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JP-2026515064-A - 細胞外マトリックスの遺伝子発現を増加させるのに有用なヒアルロン酸、アミノ酸およびクレブスサイクル中間体を含む組成物

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Abstract

本発明は、アミノ酸の混合物、ヒアルロン酸またはその塩、ならびにクレブスサイクル酸、特にリンゴ酸およびコハク酸またはそれらの塩を含む、皮膚科および化粧品用途の組成物に関する。本発明の組成物は、細胞外マトリックスの沈着量の低下によって引き起こされる皮膚の老化を抑制するのに有用である。

Inventors

  • ジョルジェッティ、 パオロ

Assignees

  • プロフェスィオナル ディエテティクス ソシエタ ペル アチオニ

Dates

Publication Date
20260513
Application Date
20240507
Priority Date
20230510

Claims (9)

  1. 組成物であって、 a. グリシン、L-プロリン、L-ロイシン、L-リジン、L-バリン及びL-アラニンからなるアミノ酸混合物; b. ヒアルロン酸またはその塩; c. リンゴ酸、コハク酸またはそれらの薬学的に許容される塩、 を含む組成物。
  2. 前記アミノ酸混合物は、アミノ酸の重量比が以下の通りである、請求項1に記載の組成物。 - グリシン :1; - L-プロリン :0.7-0.8; - L-アラニン :0.47-0.76; - L-バリン :0.35-0.56; - L-ロイシン :0.13-0.27; - L-リジン塩酸塩:0.10-0.12
  3. リンゴ酸とコハク酸の重量比が1:1である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記アミノ酸混合物の重量パーセントが5~30%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. リンゴ酸またはその薬学的に許容される塩の重量パーセントが1~5%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. コハク酸またはその薬学的に許容される塩の重量パーセントが1~5%である、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記ヒアルロン酸またはその塩、特にヒアルロン酸ナトリウムが、50,000~2,500,000Daの範囲の平均分子量を有し、その割合が組成物全体の1~5重量%である、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 注射用滅菌溶液または局所投与に適した形態の請求項1から7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 皮膚の老化を抑制し、及び予防するために、使用される請求項1から8のいずれか1項に記載の組成物。

Description

本発明は、ヒアルロン酸、アミノ酸またはその塩、およびクレブスサイクル酸、特にリンゴ酸およびコハク酸またはその塩の混合物を含む、皮膚科および化粧品に使用するための組成物に関する。本発明による組成物は、細胞外マトリックス沈着の低下によって引き起こされる皮膚の老化に対抗するのに有用である。 人体において、皮膚は加齢の影響を最も受ける器官の一つである。加齢に伴う細胞外マトリックス(ECM)沈着の低下に対抗するために考案された栄養学的アプローチは、皮膚の老化の根底にある変性過程を軽減する有用な手段となり得る。 皮膚の老化は、皮膚の構造と機能の連続的かつ累積的な変化によって特徴づけられ、主にその細胞外マトリックス(ECM)成分の産生低下に起因する(Shin et al.,2019;Sparavigna,2020)。ECM機能の低下は、皮膚の弾力性や復元力の低下、しわの出現を引き起こし、これは皮膚の老化の典型的な特徴である(Black et al.,2008;Sparaviga,2020,Birch,2018)。線維芽細胞は主にタンパク質とグリコサミノグリカンからなるECMを産生するが、その主要構成成分はヒアルロン酸(HA)であり、水分子と結合し保持する能力により、皮膚の保湿に関与する重要な分子である。加齢に伴う真皮のHAの含有量と活性の低下は、合成の低下と組織ヒアルロニダーゼ(HAse)による分解の増加の両方から生じるため、皮膚の乾燥と保湿力の低下につながる(Papakonstantinou et al.,2012;Scarano et al.,2021)。 ECMのタンパク質成分は、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、およびラミニンなどの繊維状タンパク質で構成され、明確に規定されたアミノ酸(AA)組成を特徴とする。 エラスチン(ELN)は皮膚の弾力性を担う主要なタンパク質で、真皮タンパク質全体の約2%を占める(Theocharis et al.,2016)。ELNは、疎水性ドメインと親水性ドメインが交互に形成されてなる可溶性アイソフォームであるトロポエラスチンを介して合成される。疎水性ドメインは、グリシン、バリン、プロリン、およびアラニンなどの非極性AAに富み、3~9個のAAが繰り返し配列している。一方、親水性ドメインは、アラニンおよびリシンに富んでいる。 フィブロネクチン(Fbn)は細胞の結合、移動、接着に重要な役割を果たしている。したがってFbnはそのタンパク質構造において様々な結合パターンを示し、Arg-Gly-Asp、Arg-Gly-Asp-Ser、Leu-Asp-Val、およびArg-Glu-Asp-Valのような定義されたAA配列によって特徴付けられ、Fbn細胞の接着機能を媒介する(Rosso et al.,2004)。 コラーゲン(Col)は哺乳類で最も豊富なタンパク質であり、細胞外マトリックス(ECM)の主成分を占め、真皮では75%に達する。Colは、グリシン-X-Yパターンを繰り返す剛直なAA配列による分子結合に由来する三連らせん構造を持ち、グリシンが三連らせんを安定化し、XとYはしばしばプロリンまたはヒドロキシプロリンである。したがって、ELNやFbnと同様に、Colはグリシン、ヒドロキシプロリン、プロリン、およびアラニンの割合が高い特有のAA組成を示す。コラーゲンファミリーはIからXXVIIIまで28のメンバーで構成されているが、同じタイプのコラーゲン内でも異なるアイソフォームが存在し、代替プロモーターや他のプロテアーゼによる切断の使用により、Colタンパク質ファミリーにはさらなる多様性が生じている(Vuorio and De Crombrugghe,1990;Langton et al,2010;Chu,2011;Dalton and Lemmon,2021)。 ECMの構造成分の低下に加え、活性酸素種(ROS)の過剰産生もまた、皮膚老化の重大な要因である。ハーマンの老化理論によると、このプロセスは主にミトコンドリア機能の低下に起因し、好気呼吸の副産物としてROSの発生が増加する。したがって酸化ストレスは、ミトコンドリアDNA(mtDNA)を損傷し、酸化的リン酸化(OXPHOS)の機能不全を引き起こし、ROSの産生を増加させるUVによる皮膚の早期老化の主な原因である(Ziada et al.,2020)。 現在、皮膚の老化を遅らせるために考案された方法は、過度の日焼けを避けること、および/または抗UVクリームの使用といった予防的アプローチに基づいている(Mohiuddin,2019)。同時に、他の治療戦略では、ポリフェノール、植物抽出物、またはHAなどの天然化合物を補給することで、加齢に伴う皮膚の乾燥を抑制することが行われている。しかし、6種類のアミノ酸(グリシン、L-プロリン、L-ロイシン、L-リジン、L-バリン、およびL-アラニン)の混合物を線維芽細胞に添加すると、ECMの構成成分の発現が増加することが実証されている。さらに、前記6種類のアミノ酸は抗酸化遺伝子の発現を誘導する(Tedesco et al.,2022年)。ECMのメカノトランスダクションと張力特性を維持する能力の根底にある、デ・ノボタンパク質合成とECM構成成分の再構築と再生は、いずれもエネルギーコストが高く、ミトコンドリアATP産生の増加が必要である(Romani et al.,2021)。したがって、ミトコンドリア活性を刺激することで、線維芽細胞におけるECMの沈着を促進し、皮膚の好気呼吸を改善することで、酸化ストレスによる皮膚の老化に対抗できる可能性がある。 グリシン、L-プロリン、L-ロイシン、L-リジン、L-バリンおよびL-アラニンからなる6種のアミノ酸の混合物を、ヒアルロン酸、リンゴ酸、コハク酸またはそれらの薬学的に許容される塩と組み合わせることにより、ECM遺伝子の発現刺激に対して相乗効果を発揮することを見出した。したがって、本発明の目的は、前記アミノ酸をヒアルロン酸、リンゴ酸、およびコハク酸と組み合わせて含有する組成物であり、皮膚の老化に対抗するのに有用である。その目的のために、組成物は、すぐに使用できる滅菌溶液の形態で、または注射のために滅菌水で再溶解される凍結乾燥粉末として、注射により好適に投与することができる。組成物はまた、皮内充填剤として使用するためのゲル形態であり得る。あるいは、本発明による製剤は、例えば軟膏、ゲル、クリームなどの形態で、局所投与または経皮投与に使用することもできる。 アミノ酸の重量比は、コラーゲンやエラスチンに存在する比率に実質的に対応している。グリシンを基準とした相互比は以下の通りである。 - グリシン:1。 - L-プロリン:0.7-0.8%、好ましくは0.75。 - L-アラニン:0.47-0.76、好ましくは0.48-0.51、より好ましくは0.75-0.76。 - L-バリン:0.35-0.56、好ましくは0.35-0.37または0.54-0.56。 - L-ロイシン0.13-0.27、好ましくは0.13-0.15。 - L-リジン塩酸塩:0.10-0.12、好ましくは0.10-0.11。 上記の比率のアミノ酸の混合物は、本発明による組成物中に、5から30重量%、好ましくは5から15重量%の範囲の濃度で存在する。 リンゴ酸およびコハク酸の重量比は、好ましくは約1:1である。リンゴ酸およびコハク酸またはその塩は、好ましくは1から5重量%の濃度で存在する。 ヒアルロン酸またはその塩、特にヒアルロン酸ナトリウムは、好ましくは50,000から2,500,000Daの範囲の平均分子量Mnを有する。ヒアルロン酸またはヒアルロン酸ナトリウムの割合は、組成物全体の1から5重量%の範囲である。 想定される皮膚科的、化粧品的または治療的用途のために、本発明による組成物は、適用部位および治療または予防の対象となる状態に応じて、0.1から10mlの範囲の量で皮下または皮内に投与される。局所投与の場合、製剤は0.1から10gの範囲の量で適用することができる。 本発明を以下の実施例で詳細に説明する。 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 薬理学的実験 実施された最も重要な実験を例として説明する。特に、HAで富化した6アミノ酸混合物(6AAH)に、コハク酸塩(6AAHS)、リンゴ酸塩(6AAHM)またはコハク酸塩/リンゴ酸塩(6AAHSM)を添加したものが、ヒト線維芽細胞におけるECM遺伝子発現に及ぼす影響を、基礎条件下と酸化ストレス(過酸化水素)応答の両方で検討した。 BJヒト線維芽細胞に6AAH、6AAHS、6AAHMおよび6AAHSMを添加し、種々のECMマーカーのmRNAレベルを評価した。6AAHSMは、単独あるいはコハク酸またはリンゴ酸のみを添加した6AAHよりも、すべてのECMマーカーの発現を有意に増加させた。さらに、in vitro酸化ストレスモデルにおいて、6AAHSMは過酸化水素によって誘導されるECM遺伝子発現の低下を抑制した。このデータから、リンゴ酸やコハク酸を豊富に含む6AAHを食事で補給することは、皮膚の老化に対抗する非薬理学的アプローチとして有用であることが示唆される。 材料と方法 細胞培養と処理 BJヒト皮膚線維芽細胞(ATCC(登録商標)CRL-2522(商標))を、10%ウシ胎児血清(FBS)および抗生物質を添加したEMEM培地(Sigma-Aldrich)中、標準条件下で培養した。細胞培養は37℃、湿度95%、およびCO2 5%で行った。細胞は0.1%(W/V)の混合物(組成は表1に示す)、+/-リンゴ酸およびコハク酸(各5mM)で3日間処理した。未処理の細胞はコントロールとして播種した。24時間ごとに、対照フラスコと処理フラスコの両方で、培地を新鮮な培地またはアミノ酸の混合物に交換した。培養培地のみ、又は選択された混合物(図3)で24時間前処理した細胞において、過酸化水素による酸化ストレスを実施した。次いで、H2O2(500μM)を2時間添加し、実験処理の最後に、mRNA抽出のために細胞を回収した。 RNA抽出と定量的RT-PCR mRNAレベル解析のために、RNeasyキット(Qiagen)で単離した1μgの総RNAをcDNA iScript synthesisキット(Bio-Rad Laboratories,イタリア)で逆転写した。iCycler iQ Real-Time PCR検出システム(Bio-Rad Laboratories)を用いて、三連のPCR反応を行った。対応する遺伝子発現は、ハウスキーピング遺伝子としてGAPDHを用いた比較法(2-ΔΔCt)で算出した。プライマー配列はBeacon Designer 2.6 software(Premier Biosoft International,Palo Alto,CA,米国)を用いて設計した。 タンパク質抽出とウェスタンブロット法 全タンパク質はM-PER Mammalian Protein Extraction Reagent(Pierce;ThermoScientific)を用いて抽出した。タンパク質含量は、ビシンコニン酸(BCA)タンパク質アッセイ(Pierce)で測定した。30-40μgのタンパク質を、4-20%濃度勾配のドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドTGXゲル(SDS-PAGE)(BioRad)で分析した。ゲルをPVDFに移し、5%脱脂粉乳でブロックし、抗Fbn1(1:1000、GeneTex、Cat#GTX112794)または抗ビンキュリン(1:1000、Cat#V9131、Sigma-Aldrich)でインキュベートした。 リンゴ酸