JP-2026514964-A - ポリウレタン物品用離型剤
Abstract
本発明は、不飽和ポリマーと、Norrishタイプ1およびまたはNorrishタイプ2光開始剤とを含む、ポリウレタン物品、特に成形ポリウレタンフォーム物品を製造するための水性離型剤であって、不飽和ポリマーが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンとのコポリマー、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする、水性離型剤に関する。本発明は更に、当該水性薬剤を型に塗布することを含む、成形ポリウレタン物品を製造するプロセス、および成形ポリウレタン物品を製造するための当該水性離型剤の使用に関する。
Inventors
- ルネ ケルプ
- アルフレート ヴイン
- フローリアン ガーバー
- ミヒャエル クレープス
Assignees
- エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240417
- Priority Date
- 20230427
Claims (13)
- 水性担体と、不飽和ポリマーと、更にNorrishタイプ1光開始剤および/またはNorrishタイプ2光開始剤とを含む、成形ポリウレタン物品を製造するための離型剤であって、前記不飽和ポリマーが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンとのコポリマー、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする、離型剤。
- 前記不飽和ポリマーの主鎖が、繰り返し単位あたり少なくとも1つの非共役C-C二重結合を含む、請求項1に記載の離型剤。
- 前記不飽和ポリマーが、前記離型剤の総重量に基づいて、2重量%~50重量%、好ましくは7重量%~20重量%、より好ましくは8重量%~15重量%、最も好ましくは9重量%~12重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の離型剤。
- 前記ポリマーが、少なくとも500g/mol、好ましくは1.000~10.000g/mol、より好ましくは2.000g/mol~5.000g/molの分子量を有する、請求項1~3のいずれかに記載の離型剤。
- Norrishタイプ1光開始剤を含む、請求項の1~4いずれかに記載の離型剤。
- 前記Norrishタイプ1光開始剤が、α-ヒドロキシアセトフェノンベースのNorrishタイプ1光開始剤である、請求項5に記載の離型剤。
- 前記Norrishタイプ1光開始剤および/または前記Norrishタイプ2光開始剤が、前記不飽和ポリマーの総重量に基づいて、0,01重量%~20重量%、好ましくは1重量%~10重量%の量で存在する、請求項1~6のいずれかに記載の離型剤。
- 成形ポリウレタン物品を製造するプロセスであって、請求項1~7のいずれかに記載の水性離型剤を型に塗布することを含み、前記プロセスが、前記型から前記物品を取り出した後、前記物品の表面の少なくとも一部に、100nm~800nmの波長を有する光化学作用放射線を照射する工程を含むことを特徴とする、成形ポリウレタン物品を製造するプロセス。
- 前記物品の前記表面の少なくとも一部が、1秒間~300秒間照射される、請求項8に記載のプロセス。
- 前記光化学作用光源が、20W~2000Wの出力を有する、請求項8または9に記載のプロセス。
- 前記光化学作用放射線が、100nm~450nmの波長を有する、請求項9~10のいずれかに記載のプロセス。
- 成形ポリウレタン物品の製造における、請求項1~7のいずれか一項に記載の水性離型剤の使用。
- 前記成形ポリウレタン物品が、成形ポリウレタンフォーム物品である、請求項12に記載の使用。
Description
本発明は、ポリウレタン物品、特に成形ポリウレタンフォーム物品の製造のための水性離型剤に関する。水性薬剤は、不飽和ポリマーおよびNorrishタイプ1またはNorrishタイプ2の光開始剤を含む。本発明は更に、成形ポリウレタン物品を製造するプロセスであって、当該水性薬剤を型に塗布することと、型から物品を取り出した後、物品の表面の少なくとも一部にUV線を照射する工程とを含む方法に関する。本発明はまた、成形ポリウレタン物品の製造のための当該水性離型剤の使用に関する。 背景技術 ポリウレタンは、例えば自動車産業において、クッションの主要構成要素として使用されることが多い。この用途では、少量の水を、ポリオールおよびイソシアネートモノマーを含む反応混合物に添加し、二酸化炭素の形成および得られたポリマーの発泡をもたらす。混合物を型に注入して、充填材料として使用される所望の物体を形成する。ポリウレタンはまた、他の材料に対して強力な接着を示すことが当技術分野で知られており、したがって、ポリウレタンが広範囲の接着剤組成物に使用される。しかしながら、ポリウレタンのこの特性は、得られたポリウレタン物品が型に付着し、成形製品に損傷を与えることなく物品を除去することがほとんど不可能になるため、成形ポリウレタン物品を調製する際に非常に不利である。 そのため、離型剤の使用が必要である。離型剤は、物品を形成する前に、通常、薬剤を型に直接噴霧することによって型に塗布される。ポリウレタン物品が成形されると、ポリウレタンは離型剤に接着するが、離型剤は型に対して非常に低い接着性を示し、型に損傷を与えることなく物品を型から容易に取り外すことができる。 そのような離型剤は、型への接着性を低下させる役割を果たす有効成分として、ワックス、石鹸、油またはポリマーを含むことができる。従来、溶剤ベースの離型剤、すなわち、担体として揮発性有機溶媒を含む離型剤が一般的に使用されていた。これらの溶剤ベースの薬剤は、特に離型活性物質としてワックスに基づく場合、溶剤が蒸発すると、成形物品の乾いた表面が得られ、この表面は更なる加工に適しているという利点を有する。成形物品の意図される用途に応じて、更なる加工は、例えば、接着剤、ラッカーまたはコーティングを塗布することを含むことができる。しかしながら、揮発性有機溶媒の使用は、それらの環境への影響および排出限界を満たすために排気から溶媒蒸気を除去するコストのために望ましくなくなっている。 この問題を克服するために、水ベースの離型剤が開発された。そのような薬剤は、例えば欧州特許出願公開第0 320 833号A2に開示されているように、担体として水を使用し、有効成分として低分子量ポリブタジエンまたはポリイソプレンを使用する。他の水ベースの離型剤は、欧州特許出願公開第0 460 783号A1に開示されているように、活性離型剤として油、ワックスまたは脂肪エステルを利用する。水ベースの離型剤は、大幅に低減された排出物を生成するという利点を有する。しかしながら、ワックスを有効成分とする水ベースの離型剤は型に付着しやすいのに対し、ポリブタジエンまたはポリイソプレンを有効離型成分とすると、成形物品の表面に汚れが残り、型から物品を取り出すのに非常に有用であるが、例えばコーティング、接着剤またはラッカーが当該べたついた湿潤表面にあまり付着しないため、物品の更なる加工には望ましくない。担体と離型有効成分の異なる組み合わせのそれぞれの効果を以下の表1に示す: 米国特許出願公開第2005/0239935号は、水性担体と、不飽和ポリマーと、更にNorrishタイプ1の光開始剤および/またはNorrishタイプ2の光開始剤とを含む離型剤を開示している。当該離型剤は、ポリマーシムをマスターモールドから容易に離型させ、かつマスターモールドの寿命を延長するために、放射線硬化性組成物に含まれてもよい。 国際公開第01/98817号は、光化学作用放射線に曝露されたときにオリゴマー化することができる少なくとも1つの官能基を有する1つ以上の放射線硬化性オリゴマーまたはモノマーを含有するインク組成物を形成するのに適した放射線硬化性担体系を開示している。このインク組成物に使用される光開始剤は、好ましくは、Norrishタイプ1およびNorrishタイプ2の光開始剤等のフリーラジカル光開始剤である。 結果として、揮発性有機溶媒の排出を生じることなく、溶剤ベースの離型剤および水ベースの離型剤の利点を組み合わせた改善された離型剤が必要とされている。 発明の概要 したがって、本発明の目的は、ポリウレタンベースの物品のための改善された水ベースの離型剤を提供することであり、この離型剤は、型から物品を容易に除去することを可能にするが、物品の更なる加工の準備ができる表面を提供するために容易に硬化することもできる。 Norrishタイプ1またはNorrishタイプ2の光開始剤を水ベースの離型剤に添加する場合、得られた成形ポリウレタン物品の表面に光化学作用放射線を照射して硬化プロセスを開始し、その結果、ポリウレタン物品の表面に付着する薬剤の特性を、べたついた湿潤状態から少なくともワックス状、または更には固体および乾燥状態に変化させて、表面を更なる加工に適した状態にできることが分かった。 したがって、本発明は、水性担体と、不飽和ポリマーと、更に、アセトフェノンタイプ1光開始剤、ベンゾフェノンベースのタイプ2光開始剤またはホスフィンオキシド光開始剤等のNorrishタイプ1および/またはNorrishタイプ2光開始剤とを含む成形ポリウレタン物品を製造するための離型剤であって、不飽和ポリマーが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンとのコポリマー、またはそれらの組み合わせを含むことを特徴とする離型剤に関する。 本発明は更に、成形ポリウレタン物品を製造するプロセスであって、当該水性離型剤を型に塗布することと、型から物品を取り出した後、100nm~800nmの波長を有する光化学作用放射線を物品の表面の少なくとも一部に照射する工程とを含むことを特徴とするプロセスに関する。 さらに、本発明は、成形ポリウレタン物品の製造のための当該水性離型剤の使用に関する。 発明を実施するための形態 本明細書に開示される任意の数値は、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本質的に含む。 また、本明細書に列挙された任意の数値範囲は、その中に包摂されるすべての部分範囲を含むことが意図されることを理解されたい。例えば、「1~10」の範囲は、列挙された最小値1と列挙された最大値10との間(およびそれらを含む)、すなわち、1以上の最小値および10以下の最大値を有するすべての部分範囲を含むことが意図される。 「硬化」という用語は、組成物または薬剤がそれ自体または架橋剤との化学反応を受けることによって固化または硬化するプロセスを指す。それに対応して、「硬化した」という用語は、液体または流動性から少なくとも高度に粘性で粘着性、または更には固体で乾燥した状態に変化した組成物または薬剤の状態を指す。 「ポリマー」という用語は、ホモポリマーおよびコポリマーの両方を指すが、コポリマーは、ランダム、ブロックコポリマーおよびグラフトコポリマーを含み得る。 本発明による離型剤中のNorrishタイプ1またはNorrishタイプ2光開始剤(光開始剤)は、その吸収極大に対応する光化学作用放射線を照射した場合にフリーラジカルを生成するために共開始剤を必要としない開始剤である。その吸収極大に近い波長を有する光化学作用放射線を照射すると、光開始剤は均一なα開裂を受け、いくつかの高反応性ラジカルを生じる。当業者は、光開始剤が、それぞれの非置換化合物、すなわちα-フェニルケトン部分構造を含む化合物を含む、アセトフェノン、アシルホスフィンオキシド、ベンゾインエーテル、ベンゾフェノンおよびチオキサントンのモノマーまたはポリマー誘導体を含むことを認識するであろう。このような誘導体の例は、アセトフェノン、アニソイン、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4-ベンゾイルビフェニル、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメチル-2-ヒドロキシアセトフェノン、2,2-ジメチル-2-アミノアセトフェノン、2,2-ジエチル-2-ヒドロキシアセトフェノン、2,2-ジエチル-2-アミノアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-ヒドロキシアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-アミノアセトフェノン、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、4-(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5-ジメチルベンゾフェノン、3,4-ジメチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-4’-アルキルプロピオフェノン、4’-エトキシアセトフェノン、3’-ヒドロキシアセトフェノン、4’-ヒドロキシアセトフェノン、3-ヒドロキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシベンゾフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、2-メチルベンゾフェノン、3-メチルベンゾフェノン、ギ酸メチルベンゾイル、2-メチル-4’-(メチルチオ)-2-モルホリノプロピオ-フェノンおよび4’-フェノキシアセトフェノンを含み得る。光開始剤の選択は、“A Compilation of Photoinitiators Commercially available for UV today”(K.Dietliker,SITA Technology Ltd,London 2002)に記載されている。 本発明で使用され得る光開始剤の例は、α-ヒドロキシアセトフェノン、α-アミノアセトフェノン、アシルホスフィンオキシドおよびベンゾフェノン、より好ましくはα-ヒドロキシアセトフェノン、例えばヒドロキシアセトフェノンから選択される光開始剤、例えば以下の式を有するα-ヒドロキシアセトフェノンである。 (式中、R1は直鎖または分枝鎖のC8~C20アルキルであり、R2およびR3は独立してC1~C3アルキルまたはエトキシである)。最も好ましくは、R1は直鎖もしくは分岐C10~C13アルキルであり、ならびに/またはR2およびR3はメチルである。 アセトフェノンベースまたはベンゾフェノンベースのタイプ1光開始剤は、不飽和ポリマーの総重量に基づいて、0.01重量%~20重量%、好ましくは1重量%~10重量%の量で本発明の離型剤中に存在し得る。 離型剤は、不飽和ポリマーを更に含む。したがって、ポリマー主鎖は、繰り返し単位当たり少なくとも1つの非共役C-C二重結合を含む。したがって、ポリマーは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエンとイソプレンとのコポリマー、またはそれらの組み合わせを含む。ポリウレタンの上述の強力な接着特性のために、不飽和ポリマーは、理想的には、ポリウレタンとポリブタジエンおよび/またはポリイソプレンとのコポリマーを含まない。ポリマーは、固体、液体、または流動性であってもよいが、液体および/または流動性ポリマーが好ましい。結果として、ポリマーは、少なくとも500g/mol、より好ましくは1.000g/mol~10.000g/mol、更により好ましくは1.500g/mol~7.500g/mol、最も好ましくは2.000g/mol~5.000g/molの分子量を有する