JP-2026514886-A - ポリ(アリールエーテルスルホン)および水溶性ポリマー添加剤を含む中空糸膜
Abstract
本発明は、ポリ(アリールエーテルスルホン)と水溶性ポリマー添加剤とのブレンドから作製された中空糸膜、その製造方法およびその使用に関する。
Inventors
- オリヴァー グローンヴァルト
- エリク グッベルス
Assignees
- ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240415
- Priority Date
- 20230421
Claims (17)
- 燃料電池膜加湿器における、多孔性支持構造と、内膜表面層(SL in )と、外膜表面層(SL out )とを含む中空糸膜であって、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む、中空糸膜の使用。
- 水蒸気および窒素を含むガス状混合物から窒素ガスを選択的に抑制し、水蒸気を選択的に通過させるための、多孔性支持構造と、内膜表面層(SL in )と、外膜表面層(SL out )とを含む中空糸膜であって、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む、中空糸膜の使用。
- 多孔性支持構造と、内膜表面層(SL in )と、外膜表面層(SL out )とを含む中空糸膜であって、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、前記膜の総重量に基づいて少なくとも10重量%の、少なくとも80のK値を特徴とする溶液粘度を有するポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む、中空糸膜。
- 前記内膜表面層および/または前記外膜表面層中の前記ポリビニルピロリドンの含有量が、前記膜の総重量に基づいて少なくとも10重量%である、請求項3に記載の膜。
- 前記内膜表面層および前記外膜表面層の少なくとも一方が、10g/s m 2 の水流束、80℃で少なくとも3.5kg/h・m 2 の水蒸気透過率を有する、請求項3または4に記載の膜。
- 前記内膜表面層および前記外膜表面層の少なくとも一方が、2barで3L/m 2 ・h・bar以下の窒素ガス透過率を有する、請求項3~5のいずれか一項に記載の膜。
- 前記中空糸膜のBET(ブルナウアー・エメット・テラー)値が、30m 2 /g以下である、請求項3~6のいずれか一項に記載の膜。
- 前記少なくとも1つのポリマー(P)が、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)を全く含まない、請求項3~7のいずれか一項に記載の膜。
- 請求項3~8のいずれか一項に記載の中空糸膜の調製方法であって、 a)スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、少なくとも80のK値を特徴とする溶液粘度を有するポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)と、少なくとも1つの溶媒(D)とを含む溶液(S)を提供する工程と、 b)前記溶液(S)を紡糸口金に通し、形成された中空糸を少なくとも1つのプロトン性極性溶媒と接触させて、前記中空糸膜を形成する工程と、 c)前記中空糸膜から前記添加剤(A)を除去する工程を行わずに、前記中空糸膜を単離する工程と を含む、調製方法。
- 前記溶液(S)が、少なくとも80のK値を特徴とする溶液粘度を有する少なくとも3重量%の前記ポリビニルピロリドン(PVP)を含む、請求項9に記載の方法。
- 請求項9または10に記載の方法によって得られる、中空糸膜。
- 請求項3~8または11のいずれか一項に記載の中空糸膜を備える分離要素、膜モジュール、膜カートリッジまたは分離システム。
- 多孔性支持構造と、内膜表面層(SL in )と、外膜表面層(SL out )とを含む中空糸膜であって、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む、中空糸膜、または請求項3~8もしくは11のいずれか一項に記載の中空糸膜を備える、加湿器。
- 燃料電池膜加湿器である、請求項13に記載の加湿器。
- 多孔性支持構造と、内膜表面層(SL in )と、外膜表面層(SL out )とを含む中空糸膜であって、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む、中空糸膜、請求項3~8もしくは11のいずれか一項に記載の中空糸膜、請求項12に記載の分離要素、膜モジュール、膜カートリッジもしくは分離システム、または請求項13もしくは14に記載の加湿器を備える、燃料電池。
- 請求項3~8または11のいずれか一項に記載の中空糸膜の燃料電池膜加湿器における使用。
- 水蒸気および窒素を含むガス状混合物から窒素ガスを選択的に抑制し、水蒸気を選択的に通過させるための、請求項3~8または11のいずれか一項に記載の中空糸膜の使用。
Description
本発明は、ポリ(アリールエーテルスルホン)と水溶性ポリマー添加剤とのブレンドから作製された中空糸膜、その製造方法およびその使用に関する。さらに、本発明は、このような膜を含む分離要素、膜モジュール、分離システム、膜カートリッジおよび燃料電池膜加湿器に関する。 水素燃料電池では、水素と酸素との反応により電気が生成され、それによって、水が形成される。特に、高分子電解質膜(PEM)燃料電池(FC)は、二酸化炭素排出のない輸送用途に使用され、周囲空気は、燃料電池反応に必要な酸素源として機能する。燃料電池の効率的な動作および性能のために、PEM膜は、所定のレベルで一定の加湿を必要とする。したがって、カソード排気ガスから吸気ガスに水蒸気を移動させるために、ガス・ツー・ガス(gas-to-gas)加湿器が使用される。加湿を提供するために、例えば、軽量化および小型化された膜加湿器が使用され、加湿器は、中空糸膜を含むことができ、燃料電池膜に水蒸気を選択的に提供する。 中空糸膜にはさまざまな材料が使用されている。例は、過フッ素化スルホン酸ポリマー(PFSA)(例えば、Nafion(登録商標)、DuPont社)、ポリイミドまたはポリアリールスルホン、例えばポリエーテルスルホン(PESU)またはポリスルホン(PSU)である。米国特許出願公開第2021154624号明細書は、中空糸膜と、中空糸膜の内面にコーティングされた汚染物質捕捉層とを含む複合中空糸膜であって、燃料電池用の膜加湿器に使用することができる複合中空糸膜に関する。環境の観点から、ハロゲン含有ポリマー膜材料は好ましくない。 非溶媒誘起相分離(NIPS)処理によるポリアリールスルホン系中空糸の製造方法では、ポリビニルピロリドン(PVP)などの親水性水溶性ポリマーを添加剤として使用して、ポリマー溶液の粘度を調整する。このような添加剤は、中空糸膜の濾過層の細孔のためのプレースホルダとしても作用し得る(例えば、S.Munari,Desalination 1988,70,265-275)。その後の後処理工程において、濾過層は、ポリアリールスルホンマトリックスから親水性ポリマーを除去することによって形成される。これは、次亜塩素酸塩による化学処理によって選択的に除去することができる(I.M.Wienk et.al,Journal Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry 1995,33,49-54)。 環境に優しい電気提供に対する需要の高まりに伴い、燃料電池の効率的かつ長期持続的な動作のために、最適化された、膜加湿器を含む燃料電池アセンブリが必要とされている。 したがって、本発明の目的は、ガスを選択的に抑制し、水蒸気を燃料電池膜に伝達することができる燃料電池加湿器に適した膜を見出すことであった。さらなる目的は、燃料電池膜加湿器に有用な高い水蒸気透過率を有する選択的かつハロゲンフリーの膜を提供することであった。 この目的は、多孔性支持構造と、内膜表面層(SLin)と、外膜表面層(SLout)とを含む中空糸膜であって、ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、ポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む中空糸膜の、燃料電池膜加湿器における使用、ならびに水蒸気および窒素を含むガス状混合物から窒素ガスを選択的に抑制し、水蒸気を選択的に通過させるためのそのような膜の使用によって達成される。 さらに、本発明の枠組みの中で、驚くべきことに、多孔性支持構造と、内膜表面層(SLin)と、外膜表面層(SLout)とを含む本発明の中空糸膜であって、ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)と、膜の総重量に基づいて少なくとも10重量%の、少なくとも80のK値を特徴とする溶液粘度を有するポリビニルピロリドン(PVP)を含む水溶性ポリマー添加剤(A)とを含む本発明の中空糸膜が、燃料電池に供給されるガス状排気組成物に含まれる望ましくないガスを選択的に抑制しながら、高い水移動率を示すことが見出された。本発明の膜および本発明の膜を含むアセンブリは、高分子電解質膜燃料電池の加湿器に特に有用である。 本発明の文脈において、「膜」という用語は、一部の粒子、物質または化学物質を通過させ、他のものを保持する、選択的バリアとして作用する半透性構造を意味する。一般に、膜は、さまざまな液体分離および気体分離で適用される。 本発明の膜は中空糸膜であり、これは、シングルボア中空糸膜であってもよく、またはマルチプルボア中空糸膜であってもよい。中空糸膜において、半透性バリアが中空糸の形態で存在する。 マルチボア膜とも呼ばれるマルチプルチャネル膜は、「チャネル」または「ボア」とも呼ばれる2つ以上の長手方向チャネルを含む。 チャネルの数は、典型的には2~19個である。一実施形態では、マルチプルボア中空糸膜は、2つまたは3つのチャネルを含む。別の実施形態では、マルチプルボア中空糸膜は、5~9つのチャネルを含む。特定の一実施形態では、マルチプルボア中空糸膜は、7つのチャネルを含む。さらに別の実施形態では、マルチプルボア中空糸膜は、20~100個のチャネルを含む。 1つまたは複数のボアの形状は、多様であってもよい。通常、本発明による膜は、本質的に円形、楕円形または長方形の径を有する。好ましくは、本発明による膜は、本質的に円形であり、すなわち、ボアは、本質的に円形の径を有する。 別の実施形態では、そのようなボアは、本質的に楕円形の径を有する。さらに別の実施形態では、チャネルは、本質的に長方形の径を有する。場合によっては、そのようなチャネルの実際の形態は、理想的な円形、楕円形または長方形の形態から逸脱する可能性がある。 中空糸膜チャネルは、内径および外径を有する。外径と内径との差が中空糸膜の厚さである。 通常、そのようなチャネルは、0.05mm~3mm、好ましくは0.5mm~2mm、より好ましくは0.9mm~1.5mmの外径(本質的に円形の径の場合)、より小さい外径(本質的に楕円形の径の場合)またはより小さい外側供給サイズ(本質的に長方形の径の場合)を有する。別の好ましい実施形態では、そのようなチャネルは、0.2~0.9mmの範囲内の外径(本質的に円形の径の場合)、より小さい外径(本質的に楕円形の径の場合)またはより小さい外側供給サイズ(本質的に長方形の径の場合)を有する。 好ましい一実施形態では、本発明による中空糸膜または本発明に従って使用される中空糸膜は、2~10mm、好ましくは3~8mm、より好ましくは4~6mmの外径(本質的に円形の径の場合)、より小さい外径(本質的に楕円形の径の場合)またはより小さい外側供給サイズ(本質的に長方形の径の場合)を有する。 別の好ましい実施形態では、本発明による中空糸膜または本発明に従って使用される中空糸膜は、2~4mmの外径(本質的に円形の径の場合)、より小さい外径(本質的に楕円形の径の場合)またはより小さい外側供給サイズ(本質的に長方形の径の場合)を有する。 中空糸膜は、任意の厚さを有し得る。例えば、膜の厚さは、20~150μmの範囲内、好ましくは20~100μmの範囲内、最も好ましくは30~60μmの範囲内である。 マルチボア中空糸膜が、本質的に長方形の形状を有するチャネルを含む場合、これらのチャネルは、一列に配置することができる。マルチボア中空糸膜のチャネルが本質的に円形の形状を有する場合、これらのチャネルは、好ましくは、中央のチャネルが他のチャネルに取り囲まれるように配置される。好ましい一実施形態では、膜は、1つの中央チャネルと、中央チャネルの周りに環状に配置された、例えば4、6または18個のさらなるチャネルとを含む。そのようなマルチプルチャネル膜の壁厚は、通常、最も薄い位置で0.02~1mm、好ましくは30~500μm、より好ましくは100~300μmである。 本発明の中空糸膜および本発明に従って使用される中空糸膜は、それぞれ、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)およびポリ(アリーレンエーテルスルホン)から選択される少なくとも1つのポリマー(P)を含む。ポリ(アリーレンエーテルスルホン)は、明示的に述べられていない場合、スルホン化されていない。 ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマーは、高い耐熱性、優れた機械的性能および固有の難燃性を示す高温耐性ポリマーの群に属する(E.M.Koch,H.-M.Walter,Kunststoffe 80(1990)1146、E.Doring,Kunststoffe 80,(1990)1149、N.Inchaurondo-Nehm,Kunststoffe 2008 190)。ポリアリーレン(エーテル)スルホンは、一般に当業者に公知である。 本発明の文脈内の「非スルホン化」とは、ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマーが-SO2X基を含まないことを意味し、ここで、Xは、1つのカチオン当量と組み合わせたCl-およびO-からなる群から選択される。本発明の文脈内の「1つのカチオン当量」とは、単一の正電荷の1つのカチオン、または2つ以上の正電荷を有するカチオン、例えばH+、Li+、Na+、K+、Mg2+、Ca2+もしくはNH4 +の1つの電荷当量を意味する。 本出願における「スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)」または「ポリ(アリーレンエーテルスルホン)」という用語は、それぞれ、正確に1つのスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマーまたはポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマーを意味すると理解され、また、それぞれ、2つ以上のスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマーの混合物または2つ以上のポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマーの混合物も意味すると理解される。 一実施形態によれば、本発明の中空糸膜または本発明に従って使用される中空糸膜は、それぞれ、定義されたか、または好ましくは本明細書で定義されたポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマー(P)を含む。その具体的な一実施形態では、中空糸膜は、スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)を全く含まない。 これらの実施形態によれば、中空糸膜は、中空糸膜の総重量に基づいて、好ましくは少なくとも50重量%のポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマー(P)、より好ましくは少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも70重量%のポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマー(P)を含む。 さらなる実施形態によれば、本発明の中空糸膜または本発明に従って使用される中空糸膜は、それぞれ、定義されたか、または好ましくは本明細書で定義されたスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマー(P)を含む。その具体的な実施形態では、中空糸膜は、(非スルホン化)ポリ(アリーレンエーテルスルホン)を全く含まない。 これらの実施形態によれば、中空糸膜は、中空糸膜の総重量に基づいて、好ましくは少なくとも50重量%のスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマー(P)、より好ましくは少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも70重量%のスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)ポリマー(P)を含む。 なおさらなる実施形態によれば、本発明の中空糸膜または本発明に従って使用される中空糸膜は、それぞれ、定義されたか、または好ましくは本明細書で定義されたスルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)と、定義されたか、または好ましくは本明細書で定義されたポリ(アリーレンエーテルスルホン)とを含む。 スルホン化ポリ(アリーレンエーテルスルホン)および