JP-2026514800-A - チエノ[3,2-b]ピリジン誘導体
Abstract
本発明は、式(I)の化合物(式中、R 1 ~R 4 及びA 1 は、明細書及び特許請求の範囲に定義されているとおりである)に関する。式(I)の化合物は医薬として使用され得る。
Inventors
- ドレンテ,コジモ
- ラトニ,アサヌ
Assignees
- エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240418
- Priority Date
- 20230420
Claims (18)
- 式(I)の化合物 (式中、 R 1 及びR 2 は、独立して、水素及びアルキルから選択されるか、又はR 1 及びR 2 は、それらが結合している炭素原子と一緒になってシクロアルキルを形成し、 R 3 は、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル又はハロアルコキシであり、 R 4 は、水素、アルキル又はハロゲンであり、 A 1 は、-N-又は-CH-である)、 又はその薬学的に許容され得る塩。
- R 1 及びR 2 が両方とも水素であるか、又はR 1 及びR 2 が、それらが結合している炭素原子と一緒になってシクロアルキルを形成する、請求項1に記載の化合物。
- R 1 及びR 2 が両方とも水素であるか、又はR 1 及びR 2 が、それらが結合している炭素原子と一緒になってシクロプロピルを形成する、請求項1又は2に記載の化合物。
- R 3 が、水素、メチル、メトキシ、フルオロ、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシである、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
- R 4 がアルキルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
- R 4 がメチルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
- A 1 が-N-である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
- A 1 が-CH-である、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
- 6-(8-メトキシ-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-2-(4-ピペリジル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 6-[2-メチル-8-(トリフルオロメチル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]-2-(4-ピペリジル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 2-(4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル)-6-(8-メトキシ-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 6-(2,8-ジメチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-2-(4-ピペリジル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 6-(2-メチルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)-2-(4-ピペリジル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 6-(8-フルオロ-2-メチル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-2-(4-ピペリジル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 2-[(7S)-4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル]-6-(8-メトキシ-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 2-[(7R)-4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル]-6-(8-メトキシ-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル)チエノ[3,2-b]ピリジン、 2-(4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル)-6-[8-(ジフルオロメトキシ)-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]チエノ[3,2-b]ピリジン、 2-[(7R)-4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル]-6-[8-(ジフルオロメトキシ)-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]チエノ[3,2-b]ピリジン、 2-[(7S)-4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル]-6-[8-(ジフルオロメトキシ)-2-メチル-イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]チエノ[3,2-b]ピリジン、及び 2-(4-アザスピロ[2.5]オクタン-7-イル)-6-[2-メチル-8-(トリフルオロメトキシ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-6-イル]チエノ[3,2-b]ピリジン から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、 又はその薬学的に許容され得る塩。
- 以下の工程: (b)適切な溶媒中、塩基及び適切なパラジウム触媒の存在下、式(B1)の化合物 を、式(B2)の化合物 と反応させて(式中、PGは適切な保護基であり、-B(OR) 2 において各Rは独立して、水素及びアルキルから選択されるか、又は-B(OR) 2 は適切なジオキサボロラニルである)、式(B3)の化合物 を得る工程、 (b)適切な溶媒中、水素及び適切な触媒の存在下、式(B3)の前記化合物を水素化して、式(B4)の化合物 を得る工程、 (c)適切な溶媒中、適切な条件下、式(B4)の化合物を反応させて、式(I)の化合物 を得る工程 のうちの少なくとも1つを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物を調製するためのプロセスであって、上記プロセスにおいて、PFは保護基であり、A1、R1、R2及びR3は先行する請求項のいずれか一項に従う、プロセス。
- 請求項10に記載のプロセスに従って製造される場合の、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
- 治療活性物質として使用するための、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物と、治療上不活性な担体とを含む、医薬組成物。
- 神経変性疾患、特にハンチントン病の処置又は予防で使用するための、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
- 神経変性疾患、特にハンチントン病の処置又は予防のための、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 神経変性疾患、特にハンチントン病の処置又は予防のための医薬を調製するための、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 神経変性疾患、特にハンチントン病の処置又は予防のための方法であって、それを必要とする患者に、有効量の請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
- 本明細書で先に記載されているとおりの発明。
Description
本発明は、哺乳動物における治療及び/又は予防に有用な新規有機化合物、特にハンチンチン(HTT)のタンパク質レベルを低下させ、ハンチントン病の処置に有用な化合物に関する。 特に、本発明は式(I)の化合物 (式中、 R1及びR2は、独立して、水素及びアルキルから選択されるか、又はR1及びR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になってシクロアルキルを形成し、 R3は、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル又はハロアルコキシであり、 R4は、水素、アルキル又はハロゲンであり、 A1は、-N-又は-CH-である)、 又はその薬学的に許容され得る塩に関する。 ハンチントン病(HD)は、ハンチンチン(HTT)遺伝子のCAG塩基のリピート伸長に起因する遺伝性の常染色体優性神経変性疾患である。いくつかの証拠が、変異HTT遺伝子がその遺伝子産物mHTTタンパク質と共に、毒性の機能獲得機構を介してHDの病理発生に寄与することを示している。 HTT遺伝子のエクソン1のトリプレットリピート伸長は、HTTタンパク質のポリグルタミンリピートに翻訳され、細胞においてミスフォールディング及び凝集を起こしやすい。どのように変異HTTが細胞機能を破壊するかについての正確な機構は不明であるが、RNA翻訳の中断、毒性RNA種、タンパク質凝集体、RNA翻訳及びストレス顆粒に及ぶいくつかのプロセスが関係づけられている。 神経回路レベルでは、HDは、線条体のような脳深部構造並びに皮質領域に様々な程度で影響を及ぼすことが示されている。ヒト画像化実験と組み合わせた画期的なマウス遺伝子実験は、HDの病原性における皮質-線条体のつながりの重要な役割を指摘している(Wangら、「Neuronal targets of mutant huntingtin genetic reduction to ameliorate Huntington’s disease pathogenesis in mice」、Nature medicine、20.5(2014):536、Tabriziら、「Potential endpoints for clinical trials in premanifest and early Huntington’s disease in the TRACK-HD study:analysis of 24 month observational data」The Lancet Neurology 11.1(2012):42-53)。 HDは、典型的には、運動症状の発症後10~20年で最終的に死に至る運動、認知及び情動ドメインにわたる多数の症状を特徴とする約30~50歳で発症する。CAGリピート長は、運動症状の発症年齢と負に相関するが、これは発症年齢の変動の50~70%を占めるに過ぎない。HDの発症年齢の遺伝的修飾因子を同定するための努力において、Leeら(2019,Huntington’s disease onset is determined by length of uninterrupted CAG,not encoded polyglutamine,and is modified by DNA maintenance mechanisms.Bioarxiv doi:https://doi.org/10.1101/529768)は、大規模なGWAS(ゲノムワイド関連研究)を実施し、発症年齢のさらなる遺伝的修飾因子を発見した。 様々なマウスモデルが、HDの態様をモデル化するために特徴づけられている。YAC128マウスは128回のCAGリピートを有する全長変異HTT導入遺伝子を発現し、BACHDマウスは97回のCAG/CAAリピートを有する全長変異HTTゲノム配列を発現し、R6/2マウスは110回~135回のCAGリピートを有する変異ヒトHTT遺伝子のエクソン1を発現する。ヒト導入遺伝子を発現するこれらのマウスに加えて、頻繁に使用されるQ111、マウスHTT遺伝子座に伸長リピートをノックインしたQ175ノックインマウスなどの一連のマウスモデルも存在する。 ハンチントン病に対する疾患修飾療法は、現在のところ存在せず、いくつかが開発中である。運動症状、認知症状及び行動症状を特徴とする症候群の背後にある中心的な疾患プロセスは、現在承認されている様々な対症処置によって満たされていないままである。テトラベナジン及びチアプリドは、運動症状、すなわちHD関連舞踏病の処置に現在承認されている。さらに、抗痙攣薬、ベンゾジアゼピン、抗うつ薬及び抗精神病薬もまた、HDに伴う運動症状、認知症状及び精神症状を処置するためにオフラベルで使用される。 DNA及びRNAを標的とするいくつかの治療戦略がHTTを低下させるために研究されている(E.J.Wild,S.Tabrizi,Lancet Neurol.2017 16(10):837-847)。HTTを低下させることは、ハンチントン病の根本原因に到達することによって疾患進行を遅らせることを目的とした有望な治療アプローチである。HTTを低下させることは、疾患発症の発症前段階又は発症段階で処置すると、脳における主要な神経変性プロセスを予防し、変革的であると考えられている。しかしながら、発症年齢は集団全体でかなり変動するため、課題は適切な病期にある患者を特定することにある(S.J.Tabrizi,R.Ghosh,B.R.Leavitt,Neuron,2019,102(4),899)。 現在の臨床アプローチは、主にアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)に基づいている。さらに、SNP(一塩基多型)ベースのASO及びジンクフィンガーベースの遺伝子編集アプローチなどの少数の対立遺伝子特異的低下戦略が調査されている。HTT発現を低下させるための小分子の使用が想定されているが、この戦略はまだ検証されておらず、これまで成功したことは証明されていない。 小分子は、脳と末梢におけるHTTの低下を可能にする機会を提供する。さらに、小分子モダリティは、ASO又は遺伝子治療のようなモダリティでは到達することが困難であり得る患者集団へのアクセスを可能にする。 よって、mHTTを低下させることができる新規な化合物が必要とされている。 本出願人は、驚くべきことに、本発明の化合物が、前記遺伝子のスプライシングを改変することにより、野生型HTTだけでなくmHTTも低下させるのに有効であることを見出した。結果として、本発明の化合物はHDの治療に有用である。 重要なことに、本発明の化合物は、スプライシング修飾因子の既知のオフターゲットに対して好ましい選択性を提供し、したがって、非選択的スプライシング修飾因子と比較した場合、より高い治療域を提供する。小分子スプライス修飾因子の1つの既知のオフターゲットは、例えば、重要な細胞周期調節因子であるFOXM1である。FOXM1の特定の望ましくないスプライスバリアントは、例えば、delta C2及び全長エクソンA2を含むバリアントなど、エクソン9(エクソンA2としても知られる)挿入を含む。 本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、参照によりその全体が組み込まれる。 本明細書において、「アルキル」という用語は、単独で又は組み合わせて、1~8個の炭素原子、特に1~6個の炭素原子、より具体的には1~4個の炭素原子の直鎖又は分岐飽和炭化水素基を意味する。直鎖及び分岐鎖C1~C8アルキル基の例は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、異性体ペンチル、異性体ヘキシル、異性体ヘプチル、及び異性体オクチルである。「アルキル」の特定の例は、メチル、エチル及びイソプロピルである。メチル及びエチルは、式(I)の化合物における「アルキル」の特定の例である。 「アルコキシ」又は「アルキルオキシ」という用語は、単独で又は組み合わせて、「アルキル」という用語が以前に与えられた意味を有する式アルキル-O-の基を意味する。アルコキシの例は、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシである。「アルコキシ」の特定の例はメトキシである。 「オキシ」という用語は、単独で又は組み合わせて、-O-基を意味する。 「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、単独で又は組み合わせて、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、特にフッ素、塩素又は臭素を意味する。ハロゲンの好ましい一例は、フッ素である。「ハロ」という用語は、別の基と組み合わせて、別段特定されない限り、少なくとも1つのハロゲン、特に、1~5個のハロゲン、特に、1~4個のハロゲン、すなわち、1個、2個、3個又は4個のハロゲンで置換された、前記基の置換を示す。 「ハロアルキル」という用語は、単独で又は組み合わせて、少なくとも1つのハロゲンで置換されたアルキル基、特に1~5個のハロゲンで置換されたアルキル基、特に1~3個のハロゲンで置換されたアルキル基を示す。特定の「ハロアルキル」は、フルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロエチル、フルオロプロピル及びフルオロブチルである。さらに特定の「ハロアルキル」は、ジフルオロメチル及びトリフルオロメチルである。 「薬学的に許容され得る塩」という用語は、遊離塩基又は遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的に又はその他の点で望ましくないものではない塩を指す。塩は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、特に塩酸、及び、有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、N-アセチルシステイン及びトリフルオロ酢酸を用いて形成される。さらに、これらの塩は、無機塩基又は有機塩基を遊離酸に添加することによって調製することができる。無機塩基から誘導される塩には、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウムの塩が含まれるがこれらに限定されない。有機塩基から誘導される塩には、第一級、第二級、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、N-エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂の塩が含まれるが、これらに限定されない。式(I)の化合物は、双性イオンの形態で存在することもできる。式(I)の化合物の特に好ましい薬学的に許容され得る塩は、ギ酸、トリフルオロ酢酸又は塩酸で形成される塩である。 本発明の出発物質又は式(I)の化合物のうちの1つが、1つ以上の反応工程の反応条件下で安定でないか、又は反応性である1つ以上の官能基を含む場合、適切な保護基(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wutsによる“Protective Groups in Organic Chemistry”、3rd Ed.,1999,Wiley,New Yorkに記載)を、当該技術分野でよく知られている方法を適用する重要な工程の前に導入することができる。そのような保護基は、文献に記載されている標準的な方法を用いて、合成の後の段階において除去することができる。保護基の例は、tert-ブトキシカルボニル(Boc)、トリチル(Trt)、2,4-