Search

JP-2026514935-A - 腎臓標的化AAVカプシドおよびその使用法

JP2026514935AJP 2026514935 AJP2026514935 AJP 2026514935AJP-2026514935-A

Abstract

被験体において1またはこれより多くの腎臓細胞タイプにアデノ随伴ウイルス(AAV)を含む組成物を送達する方法であって、被験体の腎臓に、ゲノムおよびAAVKP1、AAVKP2、AAVKP3、AAVDJ、AAV2G9、またはAAV2.7m8カプシドタンパク質を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)を局所送達する工程を含む方法が、開示される。被験体において腎障害を処置する方法であって、前記被験体の腎臓に、ゲノムおよびAAVKP1、AAVKP2、AAVKP3、AAVDJ、AAV2G9、またはAAV2.7m8カプシドタンパク質を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)を局所送達する工程を含み、ゲノムは、被験体において腎障害を処置する治療剤をコードする、方法も開示される。 【選択図】図1B

Inventors

  • 中井 浩之
  • 古荘 泰佑
  • 堀川 雅弘

Assignees

  • オレゴン ヘルス アンド サイエンス ユニバーシティー

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20240424
Priority Date
20230427

Claims (20)

  1. 被験体において1またはこれより多くの腎臓細胞タイプにアデノ随伴ウイルス(AAV)を含む組成物を送達する方法であって、前記方法は、 前記被験体の腎臓に、ゲノムおよびAAVKP1、AAVKP2、AAVKP3、AAVDJ、AAV2G9、またはAAV2.7m8 カプシドタンパク質を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)を局所送達する工程、 それによって、前記被験体において前記1またはこれより多くの腎臓細胞タイプに前記AAVを含む前記組成物を送達する工程、 を含む方法。
  2. 前記カプシドタンパク質は、配列番号1~6のうちの1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カプシドタンパク質は、配列番号1~6のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記腎臓に局所送達する工程は、直接的な実質注射、腎静脈注射、および/または腎動脈注射を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記AAVは、前記被験体のメサンギウム細胞、糸球体内皮細胞、壁側上皮細胞、ポドサイト、近位尿細管細胞、ヘンレのループ細胞、遠位尿細管細胞、集合管細胞、線維芽細胞、周皮細胞、または血管平滑筋細胞のうちの少なくとも1つを形質導入する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記AAVは、AAV9の効率より約5倍~約200倍高い効率で前記被験体の前記1またはこれより多くの腎臓細胞タイプを形質導入する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ゲノムは、治療用タンパク質をコードする核酸分子を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 被験体において腎障害を処置する方法であって、前記方法は、 前記被験体の腎臓に、ゲノムおよびAAVKP1、AAVKP2、AAVKP3、AAVDJ、AAV2G9、またはAAV2.7m8 カプシドタンパク質を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)を局所送達する工程、 を含み、ここで前記ゲノムは、前記被験体において前記腎障害を処置する治療剤をコードする、方法。
  9. 前記カプシドタンパク質は、配列番号1~6のうちの1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記カプシドタンパク質は、配列番号1~6のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記腎臓に前記局所送達する工程は、直接的な実質注射、腎静脈注射、および/または腎動脈注射を含む、請求項8に記載の方法。
  12. 前記AAVは、メサンギウム細胞、糸球体内皮細胞、壁側上皮細胞、ポドサイト、近位尿細管細胞、ヘンレのループ細胞、遠位尿細管細胞、集合管細胞、線維芽細胞、周皮細胞、または血管平滑筋細胞のうちの少なくとも1つを形質導入する、請求項8に記載の方法。
  13. 前記AAVは、AAV9の効率より約5倍~約200倍高い効率で前記1またはこれより多くの腎臓細胞タイプを形質導入する、請求項8に記載の方法。
  14. 前記腎障害は、糸球体疾患、尿細管間質性疾患、腎血管疾患、遺伝性腎疾患、自己免疫腎疾患、感染性腎疾患、先天性代謝異常症、腎臓がん、急性腎障害、慢性腎疾患、末期腎疾患、繊毛病、多発性嚢胞腎、ネフロン癆、バルデー-ビードル症候群、メッケル-グルーバー症候群、コラーゲン異常症、アルポート症候群、先天性ネフローゼ症候群、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群、糸球体腎炎、腎結石症、シスチン尿症、デント病、腎尿細管性アシドーシス、ファンコニ症候群、遺伝性間質性腎疾患、糖尿病性腎症、菲薄基底膜症候群、腎性尿崩症、遺伝性高チロシン血症、シスチン症、ファブリー病、ギッテルマン症候群、バーター症候群、ロウ症候群、リドル症候群、またはステロイド抵抗性ネフローゼ症候群である、請求項8に記載の方法。
  15. 被験体において治療用タンパク質を1またはこれより多くの腎臓細胞タイプに送達することにおける使用のためのアデノ随伴ウイルス(AAV)を含む組成物であって、前記方法は、 前記被験体の腎臓に、ゲノムおよびAAVKP1、AAVKP2、AAVKP3、AAVDJ、AAV2G9、またはAAV2.7m8 カプシドタンパク質を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)を局所送達する工程を含み、ここで前記ゲノムは、前記治療用タンパク質をコードする核酸分子を含む、組成物。
  16. 前記カプシドタンパク質は、配列番号1~6のうちの1つと少なくとも95%同一のアミノ酸配列を含む、請求項15に記載の使用のための組成物。
  17. 前記カプシドタンパク質は、配列番号1~6のうちのいずれか1つのアミノ酸配列を含む、請求項15に記載の使用のための組成物。
  18. 前記腎臓に局所送達する工程は、直接的な実質注射、腎静脈注射、および/または腎動脈注射を含む、請求項15に記載の使用のための組成物。
  19. 前記AAVは、前記被験体のメサンギウム細胞、糸球体内皮細胞、壁側上皮細胞、ポドサイト、近位尿細管細胞、ヘンレのループ細胞、遠位尿細管細胞、集合管細胞、線維芽細胞、周皮細胞、または血管平滑筋細胞のうちの少なくとも1つを形質導入する、請求項15に記載の使用のための組成物。
  20. 前記AAVは、AAV9の効率より約5倍~約200倍高い効率で前記被験体の前記1またはこれより多くの腎臓細胞タイプを形質導入する、請求項15に記載の使用のための組成物。

Description

関連出願の相互参照 本出願は、2023年4月27日出願の米国仮特許出願第63/462,492号の利益を主張し、参照により本明細書に組み込まれる。 政府支援についての陳述 本発明は、The National Institutes of Healthによって授与されたP51OD011092の下で政府支援を得て行われた。政府は、本発明において一定の権利を有する。 開示の分野 本件は、遺伝子治療の方法の分野に関し、より具体的には、腎臓を標的化するために遺伝子治療において使用されるウイルスベクターおよびこのようなウイルスベクターを送達する方法に関する。 配列表 配列表は、XMLファイルとして、2024年4月24日作成の「Sequence.xml」(12,188バイト)という名称のファイルの形態で提出され、参照により本明細書に組み込まれる。 背景 アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは、種々の器官における高レベルの形質導入を獲得し得るインビボ遺伝子治療の有望なベクターである。今日まで、6種の商業的AAVベクター遺伝子治療製品が、米国、欧州諸国および日本において規制当局によって承認されている。最初の2つの局所注射用製品、リポタンパク質リパーゼ欠損症を処置するための筋肉内注射用のGLYBERA(登録商標)およびレーバー先天性黒内障2型を処置するための網膜下注射用のLUXTURNA(登録商標)の安全性および有効性の実証に伴って、脊髄性筋萎縮症の処置のための最初の静脈内注射用製品、ZOLGENSMA(登録商標)が、2019年にFDAによって承認された。2つのさらなる静脈内注射用製品は、血友病Aおよび血友病Bの処置に関してFDAおよびEMAのいずれかまたは両方によって承認されており、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの処置のための別の静脈内AAVベクター製品は、非常に近い将来、FDAによって承認されることが期待されている。 しかし、肝臓、中枢神経系および骨格筋を標的化するための静脈内アプローチにおける顕著な進歩とは対照的に、高用量ですら、全身性のAAVベクター投与によって他の器官において獲得されるものに類似のレベルで腎臓の形質導入を達成することは未だ困難である。一般的な血清型に基づくAAVベクターの静脈内投与は、腎臓においてメサンギウム細胞および間質細胞の形質導入を達成し得るに過ぎず、現行のAAVベクター媒介性の腎臓の遺伝子送達法は、尿細管上皮細胞およびポドサイトを含む臨床上関連する細胞タイプを、満足のいくレベルで効果的に形質導入できない。従って、腎疾患に関する遺伝子治療のために使用され得るAAVベクターおよび方法のニーズが未だにある。 図面の簡単な説明 図1A~1B. 腎静脈(RV)投与後の腎臓形質導入に関してAAV9より性能が優れているAAV Barcode-Seqで同定された頑健なAAVカプシド。(A)雄性C57BL/6Jマウスに、2×1013vg/kg(静脈内、IV)または3×1011vg/マウス(RV)(IVに関してはn=3/群、RVに関してはn=4/群)の用量で合計47種の異なるAAVカプシドを含むAAV-CAG-Barcode(BC)ライブラリーを注射した。注射後6週間で腎臓を採取し、各AAVカプシドの相対的な形質導入効率を、AAV DNA/RNA Barcode-Seqによって決定した。(B)一般的なAAV血清型カプシドおよびAAVAnc80(薄灰色の棒)およびRV注射によってAAV9より顕著に増強された腎臓形質導入を示すAAVカプシド(濃灰色の棒)の相対的な腎臓形質導入効率。平均±s.e.m。AAVベクターの全リストに関しては図2A~2Bを参照のこと。 同上。 図2A~2B. 静脈内(IV)投与または腎静脈(RV)投与後の腎臓におけるAAVカプシドの相対的な形質導入効率。雄性C57BL/6Jマウスに、2×1013vg/kg(IV)または3×1011vg/マウス(RV)の用量でAAV-CAG-BCライブラリーを注射した(IVに関してはn=3/群、RVに関してはn=4/群)。注射後6週間で腎臓を採取し、各AAVカプシドの相対的な形質導入効率を、AAV DNA/RNA Barcode-Seqによって決定した。平均±s.e.m。ベクターゲノムRNA転写物レベルによって決定されるAAV9より有意に高い腎臓形質導入を示すAAVカプシドは、図1に含まれ、アスタリスク(*)によって註釈される。ハッシュ記号(#)は、不調和に低いベクターRNA転写物レベルを示すと同時に、AAV9より5倍超高いベクターゲノムDNAレベルを示すAAVカプシドを示す。同上。 図3A~3C. AAVKP1の腎臓形質導入は、腎静脈(RV)注射によって顕著に増強された。(A)8週齢のC57BL/6J雄性マウスに、AAV9-CAG-tdTomatoまたはAAVKP1-CAG-tdTomatoを、3×1011vg/マウスの用量で注射した(n=4/群)。注射後2週間で腎臓を採取した。(B)qPCRによる腎臓中のベクターゲノムの定量。ベクターゲノムコピー数を、2本鎖ベクターゲノムコピー数/二倍体ゲノム等価物として表した。平均±s.e.m。以下の2つの独立した変数であるAAVカプシドおよび投与経路の相互作用を、2元配置ANOVA、続いてTukeyの事後検定によって統計的に確認した。****、調整されたp<0,0001; ns、有意でない。(C)腎臓における天然のtdTomato蛍光シグナルの代表的画像。腎静脈注射を介してAAVKP1で形質導入した腎臓(右下のパネル)は、尾静脈注射を介してAAVKP1で形質導入した腎臓(右上パネル)または尾静脈もしくは腎静脈注射を介してAAV9で形質導入した腎臓(左側の2つのパネル)と比較して、遙かに大きなtdTomatoシグナルを示した。tdTomatoシグナルは、AAV9の尾静脈もしくは腎静脈注射またはAAV-KP1の尾静脈注射後の糸球体に主に制限されたが、AAVKP1の腎静脈注射は、皮質の中の腎尿細管において有意に増強された形質導入をもたらした。スケールバー、1mm。 図4A~4B. 腎静脈(RV)注射後のAAVKP1を形質導入した近位尿細管細胞(ポドサイトではない)。8週齢のC57BL/6J雄性マウスに、3×1011vg/マウスの用量でのAAV9-CAG-tdTomatoまたはAAVKP1-CAG-tdTomatoを注射した(n=4/群)。注射後2週間で腎臓を採取した。(A)天然のtdTomatoおよびLTL(近位尿細管)の代表的画像を示す。下のグラフは、近位腎尿細管におけるtdTomato陽性領域の定量的評価を示す。平均±s.e.m。AAVカプシドと投与経路との間の相互作用を、2元配置ANOVA、続いて、Tukeyの事後検定によって確認した。****、調整されたp<0,0001; ns、有意でない。(B)ポドサイトにおける形質導入なしを示す、天然のtdTomatoおよびWT1(ポドサイト核)の代表的画像。スケールバー、50μm。LTL、tetragonolobusレクチン; WT1、Wilms tumor 1。同上。 図5A~5B. AAVKP1での腎臓形質導入は、虚血によって増強されなかった。8週齢のC57BL/6J 雄性マウスに、3×1011vg/マウスの用量でAAVKP1-CAG-tdTomatoを注射した。注射後2週間で腎臓を採取した。腎臓における天然のtdTomatoの代表的画像を示す。(A)AAVKP1を、15分間の腎虚血後に静脈内投与した。15分間の虚血を受けた腎臓(15分)と虚血を受けなかった対側の腎臓(0分)との間で形質導入を比較したところ、差異は示されなかった。(B)AAVKP1を、種々の虚血期間(0分、5分、10分および15分)で、腎静脈を介して投与した。等しい程度の増強された形質導入が、これらの条件にわたって皮質において観察されたが、これは、虚血が腎臓形質導入に影響を及ぼさないことを示す。スケールバー、1mm。 図6A~6B. 腎静脈(RV)注射は、皮質の間質において25nmマイクロスフェアの蓄積をもたらす。8週齢のC57BL/6J雄性マウスに、尾静脈(A)または腎静脈(B)を介して蛍光性25nmマイクロスフェアを注射した。尾静脈注射に関しては、マイクロスフェアを30分間循環させた。RV注射に関しては、循環時間はなかった。PBS灌流後に腎臓を採取した。腎臓におけるマイクロスフェア(緑)およびCD31(マゼンタ、内皮細胞)の代表的画像を示す。(A)の中の矢印は、腎間質におけるマイクロスフェア蓄積を指す。スケールバー、50μm。 図7A~7D. 腎静脈(RV)注射後のAAVKP1の制限された腎臓外の散在は、オフターゲット肝臓形質導入を防止した。8週齢のC57BL/6J 雄性マウスに、3×1011vg/マウス(A、B)または1×1013vg/kg(C、D)の用量でAAV9-CAG-tdTomatoまたはAAVKP1-CAG-tdTomatoを注射した(n=4/群)。(A)肝臓中のベクターゲノムを、注射後2週間でqPCRによって定量した。ベクターゲノムコピー数を、2本鎖ベクターゲノムコピー数/二倍体ゲノム等価物として表した。AAVカプシドと投与経路との間の相互作用を、2元配置ANOVA、続いて、Tukeyの事後検定によって確認した。(B)肝臓の中の天然のtdTomatoおよびDAPIの代表的画像。腎静脈を介してAAVKP1を注射したマウスの肝臓(右下のパネル)におけるtdTomatoシグナルは、尾静脈を介してAAVKP1を注射したマウス(右上のパネル)または尾静脈もしくは腎静脈注射のいずれかを介してAAV9を注射したマウス(左側の2つのパネル)において観察された強い肝臓シグナルと比較して、有意に低減された。スケールバー、100μm。(C)腎臓におけるベクターゲノムを、RV注射の10分後にqPCRによって定量した。統計的評価のために対応のないt検定を使用した。(D)RV注射後の血中ベクター濃度-時間曲線。その曲線下面積を計算し、統計的有意性を、対応のないt検定によって決定した。****、調整されたp<0,0001; ***、調整されたp<0,001; ns、有意でない。平均±s.e.m。同上。 図8A~8E. 腎動脈(RA)注射後の非ヒト霊長類におけるAAVKP1を形質導入した近位腎尿細管。14ヶ月齢の雄性アカゲザルに、8.2×1012vg/動物の用量で、腎動脈を介してAAVKP1-CAG-tdTomatoを注射した。腎臓および肝臓における形質導入効率を、注射後3週間で評価した。(A)経カテーテル腎動脈注射の蛍光顕微鏡画像。注射経路を可視化するために造影剤を注射した。(B)腎臓における天然のtdTomatoの代表的画像。強くかつ広範囲の形質導入が、皮質において観察された。スケールバー、1mm。(C)天然のtdTomatoおよびLTL(近位腎尿細管)の代表的画像。(D)天然のtdTomatoおよびWT1(ポドサイト)の代表的画像。ポドサイトの形質導入は観察されなかった。(E)肝臓における天然のtdTomatoの代表的画像。C~Eのスケールバー、100μm。LTL、tetragonolobusレクチン; WT1、Wilms tumor 1。 配列 添付の配列表中に列挙された核酸およびアミノ酸配列は、37 C.F.R. 1.822において規定されるように、ヌクレオチド塩基については標準的文字略語およびアミノ酸については一文字コードを使用して示される。各核酸配列の一方の鎖のみが示されるが、その相補鎖は、示される鎖への任意の参照によって含まれると理解される。 配列番号1~6はAAVカプシドタンパク