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JP-2026514879-A - サイズ排除クロマトグラフィーによる細胞外小胞又はエンベロープウイルスの精製方法

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Abstract

細胞外小胞又はエンベロープウイルスを精製する方法が提供される。本方法は、細胞外小胞又はエンベロープウイルス及び夾雑物を含む溶液体積を取得する工程と、その溶液体積を、架橋多糖ビーズの充填ベッドを含む固定相を含むサイズ排除クロマトグラフィーカラムに添加する工程と、カラムから出る細胞外小胞又はエンベロープウイルスを含む溶出物体積を回収する工程とを含む。有利なことには、本方法は規模拡大可能であり、大規模プロセス又は工業規模プロセスに使用されうる。

Inventors

  • ヨン・ルンドクヴィスト
  • ペーター・グテルスタム
  • インニェル・サロモンソン

Assignees

  • サイティバ・バイオプロセス・アールアンドディ・アクチボラグ

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20240411
Priority Date
20230419

Claims (15)

  1. 細胞外小胞又はエンベロープウイルスを精製する方法であって、 細胞外小胞又はエンベロープウイルス及び夾雑物を含む溶液体積を取得する工程と、 前記溶液体積を、架橋多糖ビーズの充填ベッドを含む固定相を含むサイズ排除クロマトグラフィーカラムに添加する工程と、 前記カラムから出る前記細胞外小胞又はエンベロープウイルスを含む溶出物体積を回収する工程と を含む、方法。
  2. 細胞外小胞又はエンベロープウイルスを含む前記溶液体積を前記サイズ排除クロマトグラフィーカラムに添加する前に、前記細胞外小胞又はエンベロープウイルスを含む前記溶液体積をフィルター又は膜で濾過して、前記細胞外小胞又はエンベロープウイルスよりも小さいサイズのものである夾雑物を試料体積から除去する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記濾過した溶液体積を濃縮する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記溶液体積を濾過する前又は後に、デオキシリボヌクレアーゼを前記溶液体積に添加する工程を更に含む、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 濾過する工程は、750KDaのカットオフを有するフィルター又は膜を用いて実行される、請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記溶液体積は、前記サイズ排除クロマトグラフィーカラムに少なくとも30cm/時間の流速で添加される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記溶液体積は、前記サイズ排除クロマトグラフィーカラムに、最大で3barの圧力で添加される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 細胞外小胞又はエンベロープウイルスを含む前記溶液体積は、溶液体積のカラム/充填ベッド体積に対する1:3までの比で前記カラムに添加される、請求項7に記載の方法。
  9. 多糖ビーズの前記充填ベッドは、2.5~60cm、例えば10~60cmの高さを有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記クロマトグラフィーカラムは、直径において0.5cm~70cmの幅を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記細胞外小胞又はエンベロープウイルスはエクソソームである、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記架橋多糖ビーズはアガロースビーズである、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記アガロースビーズは、0.5~20wt.%のアガロース含量を有する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記アガロースビーズは、>2~20wt.%、例えば2.5~20wt.%のアガロース含量を有する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記架橋多糖ビーズは、少なくとも30nmの排除限界を有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。

Description

本発明は、サイズ排除クロマトグラフィーによる細胞外小胞(EV)又はエンベロープウイルスの精製方法に関する。 細胞外小胞(EV)は、細胞によって細胞外空間に分泌される、脂質が結合した小胞である。EVの3つの主要なサブタイプは、マイクロベシクル、エクソソーム、及びアポトーシス小体であり、これらは、その生物的産生、放出経路、サイズ、含量、及び機能に基づいて区別される。エクソソームは、ほとんど全ての細胞及び組織に存在し、細胞間シグナル伝達において役立ち、疾患病態において組織の恒常性を維持する。エクソソームは、その表面に複数の接着性タンパク質を有する細胞膜から構成され、その表面受容体分子及びリガンドを通して受容細胞と相互作用し、微飲作用及び食作用によって受容細胞中に内部移行する。エクソソームは、親細胞又は宿主細胞に由来するその特性のため、細胞を使用しない薬物送達システムとしてますます関心を惹いている。がん、神経変性疾患、循環器疾患、及び整形外科的疾患等の様々な疾患におけるエクソソームの治療可能性は、再生医療における研究の成長分野である。 エクソソームは、剪断応力に弱く、不均質性が大きい粒子(約30~150nmのサイズ範囲)であり、そのサイズはそれから分離されるべき夾雑物と重なり合っているため、精製する/単離するのが困難である。例えば治療に使用するための、エクソソームの大規模生産が増加している。これによっても、大規模での効果的且つ時間効率の良いエクソソームの精製方法が要求されている。 レトロウイルス等のエンベロープウイルスは、EVと同じサイズ範囲にあり、細胞及び膜タンパク質も含有する脂質膜に囲まれているため、ある意味でEVと類似している。 しかしながら、エンベロープウイルス、及びエクソソーム等の細胞外小胞を精製するための現在知られている分離技術は、大規模生産での使用にはあまり適していない。 分析用/診断用の目的で、市販の精製キット、イオン交換クロマトグラフィー技術及び遠心分離技術を、EV又はエンベロープウイルスの精製に使用することができる。分画遠心分離法は、サイズ差及び密度差に基づいて、EV又はエンベロープウイルスを他の成分から分離する。遠心分離は小胞/ウイルスを損なうおそれがあり、規模拡大可能ではない。親和性捕獲法/免疫捕獲法も使用することができ、これらは特定のEV/ウイルスの表面分子との相互作用に基づくものである。しかしながら、上記の各方法は、規模拡大可能ではなく、コストが理由で大規模精製には適していない。これらの方法は時間もかかり、再現性に乏しく、EV/エンベロープウイルスを損なうおそれがある。 多くの研究にもかかわらず、EV又はエンベロープウイルスの純粋な調製物の単離は困難であることが分かっている。したがって、夾雑物のレベルが低く、EV/ウイルスを損なわない、単離された純粋なEV又はエンベロープウイルスをもたらす大規模な精製技術が依然として要求されている。 US6602990 B1US7396467 B2US8309709 B2 異なる流速(100~700cm/時)で実行されたサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)カラムについて得られた滞留時間を示す図である。高度に架橋されたアガロースビーズの充填ベッドを含む固定相を有するカラムの3つの異なるベッド高さ(10cm、15cm及び20cm)を比較した。Sepharose(登録商標)CL-2Bの充填ベッドを10cmのベッド高さで含む参照カラムを使用した。この図は、高度に架橋されたアガロース充填ベッドを使用したとき、分離度は、Sepharose(登録商標)CL-2Bと同等であるか、又はそれより優れていることを示す。高度に架橋されたアガロース固定相を含む(SEC)カラムからの溶出物(曲線1、A214nm、曲線4、A490nm)とSepharose(登録商標)CL-2B固定相を含むSECカラムからの溶出物(曲線2、A214nm、曲線3、A490nm)との比較(ベッド高さ10cm)を示すクロマトグラムを示す図であり、各カラムにラテックス粒子(60nm)とタンパク質(GFP-His、28kDa)との混合物を含む溶液体積を129cm/時の流速でロードし、吸光度分光法A214nm及びA490nmで評価した。ラテックス粒子(60nm、曲線1)及びアルブミン(69kDa、3.8nm、曲線2)をそれぞれ含む溶液体積で129cm/時の流速でロードされた高度に架橋されたアガロース固定相(ベッド高さ10cm)を含むSECカラムから得られた2つのクロマトグラムの重ね合わせを示す図である。溶出物を、吸光度分光法A280nm(曲線1及び曲線2)で評価した。伝導率(曲線3、ピークは、塩が溶出されるカラムの総カラム体積を示す)も示されている。サイログロブリン(669kDa)を添加したGFP-エクソソーム試料の混合物を含む溶液体積で129cm/時の流速でロードされた高度に架橋されたアガロース固定相(ベッド高さ10cm)を含むSECカラムから得られたクロマトグラムを示す図である。溶出物を、吸光度分光法A280nm(曲線1)及び490nm(曲線2)で評価した。伝導率(曲線3、ピークは、塩が溶出されるカラムの総カラム体積を示す)も示されている。SECに添加される前に750KDaのカットオフを有するタンジェント流濾過(TFF)で透析濾過され、濃縮された(DNase処理を含む)エクソソームフィードで129cm/時の流速でロードされた高度に架橋されたアガロース固定相(ベッド高さ10cm)を含むSECカラムから得られ、吸光度分光法A280nmで評価されたクロマトグラムを示す図である。ELISA CD63(エクソソームのマーカー)検出を使用した、異なる溶出物画分におけるエクソソームの検出(線)、及びビシンコニン酸アッセイ(BCAアッセイ)を使用した総タンパク質濃度(棒)を示す図である。SECに添加される前に750KDaのカットオフを有するタンジェント流濾過(TFF)で透析濾過され、濃縮された(DNase処理を含む)エクソソームフィードで129cm/時の流速でロードされた高度に架橋されたアガロース固定相(ベッド高さ20cm、ベッド体積4.7ml)を含むSECカラムから得られ、吸光度分光法A280nmで評価されたクロマトグラムを示す図である。ELISA CD63検出を使用した、異なる溶出物画分におけるエクソソームの検出(線)、及びBCAアッセイ(棒)を示す図である。図5a~図5bで説明したカラムから溶出した異なる画分中の粒子濃度を示す図である。その濃度は、ナノ粒子トラッキング分析(NTA)(Particle Metrix社製ZETAVIEW(登録商標))を使用して測定した。図6a~図6bで説明したカラムから溶出した異なる画分中の粒子濃度を示す図である。その濃度は、ナノ粒子トラッキング分析(NTA)(Particle Metrix社製ZETAVIEW(登録商標))を使用して測定した。図5a~図5bで説明したカラムから溶出した異なる画分中の粒径を示す図である。その粒径は、ナノ粒子トラッキング分析(NTA)(Particle Metrix社製ZETAVIEW(登録商標))を使用して測定した。X10=粒子の10%がその粒径(nm)よりも小さい粒径、X50=粒子の50%がその粒径(nm)よりも小さい粒径、及びX90=粒子の90%がその粒径(nm)よりも小さい粒径。図6a~図6bで説明したカラムから溶出した異なる画分中の粒径を示す図である。その粒径は、ナノ粒子トラッキング分析(NTA)(Particle Metrix社製ZETAVIEW(登録商標))を使用して測定した。X10=粒子の10%がその粒径(nm)よりも小さい粒径、X50=粒子の50%がその粒径(nm)よりも小さい粒径、及びX90=粒子の90%がその粒径(nm)よりも小さい粒径。高度に架橋されたアガロース充填ベッド(ベッド高さ10cm)を有し、HEK(ヒト胎児腎臓)293細胞株によって産生されたエクソソームを含むハーベストを129cm/時の流速でフィードされたSECカラムから得られたクロマトグラムを示す図である。高度に架橋されたアガロースビーズの充填ベッド(ベッド高さ10cm)を有し、HEK(ヒト胎児腎臓)293細胞株によって産生されたエクソソームを含むハーベスト(このハーベストは、SECカラムに適用される前に、750KDaのカットオフを有するTFFで透析濾過され、濃縮された(DNase処理を含む))を129cm/時の流速でフィードされたSECカラムから得られたクロマトグラムを示す図である。図9a(TFF使用せず)及び図9b(TFF使用)で説明したカラムから溶出した異なる画分中の、BCAアッセイを使用した総タンパク質濃度を示す図である。図9a(TFF使用せず)及び図9b(TFF使用)で説明したカラムから溶出した異なる画分中の、ELISA CD81アッセイを使用したエクソソーム含量を示す図である。図9a及び図9bに示されたクロマトグラムの重ね合わせを示す図である。高度に架橋されたアガロースの固定相を有するSECカラム及びSepharose(登録商標)CL-2Bの固定相を有するSECカラムのそれぞれ(ベッド高さ10cm)からの異なる溶出物画分中の、BCAアッセイで測定した総タンパク質含量を示す図である。カラムに、歯髄細胞株によって産生されたエクソソームを含むハーベストが129cm/時の流速でフィードされている。グラフは、750kDaのカットオフを有するTFFでの事前の透析濾過工程及び9.3×濃縮を行った、及び行わない結果を示す。試料(ハーベスト)は、TFF工程において濾過及び濃縮される前に、DNase(Benzonase)で処理した。高度に架橋されたアガロースの固定相を有するSECカラム及びSepharose(登録商標)CL-2Bの固定相を有するSECカラムのそれぞれ(ベッド高さ10cm)からの異なる溶出物画分中の、ELISA CD63で測定したエクソソーム含量が示されている図である。カラムに、歯髄細胞株によって産生されたエクソソームを含むハーベストが129cm/時の流速でフィードされている。グラフは、750kDaのカットオフを有するTFFでの事前の透析濾過工程及び9.3×濃縮を行った、及び行わない結果を示す。試料(ハーベスト)は、TFF工程において濾過及び濃縮される前に、DNase(Benzonase)で処理した。サイログロブリン(680KDa)を添加したGFP-エクソソームを含有する試料を129cm/時の流速でロードされた、高度に架橋されたアガロースSECカラム(10cmベッド高さ)から得られた、A490nm及びA280nmで測定されたクロマトグラムを示す図である。高度に架橋されたアガロースビーズの充填ベッド(ベッド高さ20cm)を有し、最初にTFF(カットオフ750kDa)で透析濾過及び濃縮された(DNase処理を含む)エクソソームフィードを38cm/時の流速でフィードされたSECカラムから得られたクロマトグラムを示す(ベッド体積は17mlであった)図である。BCAアッセイで測定した、異なる溶出物画分中の総粒子含量(線)、及びナノ粒子トラッキング分析(NTA)(Particle Metrix社製ZETAVIEW(登録商標))を使用して測定した、異なる溶出物画分中の粒子濃度(棒)を示す図である。高度に架橋されたアガロースビーズの充填ベッド(ベッド高さ20cm)を有し、最初にTFF(カットオフ750kDa)で透析濾過及び濃縮された(DNase処理を含む)エクソソームフィードを34cm/時の流速でフィードされたSECカラムから得られたクロマトグラムを示す(ベッド体積は106mlであった)図である。BCAアッセイで測定した、異なる溶出物画分中の総粒子含量(線)、及びナノ粒子トラッキング