JP-2026514955-A - Naイオン型生体吸収性フレキシブル電気化学マイクロ電池
Abstract
Naイオン型生体吸収性フレキシブル電気化学マイクロ電池。本発明は、本質的に、生体液によって分解及び除去することができる生体適合性材料のみで構成され、機械的特徴と、面積容量、特に1mAh・cm -2 を超える面積容量、サイクル安定性、及びレート性能に関して向上した電気化学的性能とを確保することができるマイクロピラーを備えた3D電極設計を有する、様々な植込み型バイオエレクトロニクスデバイスに対する電力供給のための、ナトリウムイオンマイクロ電池にある。 【選択図】図3
Inventors
- ジェニジアン、ティエリー
- バティア、アンクシュ
- バドゥール アジェアン、リタ
- ペレイラ-ラモス、ジャン-ピエール
- ラタクマリ ヴィジャヤン、ビンシー
Assignees
- アンスティテュ・マインズ・テレコム
- セントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ スィヤンティフィック
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240425
- Priority Date
- 20230427
Claims (13)
- - 少なくとも1つの生体適合性分解性高分子製の少なくとも1つのフレキシブル封止基材(6); - 集電体(20;30)を形成する第1及び第2の電気伝導性生体適合性分解性フィルム又は箔であって、各々は2つの主面(21、22;31、32)を備え、そのうちの一方(22;32)は前記フレキシブル基材(6)に連結され、他方(21;31)は前記集電体から延びるマイクロピラー(24;34)の形態で配置される生体適合性分解性電極活物質(23;33)を支持して3D電極(2;3)を規定し、第2の集電体によって支持される前記電極活物質は、第1の集電体によって支持される前記電極活物質とは逆極性である、第1及び第2の電気伝導性生体適合性分解性フィルム又は箔; - 2つの前記3D電極(2;3)の間に、前記マイクロピラー(24;34)と接触し、前記マイクロピラー間のギャップを埋めて配置される、生体適合性分解性高分子電解質(1)、 を備える、ナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池(SIM)。
- 前記フレキシブル封止基材の前記高分子が、ポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)、ポリエステルウレタン、又はこれらの混合物の中から選択される、請求項1に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記第1及び/又は第2の集電体が、マグネシウム(Mg)製である、請求項1又は請求項2に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記正極の前記電極活物質が、Na 0.44 MnO 2 (NMO)製である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記物質が、溶媒として水を用いて、80重量%のNMOを、15重量%のアセチレンブラック及び5重量%のNa-カルボキシメチルセルロース(Na-CMC)と混合することによって得られる、請求項4に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記負極の前記電極活物質が、NaTi 2 (PO 4 ) 3 カーボン(NTP-C)複合体製である、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記物質が、溶媒として水を用いて、80重量%のNTP-Cを、15重量%のアセチレンブラック及び5重量%のNa-カルボキシメチルセルロース(Na-CMC)と混合することによって得られる、請求項6に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記高分子電解質が、イオン伝導性高分子、Na塩、及び可塑剤から構成されるゲル高分子である、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記イオン伝導性高分子が、カルボキシメチルセルロースナトリウム(Na-CMC)、ポリエチレングリコール(PEG)の中から選択される、請求項8に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記Na塩が、Na 2 SO 4 、Na 2 SO 3 の中から選択される、請求項8又は請求項9に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 電気絶縁性セパレータとして、前記2つの3D電極(2;3)の間に配置される、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム(Na-CMC)製の、さらなる生体適合性分解性フィルムを備える、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 前記フレキシブル封止基材の厚さが、1~100μmである、請求項1~請求項11のいずれか一項に記載のナトリウムイオン(Naイオン)マイクロ電池。
- 接続された通信物体、生体医療デバイス、ヒト用インプラント、バイオエレクトロニクスデバイス、及びヒト/機械インターフェースに電気を供給するための、請求項1~請求項12のいずれか一項に記載のマイクロ電池の使用。
Description
本発明は、電気化学的蓄電池(accumulator)、より詳細にはナトリウムイオン(Naイオン)蓄電池の分野に関する。 本発明は、このような蓄電池の新規な構造を提案することを主な目的とし、これにより、蓄電池を動物又はヒトの体内で屈曲可能(フレキシブル)かつ生体吸収性とすることができる。 本発明に従う蓄電池は、植込み型電子システムに電力を供給するために実装することができる。例えば、本発明の蓄電池は、動物又はヒトの体内に植込み可能な有機発光ダイオード(OLED)に電力を供給するために用いることができる。さらに、例えば、本発明の蓄電池は、電子テキスタイル、皮膚パッチ、薬物送達マイクロチップ、人工内耳などの、モノのインターネット(IoT)用途のための小型化センサーの性能要件を満たすのに有用である。 図1及び図2に模式的に示すように、リチウムイオン電池又は蓄電池は、通常、正極又はカソード2と負極又はアノード3との間にある電解質構成要素1と、カソード2に接続された集電体20と、アノード3に接続された集電体30とからなる少なくとも1つの電気化学セル、そして最後に、集電体20、30の一部を貫通させつつ電気化学セルを緊密に収容するように配置されたパッケージ4、を備える。 従来のリチウムイオン電池の構造は、アノード、カソード、及び電解質を備える。従来の構造の形状にはいくつかの種類が知られている: - 米国特許出願公開第2006/0121348号の特許出願に開示されているような円筒形状; - 米国特許第7348098(B1)号、米国特許第7338733(B1)号の特許に開示されているような角柱形状; - 米国特許出願公開第2008/060189号、米国特許出願公開第2008/0057392号の特許出願、及び米国特許第7335448(B1)号の特許に開示されているような積層形状。 電解質構成要素1は、固体、液体、又はゲルの形態であってよい。この最後の形態では、前記構成要素は、有機電解質若しくは水性電解質若しくはイオン液体タイプの電解質に浸漬した高分子製、セラミック製、又は微多孔質複合体製のセパレータを備えてよく、それによって、充電時にはカソードからアノードへ、放電時にはその逆方向へリチウムイオンを移動させることができ、電流が発生する。電解質は、一般に有機溶媒の混合物であり、例えば、典型的にはLiPF6であるリチウム塩を添加した、カーボネートである。 正極又はカソード2は、LiFePO4、LiCoO2、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2のような、一般的には複合体であるリチウムカチオン挿入材料から構成される。 負極又はアノード3は、非常に多くの場合、グラファイトカーボン又はLi4TiO5O12(チタネート材料)から構成され、シリコン又はシリコンをベースとして形成された複合体の場合もある。 正極に接続される集電体20は、一般にアルミニウム製である。 負極に接続される集電体30は、一般に銅、ニッケルメッキ銅、又はアルミニウム製である。 リチウムイオン蓄電池用のこれらの電極2、3は、通常、集電体としての金属ストリップ上に挿入活物質(active insertion material)をコーティングして活性連続層を構成する方法により、連続プロセスに従って作製される。これらのコーティング方法は、「スロットダイ」又は「ロールツーロール転写」の用語で知られている。 リチウムイオン電池又は蓄電池は、当然、互いの上に積み重ねられた複数の電気化学セルを備えることができる。 従来、リチウムイオン電池又は蓄電池は、アノード及びカソードに一対の材料を用い、それによって、典型的には3.6ボルトに等しい高い電圧レベルで作動可能とされている。 対象とする用途の種類に応じて、薄くフレキシブルなリチウムイオン蓄電池又は剛性の蓄電池のいずれかの製造が目的となり、そしてパッケージも、フレキシブル又は剛性であり、後者の場合、ある種の筐体を成す。 フレキシブルパッケージは、通常、接着によって積層した1又は複数の高分子フィルムで覆ったアルミニウム層のスタック(stacking)から構成される多層複合材料から製造される。 剛性のパッケージは、それ自体としては、例えば、より高い圧力に対する耐性、及び典型的には10-8mbar・l/s未満のより厳密な要求気密性レベル、を伴う、又は航空若しくは宇宙分野などの非常に厳しい環境中で、長寿命が求められる厳しい用途が対象とされる場合に用いられる。 一部の用途において、上述したようなこれまでの構造の従来の形状の主な欠点は、その形状が、電気化学的性質及びフレキシブル又は剛性のパッケージにかかわらず、かさ高く、重く、剛性であることである。例えば、小型、高速、及び携帯可能な電子デバイスの開発に対する関心が近年高まっていることから、それらに電力を供給するのに適合する軽量でフレキシブルなエネルギー貯蔵システムを提供することが決定的に重要になってきている。 このため、線状繊維形状(Linear fiber-shaped)リチウムイオン電池(LIB)と称されるリチウムイオン電池は、その小型化、追随性、及び織易さの利点により、ますます重要になってきた。 生体吸収性マイクロ電池は、植込み型電子システムに電力を供給するために特に魅力的であるが、このような身体に安全なデバイスはまた、電子テキスタイル、皮膚パッチ、薬物送達マイクロチップ、人工内耳などのより広範なモノのインターネット(IoT)用途にも強い影響を与えるものである。 加えて、生分解性電池の概念は、放置されたセンサーのような環境に優しいウェアラブルデバイスにエネルギーを供給し、材料のリサイクルという重要な課題を解決する上で非常に興味深い。 植込み型バイオエレクトロニクスのためのすべてのエネルギーソリューションの中でも、低消費電力エレクトロニクス用の充電式マイクロジェネレータは、高いエネルギー及び電力密度、汎用性、寿命などのいくつかの利点により:[1]、[2]、並びに豊富な存在量、均一な分布、低コスト、及び容易なリサイクル性という点で:[3]、主としてリチウム(Li)ベースの技術(LIB)に依存している。 しかし、有毒な元素が封入されたこれらの電池は、安全に分解できないため、使用後は手術によって取り出してリサイクルしなければならない。 したがって、生体適合性のある自己分解性電池に対して労力が向けられてきた:[4]。 現在、ほとんどの生体吸収性デバイスは、例えばMg、Zn、Moなどの金属電極、及び一般的には血液、唾液、尿などの生体液である液体電解質を用いる一次システムから成っており、それが電気化学的性能を変動させる原因となっている。 固体及びゲル状の電解質が提案されてはきたが、副生成物の形成が、電極特性を妨げている。いずれにせよ、このタイプの電池は、充電式ではなく、依然として扱いにくく、実用的な使用が制限されている:[5]。 電気化学的性能及び生分解性の特徴に加えて、医療用インプラント専用のIoTのための理想的な電池は、超薄型、軽量、フレキシブル、及び完全に一体化可能(integrable)でもあるべきである。その製造についても、集積回路技術及びマイクロエレクトロニクスプロセスに適合しているべきである。 したがって、生体液で分解可能であり、身体によって安全に排出可能である、高い電気化学的性能を示すフレキシブルなエネルギー貯蔵マイクロ電池を設計することは、困難な課題である。 LIBと同様のメカニズムに基づいて、非常に最近のナトリウムイオン電池(SIB)は、電池の主構成要素が無毒性かつ生体適合性であり得ることから、有望な選択肢となる。 電解質は、電池の電気化学を支配する重要な構成要素であるが、SIBの場合の関連する研究は、現時点では初期段階にある。 一般的に用いられる有機電解質は、熱安定性が悪く、可燃性が高く、熱容量が低い。加えて、有機電解質は、その揮発性及び毒性に起因して、潜在的な危険性がある。 より安全で持続可能な高分子電解質は、これらの制約を克服する最良の選択である:[6]。 固体高分子電解質(SPE)は、依然として、低いイオン伝導性及び高い界面抵抗を含む重要な欠点を抱えている。一方、ゲル高分子電解質(GPE)は、SPE及び従来の液体電解質の利点を併せ持ち、安全性能及び特にフレキシビリティが向上したSIBの合理的な設計への道を提供する。しかし、現在までのところ、SIBのためのその開発は、非常に初期段階にある。 加えて、全固体Naイオンマイクロ電池(SIM)の製造は非常に初期であるため、新規な生体吸収性フレキシブルエネルギー貯蔵デバイスを開発するための研究が正当化される。 これまでに報告された数少ない完全なセルの中で、公開公報の著者らは、145μWh・cm-2に達する準固体平面イオノゲル系SIMを作製し、これは、3次元の相互接続されたグラフェン骨格中に埋め込まれた、セパレータのないくし形(interdigital)マイクロ電極のチタン酸ナトリウムアノードとリン酸バナジン酸ナトリウムカソードによって得られた:[7]。 3D印刷によるSIMも研究されてきた:[8]。得られた厚さ1200μmの厚いSIMは、40mA・cm-2で3.6mAh・cm-2のレート性能、及び最大で6000サイクルの強固な長期サイクル寿命を示した。 生体適合性電池に関しては、水性Naイオン電池に対しても労力が向けられてきた。 フレキシブルなベルト形状及び繊維形状の水性システムの群が、Na2SO4溶液、通常の生理食塩水、及び細胞培養培地を含む様々なNa+/-含有水性電解質で研究されてきた:[9]。 Na2VTi(PO4)3/C系のくし型電極と模擬体液のような異なる水性電解質とから得られた対称SIMも試験されてきた:[10]。 Naイオンマイクロ電池(SIM)ソリューションを、特に良好な電気化学的性能(高いエネルギー及び/若しくは出力密度、並びに/又は面積容量、並びに/又はサイクル安定性、並びに/又はレート性能)を有するようにさらに改良すること、及びそれを、フレキシブルで皮下に植込み可能であり、完全に生体吸収性なものとすることが求められている。 図1は、リチウムイオン蓄電池の様々な要素を示す分解斜視模式図である。図2は、先行技術による、フレキシブルパッケージを伴うリチウムイオン蓄電池の正面図である。図3は、本発明によるナトリウムイオンマイクロ電池の斜視部分分解図である。図4は、本発明によるカソードとしてのNa0.44MnO2物質(NMO)の走査型電子顕微鏡(SEM)による画像である。図5は、(a)NMOサンプルのXRDパターン、挿入図:ナトリウムの2つの異なるサイトを示す、対応する構造の模式図、(b)100~900cm-1の波数領域におけるNMOのラマンスペクトル、である。図6は、本発明による、2.0~4.0V対Na+/Naの電位範囲における0.1CでのNMO系のカソードの(a)充放電プロファイル、及び(b)サイクル性能である。図7は、本発明によるアノードとしてのNaTi2(PO4)3-C複合物質の走査型電子顕微鏡(SEM)による画像である。図8は、(a)NTP-CサンプルのXRDパターン、挿入図:NTPの対応する構造の模式図、(b)100~1800cm-1の波数領域におけるNTP-Cのラマンスペクトル、である。図9は、本発明に従う、1.0~3.0V対Na+/Naの電位範囲における0.1CでのNTP-C系のアノードの充放電プロファイルである。図10は、1.0~3.0V対Na+/Naの電位範囲における多孔質Siアノードの充放電プロファイルである。図11は、(c)本発明による高分子電解質で被覆したNMO系ペースト及び(d)本発明による高分子電解質で被覆したNTP-C系ペーストの生崩壊速度を示す。図12は、カソードの(a)崩壊前