JP-2026514759-A - 低温重合ゲル電解質およびそれを含む電池
Abstract
本発明は、低温重合ゲル電解質およびそれを含む電池を提供し、前記ゲル電解質の調製原料は、重合モノマー、電解液添加剤、熱開始剤、リチウム塩および溶媒を含むゲル前駆体溶液である;前記重合モノマーは、単官能性アクリレート系モノマー、多官能性アクリレート系モノマーおよび官能化モノマーを含むものに限定され、そして、前記官能化モノマーは、架橋基およびモノビニル基を含むものに限定されることにより、前記ゲル前駆体溶液は、低い温度で重合して柔軟で粘着性のある質感を持つゲル電解質を得ることができ、そして、それに添加された電解液添加剤の分解を防ぐこともでき、前記ゲル電解質を含む電池の電気性能と安全性能を効果的に向上させる。
Inventors
- 曹 輝
- 侯 敏
- 趙 翔
- 崔 屹
- 劉 嬋
Assignees
- 瑞浦蘭鈞能源股分有限公司
- 上▲海▼瑞浦青▲創▼新能源有限公司
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240204
- Priority Date
- 20230418
Claims (10)
- 低温重合ゲル電解質であって、前記低温重合ゲル電解質の調製原料は、重合モノマー、電解液添加剤、熱開始剤、リチウム塩および溶媒を含むゲル前駆体溶液であり、 前記重合モノマーは、単官能性アクリレート系モノマー、多官能性アクリレート系モノマーおよび官能化モノマーを含み、前記官能化モノマーは、架橋基およびモノビニル基を含むことを特徴とする、低温重合ゲル電解質。
- 前記ゲル前駆体溶液は重量部で、 重合モノマー:1~10重量部、 電解液添加剤:0~10重量部且つ0ではない、 熱開始剤:0.02~0.05重量部、 リチウム塩:8~20重量部、 溶媒:50~80重量部、 の成分を含むことを特徴とする、請求項1に記載の低温重合ゲル電解質。
- 前記単官能性アクリレート系モノマーと多官能性アクリレート系モノマーと官能化モノマーの質量比は、1:(0.5~1.5):(0.1~0.5)であることを特徴とする、請求項1に記載の低温重合ゲル電解質。
- 前記単官能性アクリレート系モノマーは、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、プロピルアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、エチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ラウリルメタクリレートまたはn-オクチルメタクリレートの中のいずれか一つまたは少なくとも二つの組み合わせを含み、 前記多官能性アクリレート系モノマーは、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレートまたはトリエチレングリコールジアクリレートの中のいずれか一つまたは少なくとも二つの組み合わせを含む、 ことを特徴とする、請求項1に記載の低温重合ゲル電解質。
- 前記官能化モノマーは、グリシジルメタクリレート、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシランまたはγ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランの中のいずれか一つまたは少なくとも二つの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1に記載の低温重合ゲル電解質。
- 請求項1~5のいずれかに記載の低温重合ゲル電解質を製造する方法であって、窒素雰囲気下で、重合モノマー、電解液添加剤、熱開始剤、リチウム塩および溶媒を20~40℃で6~24h重合させ、前記ゲル電解質を得ることを含むことを特徴とする、方法。
- 正極と、負極と、セパレータと、および請求項1~5のいずれかに記載の低温重合ゲル電解質とを含むことを特徴とする、電池。
- 請求項7に記載の電池を製造する方法であって、 正極、負極およびセパレータを組み立て、電池セルを得る工程(1)と、 請求項1~5のいずれかに記載の低温重合ゲル電解質の調製原料を、工程(1)で得られた電池セル内部に注入し、開放状態で静置し、窒素ガスを導入してから密封し、イン・シチュー重合を経て、前記電池を得る工程(2)とを含むことを特徴とする、方法。
- 工程(1)における組み立ては、温度が20~25℃で、湿度が0~5%の空気環境で行われることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
- 工程(2)における前記イン・シチュー重合の温度は20~40℃で、時間は6~24hであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
Description
本発明は電池の技術分野に属し、具体的には、低温重合ゲル電解質およびそれを含む電池に関する。 電池は数十年にわたる商業化応用を経て、あらゆる面で世界の様相を変えたが、動力電池や電力網エネルギー貯蔵などの分野の発展には、電池のエネルギー密度をさらに高めることが急務である。この目標を達成するための最も重要なアプローチは、正極と負極材料の体積比容量および質量比容量の向上、例えば、正極としての高ニッケル三元系材料の開発や、負極としてのシリコン/グラファイト複合材料(シリコン含有量>10%)の開発などである。 しかし、それは同時に、より深刻な安全問題も引き起こし、例えば、熱暴走が発生して火災や爆発を引き起こしやすくなる。熱暴走は多くの要因に関連するが、そのうちの肝心な要因の一つは、初期の熱暴走時に、充電状態の電極材料が分解してガスを発生させることであり、例えば、高ニッケル三元系正極材料は相転移を起こして酸素を放出し、シリコン/グラファイト負極材料やSEI膜は分解してエチレンやアセチレンなどの還元性ガスを放出し、これらのガスがセパレータを透過して反対側の電極材料と接触すると、熱暴走反応がさらに激化し、最悪の場合は爆発を引き起こす。さらに、電池の正極、負極材料の界面安定性を高めるために、高効率な被膜形成添加剤であるフルオロエチレンカーボネート(FEC)や硫酸エチレン(DTD)などを添加することなどで、電解液の配合は更新され続けているが、これらの添加剤は安定性が低く、加熱されると分解して失活する。 液漏れを制限し、安全性能を高めるために、半固体電池の作製は実現可能なアプローチである。その中、ゲル電解質をイン・シチューで形成する方案は工場生産の実情に合致し、生産ライン設計の変更を必要とせず、通常の電解液に重合モノマーと少量の開始剤を添加するだけで、加熱下でセル内部にゲル電解質を形成できる。CN113096969Aでは、ポリマーゲル電解質/電極およびその製造方法、スーパーキャパシタおよびその製造方法が開示された。当該発明は、重合モノマー、導電性媒体、水と開始剤を混合し、前駆体溶液を得ることと;電極を前記前駆体溶液に浸漬した後、イン・シチュー(in-situ)重合を行い、ポリマーゲル電解質/電極を得ることと、を含むポリマーゲル電解質/電極の製造方法を提供した。当該発明は、前駆体溶液を電極材料層に浸透させてイン・シチュー重合反応を行うことにより、電極材料の表面とゲル電解質を十分に接触させ、効果的な電荷輸送界面を構築し、これでポリマーゲル電解質/電極のエネルギー貯蔵性能を向上させた。しかし、当該発明によって提供されるゲル電解質のイン・シチュー重合温度は比較的高いが、電解液添加剤は温度に敏感で、加熱されると分解して活性を失う。これは新型の安全な電解質システムの設計に少なからぬ挑戦をもたらした。 しかも、従来のイン・シチューゲル技術は基本的に、60℃以上の温度で熱開始することで、未反応の重合モノマーを消費して高い重合度を実現する必要があるが、これで電解液添加剤の分解を引き起こし、電解液の変色(黄変)を招くだけでなく、電池の電気化学的性能をさらに低下させた。また、従来のイン・シチューゲル電解質は基本的に、液漏れの問題しか解決しておらず、ガス拡散による熱暴走の問題に対して明らかな効果を示さなかった。 したがって、イン・シチュー重合温度が低く、且つガスの通過を効果的に遮断できるゲル電解質の開発が期待される。 以下、具体的な実施形態を通じて本発明の技術方案をさらに説明する。当業者に理解されるように、記載される実施例は本発明に対する理解を容易にするためのものに過ぎず、本発明を具体的に限定するためのものと見なされるべきではない。