JP-2026515046-A - 高い相純度を有するLLZO粉末およびその合成方法
Abstract
リチウムランタンジルコニウム酸化物(LLZO)粉末を合成する方法は、リチウム塩、水、ならびにランタン前駆体およびジルコニウム前駆体を含む前駆体ブレンドを混合して混合物を形成するステップを含んでいてもよい。方法は、乾燥したリチウム化粉末が形成されるよう低圧で混合物を加熱するステップを含んでいてもよい。方法は、乾燥リチウム化粉末をか焼してリチウムランタンジルコニウム酸化物粉末を形成するステップを含んでいてもよい。LLZO粉末は、95重量%よりも高い立方晶ガーネット相純度を含んでいてもよい。 【選択図】なし
Inventors
- リドル,ブレンダン・ジェイ
- モッシャー,ベンジャミン・トーマス
Assignees
- マテリオン コーポレイション
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20240503
- Priority Date
- 20230503
Claims (15)
- リチウムランタンジルコニウム酸化物粉末を合成する方法であって、 リチウム塩、水、ならびにランタン前駆体およびジルコニウム前駆体を含む前駆体ブレンドを混合して混合物を形成するステップと、 前記混合物を低圧で加熱して乾燥リチウム化粉末を形成するステップと、 前記乾燥リチウム化粉末をか焼してリチウムランタンジルコニウム酸化物粉末を形成するステップと を含み、 前記リチウム塩が605℃未満の融点を有し、 前記リチウム塩が酢酸リチウムを含まない、 方法。
- 前記リチウム塩が、クエン酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム、もしくはこれらの水和物、またはこれらの組合せから選択される可溶性リチウム塩を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記リチウム塩が、水酸化リチウムまたは硝酸リチウム、もしくはこれらの水和物、またはこれらの組合せを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記混合物を低圧で加熱するステップが、85℃から135℃の温度に、51kPaから101kPaの圧力で加熱することを含む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物を加熱するステップが、85℃から135℃の温度に、91.4kPaよりも大きい真空で、8時間から16時間の期間にわたり加熱して、水を前記混合物から除去することにより前記乾燥リチウム化粉末を形成することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
- 前記乾燥リチウム化粉末をか焼するステップが、900℃から1100℃の温度に、4時間から12時間の期間にわたりか焼して、前記リチウムランタンジルコニウム酸化物粉末を形成することを含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
- 前記ランタン前駆体が、水酸化ランタンもしくは酸化ランタンまたはこれらの組合せを含み、前記ジルコニウム前駆体が、酸化ジルコニウムもしくは水酸化ジルコニウムまたはこれらの組合せを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- 前記前駆体ブレンドが、アルミニウム前駆体、タンタル前駆体、ニオブ前駆体、ガリウム前駆体、もしくはインジウム前駆体、またはこれらの組合せから選択されるドーパントをさらに含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
- 前記前駆体ブレンドが、酸化ランタンおよび酸化ジルコニウム;または酸化ランタン、酸化ジルコニウム、および酸化アルミニウムを含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
- 前記ランタン前駆体および前記ジルコニウム前駆体および水をミリングしてスラリーを形成するステップと、前記スラリーを乾燥して、前記リチウム塩と混合する前に前駆体ブレンドを形成するステップとをさらに含む、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
- 前記前駆体ブレンドが、10ミクロン未満のd 90 または5ミクロン未満の平均粒度を有する粒子を含む、請求項10に記載の方法。
- 前記混合物が、前記混合物の全重量に対して55重量%から75重量%の酸化ランタンおよび25重量%から40重量%の酸化ジルコニウムを含む、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
- 前記混合物が、前記混合物の全重量に対して、酸化アルミニウム、酸化タンタル、もしくは酸化ニオブ、またはこれらの組合せを0.5重量%から5重量%さらに含む、請求項12に記載の方法。
- 前記混合物が、前記混合物の全重量に対して水酸化リチウムおよび/または水酸化リチウム一水和物を15重量%から35重量%含む、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
- 請求項1から14のいずれかの方法により形成されるリチウムランタンジルコニウム酸化物粉末であって、95重量%よりも高い立方晶ガーネット相純度を有する、リチウムランタンジルコニウム酸化物粉末。
Description
[0001]本出願は、参照によりその内容および開示全体が本明細書に組み込まれる、2023年5月3日に出願された米国仮出願第63/499,789号の優先権を主張する。 [0002]本開示は、Li7La3Zr2O12(LLZO)および関連する粉末の合成と、高相純度を有するLLZO粉末を提供するためのリチウム塩溶液を使用した処理方法とに関する。 [0003]リチウムランタンジルコニウム酸化物Li7La3Zr2O12(LLZO)は、バッテリー技術の適用例における固体電解質材料として有用な、リチウム充填型ガーネット材料である。LLZOは、室温での高イオン伝導度、低活性化エネルギー、良好な化学的および電気化学的安定性、ならびに広い電位窓を提供するので有用である。 [0004]LLZOを作製する従来の方法は、とりわけ例示的な経路として、供給源である酸化物をリチウム源と混合することによる、粉末の固体合成を含む。一部の合成方法は、炭酸リチウムをリチウム源として含む。炭酸リチウムをリチウム源として使用するには、立方晶ガーネット結晶構造への転移を行うため、高温での、例えば723℃超での焼成を必要とし、反応経路は、所望の立方晶ガーネットLLZOではなく不純物相の形成をもたらす可能性がある。これらの不純物相は、正方晶ガーネット、LiAlO2、Li2ZrO3、およびLaAlO3、ならびに同様のものを含み得る。不純物相の存在は、セラミック加工不良を引き起こすことに加え、得られる材料のイオン伝導度の低減を引き起こすので望ましくない。 [0005]あるいは、水酸化リチウムをリチウム源として使用することができる。これらの方法では、最初に、例えばLiOH、La2O3、ZrO2、およびAl2O3粉末を一緒にミリングするステップを含む。しかしながら、非炭酸リチウム源材料のためにリチウム源としての炭酸リチウムの使用を回避するときであっても、前述の技法によって生成された、得られる混合物は、か焼前の処理ステップ中に不純物を、例えば炭酸リチウムを形成し得る。得られる不純物レベルは、粉末を、いくつかの適用例に不適切なものにし得る。 [0011]例示的な方法のフローチャートである。[0012]例示的な方法のフローチャートである。[0013]例示的な方法のフローチャートである。[0014]LiOH-H2Oでリチウム化された際の、図3におけるような例示的な方法によるx線回折図である。[0015]比較例によるx線回折図である。[0016]LiNO3でリチウム化された際の、図3におけるような例示的な方法によるx線回折図である。 序論 [0017]上記にて論じたように、以前の方法を使用して生成されたLLZO粉末は、立方晶ガーネット相純度および加工性に関する要求を満たさない。特に、LLZO粉末を作製する以前の固体方法は、バッテリーの適用例に必要とされる立方晶ガーネット相純度が不十分な可能性がある。さらに、以前の方法は、より長い期間にわたるおよび/またはより高い温度でのか焼を必要とし、したがってプロセス効率が不十分であり、例えば生成物収率が低い。これは少なくとも部分的には、加工中に存在するおよび/または形成する不純物、ならびに不完全な固体反応に起因する。以前のLLZO粉末を作製する固体方法は、結晶学的構造相転移を実現するには、不利益にも、より高いか焼温度、例えば1100℃よりも上、または1200℃よりも上の温度も必要とする。 [0018]さらに、非炭酸リチウム源材料を使用するときであっても、前述の技術によって生成された、得られる混合物は、立方晶構造を安定化するため結晶学的Li+部位で置換することが意図されるドーパント(例えば、Al+3またはGa+3)の存在にもかかわらず、正方晶ガーネットなどの不純物相を形成し得る。これらの正方晶不純物は、いくつかの適用例には不適切なものになる著しく低いLiイオン伝導度を有する。 [0019]開示された方法は、望ましくない不純物の供給源を防止し、それによって、か焼中のLLZO立方晶ガーネット相へのより効率的な転移を促進し、高相純度をもたらすことをついに発見した。低圧乾燥技法と組み合わせて必要に応じて用いられる、例えばランタンおよびジルコニウム前駆体を含浸させるため、溶液でリチウム源を提供することによる炭酸塩形成の最小化または排除は、一貫して高相純度LLZOを相乗的に提供すると共に方法を有利に単純化させる。方法の利点は、か焼温度の低下、および望ましくない溶媒、例えばイソプロパノールの方法からの排除を含む。本明細書の方法の改善は、リチウム源との混合時間を制限することによって、したがって炭酸塩形成の機会を少なくすることによって提供される。 [0020]本明細書の方法でリチウム化に使用されるリチウム塩の融点が重要であることも見出された。予想外なことに、高融点、例えば605℃よりも高い融点を有するリチウム塩は、より低い融点のリチウム塩と比較して、立方晶ガーネット相への所望の転移を生成するように機能しないことが見出された。これは、立方晶ガーネット結晶構造へのその後の転移を促進させる中間相を形成するためリチウムイオンの容易な利用可能性を有する、より低い融点のリチウム塩に起因すると考えられる。また、予想外なことに、その他の低融点リチウム塩と比較した酢酸リチウムの化学構造は、本明細書の方法によるか焼時に立方晶ガーネット相をほとんどまたは全くもたらさない。その他の低融点リチウム塩は、驚いたことに、より良好に機能した。 [0021]方法の改善も有効にしながら高相純度を実現するため、本発明者らはついに、例えばか焼に先駆けてランタンおよびジルコニウムならびに必要に応じてドーパント(複数可)の前駆体ブレンドを含浸させるプロセスステップ(複数可)中にリチウム塩を溶液で提供することは、炭酸塩の存在を低減させるおよび/または排除することを見出した。これはか焼後に得られるLLZO粉末の、より高い立方晶ガーネット相純度を有利にもたらす。対照的に、リチウム、ランタン、およびジルコニウム源が同時に混合される従来の方法は、高純度相含量の問題が課された粉末を提供する。本発明者らは、可溶性リチウム源の存在下での混合が加工中に制限されるとき、かつリチウム源を水酸化リチウム溶液として供給することにより、粉末不純物が有利に低減されることを見出した。本発明者らは、これを水酸化リチウム溶液と混合するため(既に完全に)混合された前駆体ブレンド(ランタンおよびジルコニウムよりも多くの前駆体を含む)を提供することによって実現できることを見出した。さらにこれらの方法は、所望の立方晶ガーネットLLZOへの転移を強化するため凝集体の例えば噴霧乾燥による、またはか焼前のリチウム化前駆体ブレンドの低圧乾燥による、後続の形成と組み合わせて使用することができる。 [0022]開示された方法は、固体リチウムバッテリーならびにその他の最先端のバッテリー技術を含む、広く様々な適用例に適したLLZOを提供する。 LLZO粉末合成方法 [0023]本開示は、前述の利点を有するLLZO粉末を合成するための方法に関する。例示的な方法を図1に示す。方法は、水酸化リチウム溶液を形成するため、リチウム塩を溶媒に溶解させるステップを含む。方法はさらに、粉末混合物を形成するため、溶液を前駆体ブレンドと混合するステップを含む。前駆体ブレンドは、ランタン、ジルコニウム、アルミニウム、タンタル、ニオブ、ガリウム、および/またはインジウムの酸化物および/または酸化物前駆体を含む。次いで粉末混合物は、本明細書に開示されるようにさらに処理され、900℃から1100℃に及ぶ温度でか焼されて、リチウムランタンジルコニウム酸化物粉末を形成する。得られるリチウムランタンジルコニウム酸化物は、方法で使用される初期前駆体ブレンドに従い、例えばAl3+、Ta5+、Nb5+、Ga3+、In3+、またはこれらの組合せがドープされた、ドープ型リチウムランタンジルコニウム酸化物にすることができる。これらのステップのそれぞれを、以下でより詳細に論じる。 [0024]上述のように、か焼に先駆けて、例えばランタンおよびジルコニウムならびに必要に応じてドーパント(複数可)の前駆体ブレンドを含浸させるためプロセスステップ(複数可)中にリチウム塩を溶液で提供する、前述の方法の使用は、炭酸塩の存在を低減させおよび/または排除し、したがって前述の驚くべき結果をもたらす。 水酸化リチウムおよび水酸化リチウム溶液 [0025]図1は、高純度LLZO粉末を提供するための、本明細書の方法100を示す。方法は、水酸化リチウム溶液を形成するステップ110を含む。次いで溶液の形成の後、粉末混合物を形成するのにランタン前駆体およびジルコニウム前駆体を含む前駆体ブレンドと混合するステップ120が続く。方法は、さらに、高純度のLLZO粉末を形成するため粉末混合物をか焼するステップ130を含む。 [0026]水酸化リチウム溶液を形成するには、初期リチウム源、例えばリチウム塩を、溶媒に溶解させてもよい。リチウム塩は、クエン酸リチウム(Li3C6H5O7)、水酸化リチウム(LiOH)、硝酸リチウム(LiNO3)、またはこれらの水和物もしくはその他の形態、あるいはこれらの組合せを含むことができる。リチウム塩は、粉末であってもよい。好ましくはリチウム塩は、可溶性であり、例えば水に可溶性である。 [0027]本明細書の実施形態では、リチウム塩は、好ましくはクエン酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム、またはこれらの水和物もしくはその他の形態、あるいはこれらの組合せである。リチウム塩は、クエン酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム、またはこれらの水和物もしくはその他の形態、あるいはこれらの組合せからなるものであってもよい。本明細書のある特定の実施形態では、リチウム塩は、水酸化リチウム、硝酸リチウム、またはこれらの水和物もしくはその他の形態、あるいはこれらの組合せである。リチウム塩は、水酸化リチウム、硝酸リチウム、またはこれらの水和物もしくはその他の形態、あるいはこれらの組合せからなるものであってもよい。 [0028]一部の実施形態では、リチウム塩の群は、酢酸リチウム(LiCH3CO2)を除外し、例えばリチウム塩は、酢酸リチウムを含まない。不適切なリチウム塩は低温で分解するものを含み得ること、および/または炭酸リチウム(Li2CO3)分解生成物、例えばギ酸リチウム(CHLiO2)およびシュウ酸リチウム(LiC2O4)および酒石酸リチウム(C4H6Li2O7)を有することが、理論化される。不適切なその他のリチウム塩は、より高い融点、例えば605℃またはそれよりも高い融点を有するもの、例えば605℃の融点を有する塩化リチウム(LiCl);859℃の融点を有する硫酸リチウム(Li2SO4);723℃の融点を有する炭酸リチウム(Li2CO3)、および837℃の融点を有するリン酸リチウム(Li3PO4)を含む。水素化リチウムも、水素化リチウムが水と即座に反応してH2ガスおよびLiOHを作製するので不適切である。反応熱は、発生したH2を発火させる傾向があり、炎を作る。 [0029]一部の実施形態では、リチウム塩の群は、酢酸リチウム、炭酸リチウム、ギ酸リチウム、シュウ酸リチウム、および酒石酸リチウムを除外する。一部の実施形態では、リチウム塩の群は、塩化リチウム、硫酸リチウム、炭酸リチウム、およびリン酸リチウムを除外する。一部の実施形態では、リチウム塩の群は、水素化リチウムを除外する。一部の実施形態では、リチウム塩の群は、酢酸リチウム、炭酸リチウム、ギ酸リチウム、シュウ酸リチウム、酒石酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、炭酸リチウム、リン酸リチウム、および水素化リチウムを除外する。 [0030]一部の実施形態では、リチウ