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JP-2026515056-A - 合成核酸及びその治療的使用

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Abstract

本発明は、5’-3’方向に、以下のエレメントを含む合成核酸に関する。 a)ヒトベータ-グロビン遺伝子の5’UTR(配列番号4)、合成領域5’NeoUTR3(配列番号5)、ヒトアルファグロビン遺伝子の5’UTR(配列番号6)、及び合成領域5’UTR4(配列番号7)から選択される少なくとも1つの5’UTR非翻訳領域、 b)オープンリーディングフレーム(ORF)、及び c)ロタウイルスのVP6遺伝子(配列番号1)の3’UTR領域及びマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)遺伝子の3’UTR領域から選択される少なくとも1つの3’UTR非翻訳領域。

Inventors

  • ペルシュ,フェデリコ
  • メジュメジュ,アユーブ
  • ンガレ-ロス,アルベール

Assignees

  • センター ナショナル デ ラ レシェルシェ サイエンティフィーク

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20240502
Priority Date
20230505

Claims (12)

  1. 5’-3’方向に、以下のエレメント: a)ヒトベータ-グロビン遺伝子の5’UTR(配列番号4)、合成エレメント5’NeoUTR3(配列番号5)、ヒトアルファグロビン遺伝子の5’UTR(配列番号6)、及び合成エレメント5’UTR4(配列番号7)から選択される少なくとも1つの5’UTR非翻訳エレメントと、 b)オープンリーディングフレーム(ORF)と、 c)ロタウイルスVP6遺伝子(配列番号1)の3’UTRエレメント及びマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)遺伝子の3’UTRエレメントから選択される少なくとも1つの3’UTR非翻訳エレメントと、を含む、合成核酸。
  2. 前記MnSOD遺伝子の前記3’UTRエレメントが、ラット遺伝子(配列番号2)又はヒト遺伝子に由来することを特徴とする、請求項1に記載の合成核酸。
  3. 前記核酸が、RNA、特にメッセンジャーRNAであることを特徴とする、請求項1又は2のいずれか一項に記載の合成核酸。
  4. 前記核酸が、5’に、ARCA、Cap0、Cap1又はCap2型のキャップを更に含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の合成核酸。
  5. 前記核酸が、3’に、ポリ(A)又はポリ(AG)テール、好ましくは少なくとも1つのGヌクレオチド塩基を含むポリ(AG)テールを更に含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の合成核酸。
  6. 前記ORFが、目的のタンパク質、すなわちBMPタンパク質、好ましくはBMP2をコードすることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の合成核酸。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の合成核酸を含む、発現ベクター。
  8. ヒト胚性幹細胞を除いて、請求項1~6のいずれか一項に記載の合成核酸又は請求項7に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
  9. 適切な医薬担体中の請求項1~6のいずれか一項に記載の合成核酸、並びに任意選択で1つ以上の賦形剤及び/又は1つ以上のアジュバントを含む、医薬組成物又はワクチン組成物。
  10. 薬物として使用するための請求項1~6のいずれか一項に記載の合成核酸。
  11. 骨の病状の治療又は予防に使用するための、請求項6に記載の合成核酸。
  12. 請求項8に記載の核酸が組み込まれた宿主細胞内で、前記核酸からの目的のタンパク質の翻訳を増加及び/又は延長するための、請求項1~6のいずれか一項に記載の合成核酸のインビトロ使用。

Description

本発明は、核酸、特に治療目的のメッセンジャーRNAの分野に関する。 遺伝子治療の概念は、分子生物学の発展と共に1960年代に現れた。遺伝子治療は、突然変異体、欠陥対立遺伝子により引き起こされる疾患を治療するために、生物の細胞中に核酸を送達することからなる戦略である。このアプローチは進化してきた。欠陥のある遺伝子活性を回復する戦略に加えて、現在では、治療的効果を有する可能性が高い、外因性核酸からの更なる活性の任意のインサイチュ産生にも関する。 治療分野で使用される核酸には、デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid、DNA )(二本鎖と一本鎖)及びリボ核酸(ribonucleic acid、RNA)(一本鎖、DNA中にチミンではなくウラシルを含む)が含まれる。 その物理化学的及び生理学的特性のために、RNAは、目的の遺伝子を標的化するための、及び/又は外因性タンパク質の発現のための、特に強力な分子生物学ツールである。RNA分解タンパク質に対するその不安定性及び感受性に関連する技術的障害は克服されており、今日、多数のRNA標的化及び/又はRNAベースの治療製剤が承認されている。 総説(Zhu et al.,2022)は、以下の研究及びヒトの治療において使用される異なる型のRNAを提示している。タンパク質へのRNAの翻訳を特異的に抑制するアンチセンスオリゴヌクレオチド、RNA分子の分解を引き起こす干渉RNA、CRISPR-Cas系の「分子はさみ」として知られるエンドヌクレアーゼを、修飾される必要がある遺伝子に向けるガイドRNA、タンパク質と相互作用できるアプタマー、及びコードする遺伝情報をインサイチュでタンパク質に翻訳することを可能にするメッセンジャーRNA(mRNA)。 治療におけるmRNAの使用のためには、使用されるmRNA分子の安定性を最適化して、その正確な細胞内在化及び翻訳を促進することが重要である。調整パラメータは、分子の化学組成(修飾ヌクレオチド、非翻訳配列の付加)、化学薬剤との可能な複合体化、及び投与製剤に使用される賦形剤である。 2020年に、SARS-CoV-2コロナウイルス感染症に関連するCOVID-19疾患の出現は、mRNAベースのワクチンの開発を加速させた。特に、Pfizer-BioNTechによって開発されたBNT162b2ワクチン(Lamb,2021)、並びにモデルナのmRNA-1273ワクチン(Baden et al.,2021)は、それらの臨床的有効性を証明した。どちらのワクチンにも、コロナウイルススパイクタンパク質の融合前形態をコードする、修飾ヌクレオシドを含む合成mRNA分子を組み込んだイオン化脂質ベースの製剤が使用されている。 mRNAワクチンはまた、癌治療のために開発されていて、20を超えるワクチン候補が、現在、様々な固形腫瘍の治療のための臨床試験中である。ほとんどの場合、これらのmRNAワクチンは、免疫制御の調節因子又はサイトカインカクテルと同時に投与される。 治療用メッセンジャーRNA(mRNA)は、配列最適化mRNAの産生、及び適切な 細胞内在化のための化学薬剤とのその複合体化を必要とする高度な先進技術である。 真核細胞におけるmRNA翻訳の従来のプロセスは、mRNAを第1の開始コドンまでスキャンする、5’末端のキャップからのリボソームによるスキャニング機構に依拠している。ウイルスによって使用される別のプロセスは、いわゆるIRES(internal ribosome entry site、内部リボソーム進入部位)配列を伴い、キャップの存在及びスキャニング機構とは独立して、リボソームが開始コドンで動員されることを可能にする。 治療に使用される合成mRNAは、通常、ポリ(A)テール、すなわち、RNA分子をRNA酵素による分解から保護する、コード配列の下流(3’)に位置する配列を備えている。 これらのエレメントに加えて、治療用mRNAは、通常、コード配列の上流(5’UTR)及び/又は下流(3’UTR)に位置する非翻訳領域(Untranslated Regions、UTR)と呼ばれる非翻訳ヌクレオチド配列を含む。形質転換細胞におけるmRNAタンパク質翻訳を延長及び/又は増加させるためのそのような5’及び/又は3’非翻訳配列の使用は、特に欧州特許第3494982号において提案されている。 (Uchidaet al.,2020)による総説は、合成mRNAの翻訳効率及び半減期を増加させるためのこの戦略を提示しており、アルファグロビン、ベータグロビン、アルブミン、補体因子3、又はシトクロムCYP2E1の遺伝子などの、そのmRNAが高度に翻訳され、安定性を示す遺伝子に由来するUTR配列を含めることからなる。 これらの非翻訳配列は、特に以下を含む。 -論文(Babendure et al.,2006)、国際公開第2014186334号及び欧州特許第0737750号に開示されているヒトベータグロビンの5’UTR及び3’UTR配列。 -ヒトアルファグロビンHBA1又はHBA2遺伝子のうちの1つの5’UTR配列(5’UTR配列は、両方の遺伝子において同一である)。 -5’NeoUTR3エレメント、(Cao et al.,2021)による論文及び米国特許出願公開第2020/0066375号に開示されている合成エレメント。これは、機能評価後の12,000個の合成UTRのバンクから選択されるエレメントである。 -5’UTR4エレメント、論文(Linares-Fernandez et al.,2021)に記載されている合成エレメント。 -3’mtRNR1 AES配列、一方はヒトミトコンドリア12S rRNAに由来し(mtRNR1)、他方はヒトAES/TLE5遺伝子に由来する(AES)(Von Niessen A et al.,2019)2つのセグメントから構成される。 -ロタウイルスVP6ウイルス遺伝子の3’UTR配列、Yangら(Yang et al.,2004)によって単離され、特徴付けられている。 -マンガンスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)をコードする遺伝子の3’UTR配列、mRNA翻訳に対するその効果が(Chung et al.,1998)による論文に開示されている。 これらの非翻訳エレメントは、特にワクチン組成物に使用されるmRNAに使用される。これは、特に、いわゆるCOVID-19疾患を誘発するSARS-CoV-2コロナウイルスに対して開発されたワクチンの場合である。 特に、Pfizer及びBioNTech(Xia,2021)によって開発されたB NT162b2ワクチンは、SARS-CoV-2スパイクタンパク質の融合前バージョンをコードするオープンリーディングフレーム(open reading frame、ORF)を含むmRNAを含み、当該ORFは、以下のエレメントに隣接している。 -コザックコンセンサス配列がわずかに改変されているヒトアルファグロビン遺伝子の5’UTR、及び -3’UTR mtRNR1 AES。 このワクチンで使用される5’UTR及び3’UTRエレメントのこの特定の組み合わせは、このように構築されたmRNAの最大翻訳を可能にする参照組み合わせであると考えられる。 別の参照構築物は、ヒトベータグロビンの5’UTRエレメントとmtRNR1 AES 3’UTRエレメントとの会合である。 本発明者らは、ヒトベータグロビン遺伝子と3’UTR mtRNR1 AESとの5’UTRの組み合わせについて観察されるものよりもはるかに高いレベルの翻訳を提供する、特に他の3’UTRエレメントを含む他の非翻訳エレメントを試験した。 更に、本発明者らは、本発明の合成核酸の安定性を増加させる、いくつかの型の異種ポリ(A)-テール配列、特にポリ(AG)又はポリ(G)を試験した。 本発明は、5’-3’方向に、以下のエレメントを含む合成核酸に関する。 a)ヒトベータグロビン遺伝子の5’UTR(配列番号4)、合成エレメント5’NeoUTR3(配列番号5)、ヒトアルファグロビン遺伝子の5’UTR(配列番号6)、及び合成エレメント5’UTR4(配列番号7)から選択される少なくとも1つの5’UTR非翻訳エレメント、 b)オープンリーディングフレーム(ORF)、及び c)ロタウイルスVP6遺伝子(配列番号1)の3’UTRエレメント及びマンガンスーパーオキシドジスムターゼ(MnSOD)遺伝子の3’UTRエレメントから選択される少なくとも1つの3’UTR非翻訳エレメント。 本発明はまた、上記のような合成核酸を含む発現ベクターに関する。 本発明はまた、ヒト胚性幹細胞を除く、上記のような合成核酸又は発現ベクターを含む宿主細胞に関する。 本発明の別の目的は、適切な医薬担体中に上記のような合成核酸、並びに任意選択で1つ以上の賦形剤及び/又は1つ以上のアジュバントを含む、医薬組成物又はワクチン組成物である。 本発明はまた、薬品として使用するための、上記のような合成核酸に関する。 本発明はまた、様々な用途、例えば骨障害の治療又は予防における使用のための、上記のような合成核酸に関する。 最後に、本発明はまた、上記で定義された当該核酸を組み込んだ宿主細胞内で、この核酸からの目的のタンパク質の翻訳を増加及び/又は延長するための、上記のような合成核酸のインビトロ使用に関する。 3つの異なる細胞型に導入された、UTRの異なる組み合わせを有するナノルシフェラーゼをコードするmRNAの発現動態を示す。 試験した組み合わせは以下のとおりである。 -5’β-3’MT=5’UTR=ヒトベータグロビンの5’UTR及び3’UTR mtRNR1 AES -5’β-3’Rota=ヒトベータグロビンの5’UTR及びロタウイルスVP6遺伝子の3’UTR -5’β-3’MnSOD=ヒトベータグロビンの5’UTR及びラットMnSOD遺伝子の3’UTR -5’NeoUTR3-3’MT=合成エレメント5’NeoUTR3及び3’UTR mtRNR1 AES -5’NeoUTR3-3’Rota=合成エレメント5’NeoUTR3及びロタウイルスVP6遺伝子の3’UTR -5’NeoUTR3-3’MnSOD=合成エレメント5’NeoUTR3及びラットMnSOD遺伝子の3’UTR HeLaヒト癌細胞における発現動態。3つの異なる細胞型に導入された、UTRの異なる組み合わせを有するナノルシフェラーゼをコードするmRNAの発現動態を示す。 試験した組み合わせは以下のとおりである。 -5’β-3’MT=5’UTR=ヒトベータグロビンの5’UTR及び3’UTR mtRNR1 AES -5’β-3’Rota=ヒトベータグロビンの5’UTR及びロタウイルスVP6遺伝子の3’UTR -5’β-3’MnSOD=ヒトベータグロビンの5’UTR及びラットMnSOD遺伝子の3’UTR -5’NeoUTR3-3’MT=合成エレメント5’NeoUTR3及び3’UTR mtRNR1 AES -5’NeoUTR3-3’Rota=合成エレメント5’NeoUTR3及びロタウイルスVP6遺伝子の3’UTR -5’NeoUTR3-3’MnSOD=合成エレメント5’NeoUTR3及びラットMnSOD遺伝子の3’UTR DC2.4マウス樹状細胞における発現動態。3つの異なる細胞型に導入された、UTRの異なる組み合わせを有するナノルシフェラーゼをコードするmRNAの発現動態を示す。 試験した組み合わせは以下のとおりである。 -5’β-3’MT=5’UTR=ヒトベータグロビンの5’UTR及び3’UTR mtRNR1 AES -5’