量の気体が気液分離器の液体出口に運ばれる。次に、この気体が電解槽スタックを通して循環する(電解物が閉ループに移動する)と、この気体の一部は、他の区画に移り、従って誤った側に移る。 エネルギープロセスで水素を使用する経済及び環境の両方の利点は、水素製造デバイスの機能特性に大きく依存する。 理想的には、以下が必要である: - 製造デバイスの製造及び運転コストができるだけ低いこと、 - 製造デバイスを製造及び運転するための天然資源への影響が制限されること、 - デバイスがその運転中に限定された量の汚染の排出のみを生成するか又はそれを生成しないこと、 - デバイスが単純であり、効率的であり、信頼でき、比較的小型などであること。 更に、プラントのエネルギー効率は、運転コストを考える際の唯一の課題ではない。実際に、 - 二水素製造の需要の急速な変化に適合する柔軟性/応答性、及び - 保守性 の目的は、同じ製造現場で運転している複数の電解槽を含むことが多く、且つ/又は集中的に制御されるこれらのプラントにとっても重大である。最後に、二水素の所与の生産に対する電気エネルギー消費を最大にする能力は、特定の環境において、特に電気網(これは、局所であっても又はなくてもよい)を規制するためのサービスに対して有利であると逆説的に証明することができる。 特に、本発明の目的は、複数の電解槽を含むプラントのエネルギー面の全て又は一部を改良することである。 添付図面を参照する。 図1は、MIEL-Sの複数の同一の電解槽の1つの特定の個々の消費の特性曲線である。図2は、N個のHOLOS曲線のアレイを示す。グラフの各曲線は、数「n」に関連し、ここで、nは、この場合、N個の電解槽の合計を含む、「MIEL-S」システム内で運転している1~N個の電解槽の範囲の値に等しい。n個の運転している電解槽は、「HOLOS」戦略に従い、その部品に対するMIEL-SシステムのN-n個の他の電解槽が停止される(又は待機する)。従って、曲線のアレイは、システム負荷の関数としてのMIEL-S及び運転している電解槽の数「n」の特定の消費(kWh/Nm3)を示し、運転戦略は、常に数「n」に関係なくHOLOS型である。HOLOS型戦略は、常にこのアレイの曲線でモデル化される。このアレイの曲線でモデル化されない運転戦略は、HOLOS型ではない。図3は、図2に類似しており、曲線の互いの交差を示す。これらの交点は、「HOLOS点」と呼ばれる。2*N個の交点が存在する。これらのHOLOS点は、MIEL-Sシステムの負荷の増加中に生じるために1~2*Nの数である。図4は、図2に類似しており、MIEL-Sの最良効率曲線(BEL=最良効率線)を示す。図5は、MIEL-Sの複数の同一の電解槽の特定の個々の消費特徴上の第2*Nの「HOLOS点」の位置を示すグラフである。図6は、第2*NのHOLOS点の発生中のMIEL-S内の電解槽の負荷の進化を示すグラフである。図7は、MIEL-Sの負荷の単調な増加中の連続するHOLOS点に対する負荷の割合を示すグラフである。図8は、図2に類似しており、負荷に関する4個の群毎に「見えない」と考えられる電解槽に対する最良効率線(BEL)を示す。図9は、図4に類似しており、HOLOS型戦略に追従しない最悪効率曲線(WEL=最悪効率線)を示す。その利点は、電気網(これは、局所であっても又はなくてもよい)を規制するためのサービスに関連して、MIEL-Sが所与の二水素製造のために消費できる電気エネルギーの上限を特定することである。図10は、図9に類似しており、HOLOS戦略に関連する最悪効率線(HOLOS-WEL型)を示す。図11は、図9に類似しており、MIEL-Sの所与の負荷に対する運転している電解槽(T LEO L=動作線における少ない電解槽)の数を最小化し、HOLOS型戦略を維持することを目標とする曲線を示す。図12は、図9に類似しており、MIEL-Sの所与の負荷に対する運転している電解槽(T MEO L)の数を最大化し、HOLOS型戦略を維持することを目標とする曲線を示す。図13は、MIEL-Sの負荷の関数として及び上述の様々なHOLOS戦略について、運転している電解槽の数を示す。図14は、時間及びプラントの負荷の関数として、プラントに対する二水素の所望の生成曲線の例を示す。図15は、図14に類似しており、追従される戦略が「BEL」型であるときの運転している電解槽の数に関する応答曲線も示す。図16は、図14に類似しており、追従される戦略が「BEL」型であるときの特定の消費に関する応答曲線も示す。図17は、図14に類似しており、追従される戦略が「BEL」型であるときのプラントによって消費される電力に関する応答曲線も示す。 値は、大きさを提供するために指標として記載され、電解槽を形成する機器の構成にも依存することに留意されたい。 時間尺度についても同様であり、これも指標として記載される。 例として、複数の電解槽のプラント又はシステム(MIEL-S、すなわち「複数の同一の電解槽のシステム」)は、この場合、平行に流体接続されるN=24の1,000Nm3/hの同一の電解槽(ELY)から構成され、それぞれは、生産負荷に関して完全に独立していると想定される。本発明は、明らかに電解槽のあらゆる他の名目上の容量に適用可能である(典型的には1Nm3/h~4,000Nm3/h、具体的には100Nm3/h~2,000Nm3/h、具体的には500Nm3/h~1,500Nm3/h)。 複数の電解槽のプラントの制御を最適化することは、些細なことではなく、概念的に着実に構築する必要がある。 本記載の第1の部分は、例えば、以下の質問: ・MIEL-S内の生産負荷をどのように分配するか、 ・MIEL-S内のELYは、どのような生産負荷で停止又は起動するべきか、 ・これらの最初の2つの質問への応答は、 ○二水素の生産に必要なエネルギー消費を最小化すること、 ○生産負荷の変化に関する応答性を最大化すること、 ○システムの保守性を増加させること、又は ○システムのエネルギー性能能力の低下を最小化すること などの意図した目的に応じて変化するか に応じたMIEL-Sの様々な運転戦略を確立する方法論を開示する。 この方法論により、プラントの特性(特に負荷の関数としての特定の消費、停止/起動時間、運転応力の関数としての低減、その他)を知っているMIEL-Sのオペレータ(又はその設計者)は、様々な運転戦略間を調整し、その運転状況に最も適した戦略を特定することができる。 この第1の部分は、戦略を定義してその制御を最適化するために、プラントの理論的挙動を寿命初期(BOL)で考慮するのみであり、現実に対する理想化されたアプローチに基づく。 本記載の第2の部分は、例えば、最適化する制御における経時的な性能低下の発生率など、「非理想的」現象でこのアプローチを完成させることを意図する。 初期仮説は、二水素生産負荷に対する需要が時間枠Tにわたって周知であり、解決される問題は、この時間枠Tにこの生産負荷を与えられたプラントの特定の電力消費(特定の消費Cs[kWh/Nm3])を最小化することである。 1.理想化されたアプローチ a.電解槽の効率線の臨界点(図1を参照されたい) 3つの特性点は、ELYの特定の消費曲線Cs上に記録される: - MCR、すなわち「最大持続率」。図1の例では、4.66kWh/Nm3のCsに対して100%の負荷(例えば、1,000Nm3/hの名目上生産に等しい)が存在するものとし、 - BEP、すなわち「最良効率点」。図1の例では、4.56kWh/Nm3のCsに対して52%の負荷が存在するものとする。特定の消費曲線は、その現在の密度が変化すると、電解槽スタックの内側の逆の現象から生じる最小(BEP)を有効に通過し、 - MSOL、すなわち「最小安定動作点」。図1では、最小安定動作点は、二水素生産負荷の27%にある。 b.最良効率線(BEL)、MIEL-Sプラントの運転の最適化 上記の図1の曲線Csの曲率の凹部(第2の正のドリフト)を考慮すると、複数のELYで運転し、所与の負荷に遭遇するシステムは、システム内の各ELYの個々の生産負荷をできる限り多く均質化することにより、その特定の消費を常に最小化する。本明細書に記載されたプラントの例では、24個のELYがそれぞれその負荷の70%で運転す