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JP-2026514843-A - 硬化性オルガノシロキサン変性反応性樹脂

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Abstract

本発明は、重合性シアネートエステル官能基を有する反応性樹脂および直鎖状ポリ(ビスフェノール-ジオルガノシロキサン)コポリマーで構成される硬化性組成物、その製造方法、ならびにそこから得られ、かつ高い破壊靭性を有する硬化材料および複合物に関する。

Inventors

  • デトレフ、オステンドルフ

Assignees

  • ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20230420

Claims (15)

  1. (A)シロキシ(≡Si-O-)単位を含まず、少なくとも2つのシアネートエステル(-O-C≡N)基を有する、少なくとも1種の有機化合物(A)と、 (B)シアネートエステル基を含まず、一般式(I)で表される、少なくとも1種の直鎖状ポリ(ビスフェノール-ジオルガノシロキサン)コポリマー(B): (式中 Zは、同一または異なり、少なくとも1個のヘテロ原子によって分断されていてもよい、場合により置換された二価の芳香族炭化水素基を表し; Rは、同一または異なり、水素原子、または少なくとも1つの酸素原子によって分断されていてもよい、一価のSiC結合炭化水素基を表し; R 1 は、同一または異なり、水素原子、ヒドロキシ(-OH)基、または一般式(II)で表されるシリルオキシ基: (式中 R 2 は、同一または異なり、基Rを表し、 R 3 は、同一または異なり、基R、または少なくとも1つのヘテロ原子によって分断されていてもよい1~18個の炭素原子を有する一価のSi-O結合アルコキシもしくはアリールオキシ基を表す) を表し; xは、1~20であり; yは、1~100であり;かつ zは、1~20である) とを含む、硬化性組成物。
  2. 前記少なくとも1種の化合物(A)が、場合により置換され、および/または少なくとも1個のヘテロ原子を含有する芳香族炭化水素化合物である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 場合により置換され、および/または少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ならびに各々が芳香族炭素原子に結合したシアネートエステル基を有する芳香族炭化水素基が、前記化合物(A)の1分子当たり、少なくとも2つ存在する、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 場合により置換され、および/または少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ならびに各々が芳香族炭素原子に結合したシアネートエステル基を有する芳香族炭化水素基が、共有結合を介して、または-CR 4 2 -、-CR 4 =CR 4 -、-C(=CR 4 2 )-、-O-、-S-、-N=N-、-CR 4 =N-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O) 2 -、O=P(O-) 3 、≡P(=O)、-SiR 4 2 -、二価芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン、トリレン、ビフェニレン、およびナフチレン);もしくは、二価シクロアルカンジイル基(例えば、トリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]デカンジイルおよびビシクロ[2.2.1]ヘプタンジイル)からなる群から選択される少なくとも1つの架橋単位を介して互いに結合されており、 ここで、R 4 が、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または場合により置換され、および/もしくは少なくとも1個のヘテロ原子によって分断される1~30個の炭素原子を有する一価炭化水素基を表す、 請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 前記少なくとも1種の化合物(B)が、 1,000~30,000g/molの重量平均分子量Mw;および/または 200~10,000g/molの数平均分子量Mn を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  6. Rが、1~8個の炭素原子を有する一価のSiC結合炭化水素基であり;ならびに/または R 1 が、水素原子、ヒドロキシ(-OH)基、または式(II)で表されるシリルオキシ基であり、R 2 が、メチル基またはフェニル基であり;ならびに/または R 3 が、水素原子、メチル基、フェニル基、またはクミルフェノキシ基であり;ならびに/または Zが、モノアリーレン基またはビスアリーレン単位から選択され、ここで、2つのアリーレン基が、共有結合を介して、または-CR 6 2 -、-CR 6 =CR 6 -、-C(=CR 6 2 )-、-O-、-S-、-N=N-、-CR 6 =N-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O) 2 -、O=P(O-) 3 、≡P(=O)、-SiR 6 2 -、二価芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン、トリレン、ビフェニレン、およびナフチレン);もしくは、二価シクロアルカンジイル基(例えば、トリシクロ[5.2.1.0 2,6 ]デカンジイルおよびビシクロ[2.2.1]ヘプタンジイル)からなる群から選択される少なくとも1つの架橋単位を介して互いに結合されており、 各場合において、R 6 が、独立して、R 4 に規定された前記基を表す、 請求項1~5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  7. 前記少なくとも1種の化合物(A)の総量100重量部を基準として、前記少なくとも1つの化合物(B)を1~100重量部を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の請求項に記載の硬化性組成物。
  8. 以下の化合物: (C)少なくとも1種の改質剤(C); (D)少なくとも1種の反応性樹脂(D); (E)少なくとも1種の充填剤(E); (F)少なくとも1種の硬化促進剤(F); (G)少なくとも1種の溶剤(G);および/または (H)少なくとも1種の補助剤(H); をさらに含み、 前記少なくとも1種の改質剤(C)、前記少なくとも1種の反応性樹脂(D)、前記少なくとも1種の充填剤(E)、前記少なくとも1種の硬化促進剤(F)、前記少なくとも1種の溶剤(G)、および/または前記少なくとも1種の補助剤(H)が、前記少なくとも1種の化合物(A)および化合物(B)とは異なるものである、 請求項1~7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  9. (E2)少なくとも1種の繊維強化充填剤をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  10. (C)少なくとも1種の改質剤(C);および (E2)少なくとも1種の繊維強化充填剤 をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  11. (D2)少なくとも1種のイミド樹脂;および (E2)少なくとも1種の繊維強化充填剤 をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
  12. 前記個々の成分を任意の順序で混合することによる、請求項1~11のいずれか一項に記載の硬化性組成物を製造する方法。
  13. 請求項1~11のいずれか一項に記載の硬化性組成物を成形し、その後硬化させることによる、成形品または繊維複合材料を製造する方法。
  14. 成形品または繊維複合材料を製造するための、請求項1~11のいずれか一項に記載の硬化性組成物の使用。
  15. 請求項13に記載の方法により得られる、成形品または繊維複合材料。

Description

本発明は、重合性シアネートエステル官能基を有する反応性樹脂および直鎖状ポリ(ビスフェノール-ジオルガノシロキサン)コポリマーで構成される硬化性組成物、その製造方法、ならびにそこから得られ、かつ高い破壊靭性を有する硬化材料および複合物に関する。 高温耐性、高速データ通信、または電力および水素貯蔵の新技術に対応する複合物系への材料需要が着実に高まる中、金属材料と比較して軽量でありながら、耐熱性、高い機械的強度、高いガラス転移温度、および耐薬品性などの利点を兼ね備えた高性能ポリマーの利用が拡大している。こうした材料の中でも、エポキシ(EP)樹脂およびエポキシ樹脂系は数多くの用途に使用され、現在では複合材料において、例えばガラス繊維、炭素繊維(CFRP)、またはアラミド繊維と組み合わせるなどして、最も一般的に使用される高性能ポリマーの1つとして確立されている。また、有機系高性能反応樹脂、例えばフェノール・ホルムアルデヒド(PF)樹脂、シアネートエステル(CE)樹脂、ビスマレイミド(BMI)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、またはフタロニトリル樹脂など、および反応樹脂混合物、例えばビス(ベンゾシクロブテニミド)ビスマレイミド、シアネートエステル/エポキシド、またはビスマレイミド/シアネートエステル(BT樹脂)などは、近年、産業、自動車製造、および航空宇宙の分野における繊維複合材料のマトリックス樹脂として重要性を増している。 エポキシ樹脂と比較して、CE、BMI、またはPIをベースにしたポリマーマトリックス樹脂は、例えば高い機械的強度と、高いガラス転移温度、高い耐熱性、および高い長期安定性とを兼ね備えており、とりわけ高温領域において、これらの熱硬化性樹脂の用途を大幅に拡大している。 また、特にシアネートエステル樹脂は、硬化状態での低吸水性および低比誘電率、ならびに未硬化状態での良好な加工性を特徴とする。この熱硬化性樹脂群は、毒性学的特性および難燃性・発煙特性においてもまた、他のほとんどの樹脂系に代わる最良の選択肢である。この特性のユニークな組合せにより、CE樹脂は幅広い用途に理想的な材料となっている。 しかしながら、CE樹脂をベースとする熱硬化性樹脂系にも欠点はある。熱硬化過程において、シアネートエステル樹脂はシアネートエステル基(N≡C-O-)の三量体形成により架橋反応を起こし、熱的に安定なシアヌレート環を形成する。これにより、高架橋密度のポリシアヌレートネットワークが形成される。この高度な架橋状態により、硬化した熱硬化性樹脂は高い機械的安定性を示すものの、ネットワークは脆く、すなわち破壊靭性または衝撃強度特性が低い。 したがって、既に市販されているこれらのCE反応性樹脂については、例えば自動車構造、航空宇宙産業、ならびに水素貯蔵および輸送などの要求の厳しい用途においてマトリックス樹脂として商業的に使用できるように、硬化した熱硬化性樹脂ネットワークの破壊靭性向上に寄与する、高温で安定する好適な改質剤を提供することが望ましい。 したがって本発明の目的は、成形および硬化プロセス後に硬化された熱硬化性樹脂が、より高い破壊靭性(KIc)と、その結果として改善された耐老化性とを有するように、有機シアネートエステル樹脂を改質し、同時に、熱酸化安定性、高いガラス転移温度、および高い機械的強度などの熱硬化性樹脂に固有の有利な特性は、このようにして改質された熱硬化性樹脂においてさえも大部分が保持されることである。 シアネートエステル樹脂の破壊靭性は、第2の有機相または無機相によって改善できることが知られている。有用性が実証された効果的な改質剤としては、例えば、熱可塑性樹脂、エラストマー、コア/シェル粒子、およびブロックコポリマーが挙げられる。 ロシア国特許第2738712号明細書は、シアネート基(-O-C≡N)で末端化された直鎖状ビスフェノール-シロキサンコポリマーを有する、ビスフェノール-ジシアネート熱硬化性樹脂またはプレポリマー性(prepolymeric)ビスフェノール-ジシアネート樹脂の改質について開示している。これらの混合物の硬化中、熱硬化性樹脂と改質剤とのシアネート基の環化三量化反応により、交互に配列したビスフェノール-シロキサン構造単位で修飾されたポリシアヌレートネットワークが形成され、調整可能な温度依存性メモリー効果が示される。この効果を得るには、改質剤の含有量が少なくとも30%必要である。他の末端官能基を有する直鎖状ビスフェノール-シロキサンコポリマーが硬化シアネートエステル樹脂の特性に及ぼす影響については、本明細書では検討されていない。 発明の具体的説明 驚くべきことに、末端にヒドロキシ基(-OH)、アルキルエーテル基、アリールエーテル基、またはシリルオキシ基を有する直鎖状ポリ(ビスフェノールジオルガノシロキサン)コポリマーが、硬化したシアネートエステル熱硬化性樹脂の破壊靭性を著しく改善することが発見された。本発明は、以下: (A)シロキシ(≡Si-O)単位を含まず、少なくとも2つのシアネートエステル(-O-C≡N)基を有する少なくとも1種の有機化合物(A)(本明細書において「シアネートエステル樹脂」とも称される)であって、ここで、化合物(A)が、置換されており、および/または少なくとも1個のヘテロ原子を含有することが好ましい、少なくとも1種の有機化合物(A)と、 (B)シアネートエステル基を含まない、一般式(I)で表される、少なくとも1種の直鎖状ポリ(ビスフェノール-ジオルガノシロキサン)コポリマー: (式中、 Zは、同一または異なり、少なくとも1個のヘテロ原子によって分断されていてもよい、場合により置換された二価の芳香族炭化水素基を表し、 Rは、同一または異なり、水素原子、または少なくとも1つの酸素原子によって分断されていてもよい、一価のSiC結合炭化水素基を表し、 R1は、同一または異なり、水素原子、ヒドロキシ(-OH)基、または一般式(II)で表されるシリルオキシ基: (式中、 R2は、同一または異なっており、基Rを表し、 R3は、同一または異なっており、基R、または少なくとも1つのヘテロ原子によって分断されていてもよい、1~18個の炭素原子、好ましくはアリールオキシ基を有する、一価のSi-O結合アルコキシまたはアリールオキシ基を表す) を表し、 xは、1~20、好ましくは1~10、特に好ましくは1~5、とりわけ好ましくは1または2であり、 yは、1~100、好ましくは1~70、好ましくは1~50、特に好ましくは1~30、とりわけ好ましくは3~15であり、かつ zは、1~20、好ましくは1~10、特に好ましくは1~5、とりわけ好ましくは1または2である) と、を含む硬化性組成物を提供する ヘテロ原子は、O、S、N、P、およびSi;好ましくは、O、S、およびSi;特に好ましくは、OおよびS;とりわけ好ましくはOからなる群から選択され得る。 本発明において、「成分(A)」という表記は、少なくとも1種の化合物(A)の全体を指し、「成分(B)」という表記は、少なくとも1種の化合物(B)の全体を指す。 本発明において、「1-プロペニル」とは「-CH=CH-CH3」基を指し、「2-プロペニル」または「アリル」とは「-CH2-CH=CH2」基を指し、「プロペニル」とは1-プロペニル基または2-プロペニル基を指す。 本発明の説明においてページ数が過度に増加することを避けるため、個別の特徴の好ましい実施形態のみを記載する。 しかしながら、専門知識を有する読者は、異なる好ましいレベルのあらゆる組合せ(すなわち、単一の化合物/特徴内における組合せ、および異なる化合物/特徴間の組合せの両方)もまた、明示的に開示され、かつ明示的に望まれることを、この種の開示が意味するものと明確に理解すべきである。 シアネートエステル樹脂(A) これらは、シロキシ(≡Si-O)単位を含まず、1分子当たり少なくとも2つのシアネートエステル基(-O-C≡N)を有する有機化合物である。化合物(A)は、置換され、および/または少なくとも1個のヘテロ原子を含有してもよい。 少なくとも1種の化合物(A)は、場合により置換され、および/または少なくとも1個のヘテロ原子を含有する芳香族炭化水素化合物であることが好ましい。ここでは、化合物(A)の1分子当たり少なくとも2つのシアネートエステル基(-O-C≡N)は、好ましくは、芳香族炭素原子に結合している。 特に好ましくは、場合により置換され、および/または少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ならびに各々が芳香族炭素原子に結合したシアネートエステル基を有する芳香族炭化水素基は、化合物(A)の1分子当たり、少なくとも2つ存在する。特に、場合により置換され、および/または少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、ならびに各々が芳香族炭素原子に結合したシアネートエステル基を有する芳香族炭化水素基は、共有結合を介して、または-CR4 2-、-CR4=CR4-、-C(=CR4 2)-、-O-、-S-、-N=N-、-CR4=N-、-C(=O)-、-C(=O)O-、-OC(=O)O-、-S(=O)-、-S(=O)2-、O=P(O-)3、≡P(=O)、-SiR4 2-、二価芳香族炭化水素基(例えば、フェニレン、トリレン、ビフェニレン、およびナフチレンなど;もしくは、二価シクロアルカンジイル基、例えばトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジイルおよびビシクロ[2.2.1]ヘプタンジイルなど)からなる群から選択される少なくとも1つの架橋単位を介して互いに結合されている。 基R4とは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または、1~30個の炭素原子、好ましくは1~18個の炭素原子、特に好ましくは1~12個の炭素原子、とりわけ好ましくは1~6個の炭素原子を有し、場合により少なくとも1個のヘテロ原子で置換および/もしくは分断され、ならびに置換基もしくは架橋単位由来の他の基R4のいずれかと場合により結合して環状単位を形成する、一価の炭化水素基を表す。 基R4は、例えば、一価の基、例えばメチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、およびフルオレニル基など;または、2つの基R4で構成される環構造、例えばシクロヘキサン-1,1-ジイル、シクロヘキセン-1,2-ジイル、9H-フルオレン-9,9-ジイル、N-フェニル-1-イソインドリノン-3,3-ジイル、1(3H)-イソベンゾフラノン-3,3-ジイル、アントラセン-9(10H)-オン-10,10-ジイル、9,10-ジヒドロアントラセン-9,9-ジイル、および3,3,5-トリメチルシクロヘキサン-1,1-ジイル基などから選択される。 本発明にかかる少なくとも1種の化合物(A)の例としては、単環芳香族炭化水素のジシアネートエステルおよびポリシアネートエステル、例えば、フェニレン1,2-ジシアネート、フェニレン1,3-ジシアネート(CAS 1129-88-0)、フェニレン1,4-ジシアネート(CAS 1129-80-2)、2,4,5-トリフルオロフェニレン1,3-ジシアネート、1,3,5-トリシアネートベンゼン、メチル(2,4-ジシアネートフェニル)ケトン、および2,7-ジシアネートナフタレンなど;ビスフェノール類のシアネートエステル(「ビスフェノールジシアネート」)、例えば、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン(CAS 1156-51-0、ビスフェノールAシアネートエステル;商品名:AroCy(登録商標)B10、PRIMASET(登録商標)BADCy and C