JP-3255767-U - 着物
Abstract
【課題】着付け時の着やすさと着付け後の美しさとを両立でき、しかも他者の手を煩わせることなく着衣者自身で無理なく着付けができるようにする、着物を提供する。 【解決手段】左右の前身頃2、3、左右のおくみ部分4、5、左右の後見頃8、9から成る着物本体1において、襟部分6、7を開放させた状態で左前身頃2を右前身頃3上に重ね合わせた状態で縫合してあって、裾部分では開放可能に重ね合わせてある。背中部位の左右の後見頃8、9の合わせ目の中央部位はスライドファスナー10によって開閉可能に形成する。腰部には腰回りを囲繞するループ状に形成されていて、左右で分離された分離縁相互が閉じ合わせられる帯体20と、この帯体20の背部に着脱自在に取り付けられる模擬帯結び体25とを備える。着物本体1は、ワンピース仕立て風にして構成してあり、着物本体1の腰部位には、おはしょり部11を縫合形成する。 【選択図】図2
Inventors
- 吉田 早織
- 兎澤 文佑
- 兎澤 大輔
Assignees
- 株式会社ビーエスプロダクション
Dates
- Publication Date
- 20260508
- Application Date
- 20260306
Claims (7)
- 左右の前身頃、左右のおくみ部分、左右の後見頃から成る着物本体において、襟部分を開放させた状態で左前身頃を右前身頃上に重ね合わせた状態で縫合してあって、裾部分では開放可能に重ね合わせてあると共に、背中部位の左右の後見頃の合わせ目の中央部位はスライドファスナーによって開閉可能に形成し、腰回りを囲繞するループ状に形成されていて、左右で分離された分離縁相互が閉じ合わせられて腰部に装着される帯体と、この帯体の背部に着脱自在に取り付けられる模擬帯結び体とを備えることを特徴とする着物。
- 左右の前身頃、左右のおくみ部分、左右の後見頃から成る着物本体において、襟部分を開放させた状態で左前身頃を右前身頃上に重ね合わせた状態で縫合してあって、裾部分では開放可能に重ね合わせてあると共に、背中部位の左右の後見頃の合わせ目の中央部位、及び後見頃と一体縫合した左右の本襟部分の背部の中央部位はスライドファスナーによって開閉可能に形成し、腰回りを囲繞するループ状に形成されていて、左右で分離された分離縁相互が閉じ合わせられて腰部に装着される帯体と、この帯体の背部に着脱自在に取り付けられる模擬帯結び体とを備えることを特徴とする着物。
- 着物本体は、ワンピース仕立て風にしてある請求項1または2に記載の着物。
- 着物本体の腰部位には、おはしょり部が縫合形成されている請求項1または2に記載の着物。
- 着物本体において、前身頃、後見頃の袖基部における合わせ目で刳り抜かれた袖刳りが形成されていて、この袖刳り部位には、腕部を覆う袖片が連結されており、この袖片自体は袖山部分の基部が着物本体の袖刳りの上縁に縫合されることで着物本体と一体化されている請求項1または2に記載の着物。
- 袖片は、上部である袖山から、所定の上下長さで前後に垂れ下がり状になっていて、着物本体側の身八つ口及び袖口は上縁から下縁に至るまで開放されていると共に、袖口には襞状の袖飾り片が取り付けられている請求項5に記載の着物。
- 帯体は、開閉自在となるように左右に分離されていて、この分離された分離縁相互を閉じ合わせる閉じ手段と、帯体自体を弾性的に伸縮させる伸縮部とを備えている請求項1または2に記載の着物。
Description
この考案は、着付け時の着やすさと着付け後の美しさとを両立でき、しかも他者の手を煩わせることなく着衣者自身で無理なく着付けができる着物に関する。 従来から、着物を着るには肌着、長襦袢を着て下前を合わせ、コーリンベルトで一旦締めた後、後ろから着物を回し袖を通し、裾線、前幅、下前を決め、腰ひもを付け,おはしょりを作り、襟を整え、コーリンベルトを付けた後、おはしょりを整え伊達締めをし、そして帯を結ぶことで着付けられる。 ただ、普段から着物を着付けない場合には、その手間は面倒であるばかりでなく、着付けても、動き回ることで着崩れが生じ、着崩れが生じるとその都度手直ししなければ見苦しく、本人のみならず、周囲からも奇異な目で見られることがある。 こうしたことから、着付けの簡便さと美しさとを考慮した、例えば特許文献1に示される二部式着物が提案されている。この二部式着物は、上衣と下衣とから成り、上衣は、その前身頃の上衣右前部、上衣左前部が重なった状態で予め縫合されていて、後見頃において上衣右後部と上衣左後部が上衣用面ファスナーを介して開閉自在に形成されて成っている。そして、下衣は、腰側部、裾側部を有し、腰側部の前身頃の腰側右前部、腰側左前部が重なった状態で予め縫合されていて、後見頃は腰側右後部、腰側左後部によって後見頃に開口部が形成され、裾側部における前身頃の裾前左前部、裾前右前部は縫合されずに重ねられ、後見頃の裾側右後部、裾側左後部は予め閉じられて縫合されている構成としている。 こうすることで、上衣は両腕を通し、面ファスナーで後側を閉じることで、また下衣はズボンのように足を通して履くことでそれぞれ着用できることで、着付けの簡便さと美しさとが両立するとする。 特開2025-15891号公報 この考案を実施するための一形態の概要を示す斜視図である。同じく分解斜視図である。同じく一部の拡大図を含む着物本体の背面図である。同じく着物本体の分解斜視図である。同じく帯体の一例における分解斜視図である。同じく帯体の他例における斜視図である。同じく他の実施の形態を示し、その(A)は要部の斜視図、(B)はその要部の背面図である。 以下、図面を参照してこの考案を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は着物本体であり、この着物本体1は、着付け後の着物態様となる形態で構成されており、上衣、下衣に分割されることなく襟部分から裾部分に至るまでの全体が一体に形成されている。 着物本体1の前面は、前面を形成している左右の前身頃2,3を備えており、この左右の前身頃2,3において、この前身頃2,3の前面縁に縫い付けた左右のおくみ部分4,5と共に本襟部分6,7は左前にして左前身頃2を右前身頃3上に重ね合わせられて縫合されていると共に、後見頃8,9の上にも重ね合わせられて一体に縫合されている。 また、着物本体1の背面は、背面を形成している左右の後見頃8,9を備えており、この左右の後見頃8,9は前記左右の前身頃2,3とは縁部の合わせ目で一体に縫着されて、襟部分から裾部分に至る全体では筒状を呈している。そして、本襟部分6,7は、その背部の中央部位で、左右の後見頃8,9の合わせ目に対応して左右に分離されているようにすることもできる(図3参照)。 そして、図2、図3に示すように、この左右の後見頃8,9の背中部位における中央の合わせ目部、及び本襟部分6,7の背部中央の分離部は、これらに連続して設けられたスライドファスナー10によって開閉自在に閉じ合わせられていて、裾部位の合わせ目部では縫合されている。 このような着物本体1では、重ね合わせられている本襟部分6,7は、縫合されていることで重ね合わせられた状態で一体的に形成されており、裾部分となる左右のおくみ部分4,5では重ね合わせられていても縫合されてはおらず、着付け時では裾部分は開閉可能になっている。すなわち、着物本体1は、着付け時の着物態様の外観を呈したままで、背中ではスライドファスナー10によって開閉可能になって、本襟部分6,7を構成した場合でも、本襟部分6,7を含めた着物本体1の全体が筒状に構成されていることで、いわば洋装のワンピース風仕立てとなっている。 そのため、着物本体1は、着衣者の体型に対応可能なように、例えば大・中・小、細身・普通・太身などに対応した複数のパターンにあらかじめ構成しておくことも可能であり、形成生地自体も絹に限らず、着物として使用される各種の生地とすることができる。 なお、図1乃至図4にあっては、本襟部分6,7を形成してあるも、図7に示すようにこの本襟部分6,7を形成せずに、簡素化した着物形態とすることも可能である。同様に、例えば襦袢を着用した際に外観される襦袢の襟を模した襟飾り片16を予め本襟部分6,7の内側に縫着しておいてもよく、あるいは着衣時に本襟部分6,7の内側に挟み込むようにして使用することも可能である(図1参照)。 また、この着物本体1の腰部位には、着物本体1の腰部位自身を折返し縫合することで、あるいは周囲で囲繞するように着物本体1と同一模様、同柄で 襞状にして縫着された、おはしょり部11が設けられている。このおはしょり部11は着物本体1と共に、着物本体1に形成される各種模様・柄と一体性を保持している。また、このおはしょり部11は、着物本体1とは別部材として縫着するとき、表裏で重ね合わせられた袋状にすることで、着付け時にいわばたくし上げることで作られる実際のおはしょりを模したものとなるようにしておくことも可能である。 前記スライドファスナー10は、その開放時では、着物本体1を裾部分から頭部に被せるように、あるいは襟部分から足部を挿入してたくし上げるように着装するに十分な開口大きさとなるように、後見頃8,9相互の合わせ目である背中部中央に上下方向に沿って設けられている。 着物本体1の上部左右には、袖刳り12が形成されており、この袖刳り12は、前身頃2,3、後見頃8,9の袖基部における合わせ目で円形状に刳り抜かれていて、着衣者の腕部がそのまま着物本体1の内方から外出させるに足りる大きさに形成されている。そして、袖刳り12部位には、腕部を覆う二つ折り状の袖片13,14が連結されており、この袖片13,14自体は袖山部分の基部が着物本体1の袖刳り12の上縁に縫合されることで着物本体1と一体化されている。 この袖片13,14は、上部である袖山から、所定の上下長さで前後に垂れ下がり状になっていて、着物本体1側の身八つ口及び袖口は上縁から下縁に至るまで開放されている。袖片13,14自体は、振袖としての上下長さを適宜に設定してあり、いわゆる大振袖、中振袖、小振袖その他にすることで、着衣者の年齢などに対応して適宜長さに設定されている。 この袖片13,14は、図示のように上縁において二つ折りされて垂れ下がり状で、下端が開放されていることによって、着衣者の腕の動作によって大きく揺れるようにもなり、その動作を一層華やかにものとさせることができる。もとより、袖片13,14の下端縁は閉塞されることで袖片13,14が筒状に形成されることもあり、いずれであっても差し支えはない。 また、この袖片13,14の袖口(下端縁が開放されているときには、この下端縁も含む)には襞状の袖飾り片15が取り付けられていて、この袖飾り片15は例えば幅広な薄地によって形成されており、着物本体1における模様とは異なる白無地とすることで、着物本体1に対するアクセントとさせることができる。もとより、この袖飾り片15は、白生地に限らず各種の色彩の薄地とすることは可能であり、また無模様に形成する場合に限らず、各種の模様が表現されていても差し支えない。 着物本体1の、例えばおはしょり部11部位には、着物本体1における腰回り部位を囲繞するループ状の帯体20が着脱自在に装着される。この帯体20は、着衣者の例えば腰回りの長さと、所定幅員とを備えて形成されていて、例えば前面部位で閉じ合わせる閉じ手段21と、帯体20自体を弾性的に伸縮させる例えはゴム製の伸縮部23とを備えて成る。 帯体20自体は、一般的に使用される帯素材によって形成されていて、例えば前面で開閉自在となるように左右に分離されており、この分離された分離縁相互を前記閉じ手段21によって閉じ合わせられるようにしてある。閉じ手段21は、例えば左右の重ね合わせた分離縁相互を雌雄嵌合のフックによって、あるいは面ファスナーその他によって接合されるようにする。あるいは図示のように、左右の分離縁に跨って配置され、中央部位で接合あるいは分離される帯装飾体22によって構成することもできる。この帯装飾体22は、例えば接合部位で、一方はフック、他方はこのフックを係合させるリングを備えたものとしてあり、この帯装飾体22としては各種にデザインされた金属その他の素材によって形成されることで、閉じ合わせられた接合時では帯体20の前面を装飾させることができるようにしている。 伸縮部23は、例えば帯体20の背部の中央部位に内装されており、図例のように所定幅員の帯状のゴムベルトを上下に対状にして配装してあるも、これに限定されない。この伸縮部23によって、着衣者の腹回り長さに対応調整できると共に、着座時・立位時などの身体動作、空腹時・満腹時による腹回り長さの変位に追随し、着衣者に負担をかけず、快適性を維持できるようにしている。 また、この帯体20の背部には、模擬帯結び体25が着脱自在に取り付けられている。この模擬帯結び体25は、例えば立て文庫結び、矢結び、花結び、故蝶結び、ふくら雀結び、太鼓結び、角だし結びその他の帯結びの形状にあらかじめ結び合わせられて構成されている帯結び本体26と、帯体20に係止させるよう例えば逆U字形に形成されている係止体(フック)27とを備えて成る。なお、模擬帯結び体25は、通常は帯体20と同一模様、同一柄で形成されている。係止体27は模擬帯結び体25の幅員に比し大きくはない幅員としてあって、帯体20の背部に係止体27によって係止支持されたときには、外観されずに隠蔽されているようにしておくことが望ましい。 模擬帯結び体25は、上記のように種々な帯結び形状として予め形成されているのであり、帯体20に係止装着して組み合わせたときには、着衣者の尻部分を隠蔽できるような上下高さを備えているものとしておくことが望ましい。こうすることで、前記おはしょり部11が着物本体1と一体的に縫合形成されていることと相俟ち、着衣者の着座、立ち上がりなどの身体動作によっても背部の体裁を着衣後の状態と同じように維持でき、着衣の乱れを少なくし、着物としての優雅さを長く保つことができる。 なお、模擬帯結び体25に挿通させた帯締め紐24によって帯体20の周囲を囲繞固定することで、帯結び体25と帯体20との一体性を図ることができ、着用時の模擬帯結び体25の装着安定性を一層向上させることができる。 次に以上に説明した実施の形態の使用の一例を説明すると、この考案に係る着物は、洋装時のワンピースを着用するように、着物本体1の襟部分に足から入れたり、頭部から被るようにしたりして着物本体1を着用すればよく、着物本体1の袖刳り12から腕を出して袖片12,13に通し、背部のスライドファスナー10を操作して閉じ合わせる。次いで、帯体20を腰部位のおはしょり部11に囲繞させて閉じ手段21によって閉じ合わせ、帯体20の背部に帯装飾体22を取り付けることで、着付けるのである。