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JP-2026515035-A - 分散型マイクロ波プラズマによるダイヤモンド合成方法

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Abstract

本発明は、ダイヤモンド合成、特に、保護コーティングと、生体適合性コーティングと、ナノ結晶、微結晶、多結晶、及び単結晶のダイヤモンド薄膜を含む電子デバイスとの分野におけるその応用に属する。本発明は、分散型マイクロ波プラズマによりダイヤモンドを合成する為の方法に、この方法を実行する為の反応室に、本発明による方法によって得られるダイヤモンド層を備える基板に、本発明による方法によって得られるダイヤモンド層を含む基板を備える、切削及び穿孔工具、ガラス、レンズ、窓、外科用メスの為の硬質の保護コーティング、埋込型医療デバイス、脳内電極の為の生体適合性コーティング、並びに電子デバイス、センサ、電源電極用コンポーネント、電子及び光電子コンポーネント用のヒートシンク、カプセル化電子デバイス、量子センサから選択されるデバイスに関する。 【選択図】 図1

Inventors

  • ベネディック,ファビヤン
  • マヒ,シャイマー
  • ブリンザ,オヴィディウ
  • デュリュアール‐カーリー,コリーヌ
  • イッサウイ,リアド
  • アシャール,ジョスラン
  • タレール,アレクサンドル

Assignees

  • サントレ ナティオナル ド ラ ルシェルシェ シアンティフィク
  • ユニヴェルシテ パリ トレーズ パリ-ノール ヴィルタヌーズ

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20240503
Priority Date
20230504

Claims (11)

  1. 少なくとも1つの固体基板(12、22、32)を合成ダイヤモンドコーティングで被覆する為の方法であって、 a)非共鳴空洞を備える反応室(1、2、3)の内側において、前記少なくとも1つの固体基板(12、22、32)を基板ホルダ(11、21、31)に設置するステップと、 b)前記室(1、2、3)に混合ガスを注入するステップと、 c)前記混合ガスをマイクロ波電磁場に曝すことにより前記混合ガスをイオン化するステップであって、前記マイクロ波周波数が300MHz~6GHzの範囲である、ステップと、 前記少なくとも1つの固体基板にダイヤモンドコーティング層を形成するステップと、 を含み、 -前記混合ガスが、メタンと、二水素と、少なくとも1つの酸素原子を含む第3ガスと、任意選択的にドーピング元素のガス状前駆物質又は気相の反応性調整剤とから成り、 -CH 4 /H 2 体積比が0.1~10%の範囲であり、 -第3ガス/CH 4 体積比が0.1~120%の範囲であり、 -前記ダイヤモンドコーティング層を形成するステップにおいて、前記固体基板(12、22、32)の温度が100~1000℃の範囲の値に調整され、 -前記反応室(1、2、3)の内側の圧力が10 -2 ~100mbarの範囲に維持され、 -1組のマイクロ波発生源(13、23、33)によって前記マイクロ波電磁場が発生される、 ことを特徴とする、方法。
  2. 前記固体基板(12、22、32)の表面を準備する1つ以上のステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記固体基板(12、22、32)に連続するダイヤモンドコーティング層を形成するように、ステップb)及びc)が反復回数n繰り返され、nが2以上、好ましくは2≦n≦10の整数であり、前記混合ガスが各反復で同一であるか又は異なっている、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記固体基板(12、22、32)が複合材又は非複合材であり、好ましくは、シリコン、ダイヤモンド、耐火金属若しくはその派生物、遷移金属若しくはその派生物、ステンレス鋼、超合金、超硬合金、ポリマー、セラミック、ガラス、選択された酸化物、周期表のIII-V及びII-VI属の半導体から選択された半導体、圧電材料、窒化物、炭化物、硫化物、ケイ化物、又はこれらの混合物で構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1つの固体基板(12、22、32)と前記基板ホルダ(11、21、31)との間の熱接触が、前記少なくとも1つの基板と前記基板ホルダとの間の接触表面全体にわたって均一である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記基板ホルダ(11、21、31)を通した対流及び/又は熱伝導により前記固体基板(12、22、32)の温度が調整される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記基板ホルダ(11、21、31)が前記反応室(1、2、3)の空洞から電気絶縁される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記基板ホルダ(11、21、31)にバイアスが掛けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの固体基板(12、22、32)とマイクロ波発生源(13、23、33)との間の距離が、0.1cm~15cmの範囲、好ましくは10cmである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の方法により得られる1つ以上のダイヤモンド層を備える固体基板(12、22、32)。
  11. 切削及び穿孔工具、ガラス、レンズ、窓、外科用メスの為の硬質の保護コーティング、人工補綴物、歯科インプラント、脳内電極などの埋込型医療デバイスの為の生体適合性コーティング、並びに表面音響波又は誘導音響波デバイス、センサ、電源電極用コンポーネント、電子及び光電子コンポーネントの為のヒートシンク、カプセル化電子デバイス、及び超高感度磁力計などの量子センサのような電子デバイスから選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の固体基板(12、22、32)を備えるデバイス。

Description

本発明は、ダイヤモンド合成、特に、保護コーティングと、生体適合性コーティングと、ナノ結晶、微結晶、多結晶、及び単結晶のダイヤモンド薄膜を含む電子デバイスとの分野におけるその応用に属する。 本発明は、分散型マイクロ波プラズマによりダイヤモンドを合成する為の方法、この方法を実行する為の反応室、及び本発明による方法によって得られるダイヤモンド層を含む固体基板に関する。本発明は、本発明による方法によって得られるダイヤモンド層(又は薄膜)を含む固体基板を備える、切削及び穿孔工具、ガラス、レンズ、窓、外科用メスの為の硬質の保護コーティング、人工補綴物、歯科インプラント、脳内電極など埋込型医療デバイスの為の生体適合性コーティング、並びに表面音響波又は誘導音響波デバイス、センサ、電源電極用コンポーネント(ダイオード、トランジスタ、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、電子及び光電子コンポーネント用のヒートシンク、カプセル化電子デバイス、量子センサ(磁力計)などの電子デバイスから選択されたデバイスにも関している。 ダイヤモンドは、並外れた機械的、電子的、熱的、量子的、及び光学的な特性の組み合わせを呈する。これらの特性は、多様な分野での工業的応用についての豊富な潜在性を呈する。しかしながら、ダイヤモンドの特性は原料の品質及びその産地に大きく左右される。 その結果、天然結晶は、その希少性、法外なコスト、サイズの小ささ、及びその産地に左右されるその性質の変動性ゆえに、技術的応用についてはほとんど関心を持たれていない。それ故、再現可能なダイヤモンド合成とその性質の管理とを可能にする技術の開発が不可欠である。 ダイヤモンド合成について1950年代に開発された最初の方法は、ダイヤモンドを形成する為に自然により発生されるものと同一の極端な圧力及び温度条件を再現することによる、金属触媒と混合された炭素のダイヤモンドへの変換に基づくいわゆる高圧高温(HPHT)法であった。この技術はダイヤモンド結晶を合成する為に使用され得るが、主な進歩は近年になって行われた為、窒素の取り込みに加えて、使用される金属溶媒からの化学的不純物を結晶格子が含有し、これを管理することは困難であり、本質的にはその使用が機械的応用に限定されるという短所を有する。 ダイヤモンドの組成及び純度を良好に管理する一方で、方法の再現性を保証してコーティングの形態で原料を入手する可能性を提供する他の合成方法が、1980年代に開発された。これらは、化学的蒸着(CVD)法を含む。これらの方法の原理となるのは、高品質ダイヤモンドの結晶構造を構築する為に必要とされるメチル及び原子状水素などのラジカル種を発生させる外部エネルギー発生源による、主に元素水素及び炭素から成る気相の活性化である。 気相を活性化する為に使用されるエネルギー発生源のタイプに応じて、ダイヤモンド合成の為のCVD方法には主に2つのタイプが存在する。 HFCVD(HFは「熱フィラメント(hot filament)」を表す)法は、ジュール加熱により非常に高い温度まで加熱された1組の金属フィラメント、通常はタングステンを使用して、ダイヤモンドを合成する。この方法は低費用であり、20μm.h-1の速度で、複雑な幾何学形状を有する広い表面にダイヤモンドを蒸着させることができる。しかしながら、基板のごく近くに置かれたフィラメントは劣化して、蒸着膜をひどく汚染し、フィラメントに沿った温度分布に不均一性を生じさせ得る。この方法の別の短所は、フィラメントを成す材料の性質である。酸化に影響されやすく腐食を受けやすいフィラメントは、使用され得る混合ガスの選択を制限する。最後に、気相の活性化温度は、フィラメントを成す元素の融解温度により制限され、したがってガス種の解離速度を制限する。 それ故、上記の方法のいずれでも、高純度の(つまり黒鉛及び/又は他の化学的不純物を含まない)ダイヤモンド薄膜を製造できない。 第2のタイプのCVD法は、プラズマ発生源、特にマイクロ波発生源を使用する気相の化学的活性化に基づく(「マイクロ波プラズマ援用CVD(microwave plasma assisted-CVD)」を表すMPA-CVD)。これは、機械的応用及びトライボロジー応用以外の応用についてダイヤモンドを合成する為の最も広く使用されている技術である。マイクロ波反応器には多数の構成が見られて、その大部分が共鳴空洞、つまり特定の電磁モードを励起できる寸法を有する空洞を使用する。これらの反応器は、超高純度であるか、ドーピングされるか、又は色中心を含む結晶品質が良好なダイヤモンド薄膜を製造できるが、幾つかの制限を受ける。先行技術のCVD法は、アンテナと、アンテナから離れて(例えば50cm)形成されるプラズマとを含む共鳴空洞を使用する。被処理表面の寸法はプラズマのサイズにより制限され、共鳴空洞反応器でのプラズマのサイズは、使用されるマイクロ波の周波数により制限される。例えば、2.45GHzのマイクロ波周波数を使用すると、2~3インチの最大直径を有するエリアにわたってダイヤモンドが均一に蒸着され、一方で915MHzのマイクロ波周波数を使用すると、4~6インチの最大直径を有するエリアにわたってダイヤモンドが蒸着され得る。後者のケースでは、注入されるマイクロ波出力は非常に高く(30~60kW)、工業レベルでは効率性の問題(過度の電力消費量)が生じる。ダイヤモンド成長に必要とされる基板温度は概ね600℃を超え、これは感熱性材料の使用を排除する。プラズマの高い反応性は高い成長速度(>1μm.h-1)につながり、こうしてサブマイクロメートルの厚さを有するダイヤモンド薄膜の合成を完全に管理することはできない。最後に、共鳴空洞の使用は三次元部品の処理を可能にしない。 ごく最近では、(30×30cm2までの)広い表面及び(90℃までの)低い温度でのダイヤモンド合成を可能にする線状アンテナ又は表面波を使用する他のマイクロ波法が開発されている。しかしながら、これらの方法は、以下を含む幾つかの短所を有する。 a)他の動作条件と無関係に基板の温度を制御することが不可能であること、 b)20kWまでの高いマイクロ波出力を注入する必要があること、 c)わずか数nm.h-1と非常に低い成長速度、 d)平面基板の加工のみに限定されること、 e)蒸着表面を拡大する為に実験用デバイスを工業用デバイスに改造することが困難であること、 f)ナノ結晶ダイヤモンド薄膜のみの製造であること。 こうして、周知の方法のいずれが選択されても、その全てが、蒸着表面、ダイヤモンド層の性質、又はその均一性に関係し得る異なる制限を受ける。加えて、最もよく知られている方法において処理される部品の幾何学形状に制限が見られる。最後に、使用され得る基板の性質も時には制約を受ける。 平面固体基板12と、1組のマイクロ波発生源13と、光学ポート14とが配設された基板ホルダ11を備える、本発明による反応室1の例を示す。1辺2cmの立方体形状の三次元固体基板22(つまり基板ホルダとの接触状態にある部分を除いてその表面全体が被覆される)と、1組のマイクロ波発生源23と、光学ポート24とが配設された基板ホルダ21を備える、本発明による反応室2の例を示す。1組の固体基板32と、1組のマイクロ波発生源33と、光学ポート34とが配設された基板ホルダ31を備える、本発明による反応室3の例を示す。(1)10cmの直径[この例のサイズ]を有する基板ホルダAと、(2)大きな(直径10cm)平面固体基板Bが配設された基板ホルダAと、(3)直径1cmの複数の平面固体基板Bが配設された基板ホルダAと、(4)3cmの被覆螺旋を含む直径6mmで長さ6cmの複数の三次元炭化タングステンドリルビット基板Cが配設された基板ホルダAとを示す。先行技術による単一のマイクロ波発生源(1)により、及び平面アレイに配設された本発明による1組の発生源(2)により発生されるプラズマを示す。斜線エリアは、プラズマの体積空間と発生源の平面に対して平行な平面との間の交点を表す。図6に示す1は、走査型電子顕微鏡法(SEM)により観察されたナノ結晶ダイヤモンド薄膜の表面であり、図6に示す2は、SEMにより観察された微結晶ダイヤモンド薄膜の表面であり、図6に示す3は、SEMにより観察された多結晶ダイヤモンド薄膜の表面であり、図6に示す4(4a及び4b)は、SEMにより観察された単結晶ダイヤモンド薄膜の表面及び蒸着物の単結晶性を示す透過型電子回折パターンであり、図6に示す5は、電子照射の前後に473nmの窒素ドーピング単結晶薄膜でのレーザ励起で得られた、575nm(NV0)及び673nm(NV-)をピークとして照射後のNV中心の存在を実証する発光スペクトルを示す。 以下の非限定的な例により、本発明が更に解説される。