JP-3255805-U - 釣竿
Abstract
【課題】成形や加工による不良率の低減及び作業性の向上が図れる釣竿を提供する。 【解決手段】繊維強化プリプレグシートを巻回することで形成された大径竿杆20及び小径竿杆10を継合する継合部30を備えた釣竿であって、小径竿杆10の継合部30は、表面に露出する加工層11と、継合部30に巻回される前記加工層11よりも軸長方向に長く巻回される本体層12と、強化繊維が軸長方向に対して斜向方向に引き揃えられた調整層13とを備える。調整層13は、本体層12の最外層より内層側に配設されていることを特徴とする。 【選択図】 図1
Inventors
- 中村 拓貴
Assignees
- グローブライド株式会社
Dates
- Publication Date
- 20260513
- Application Date
- 20260310
Claims (4)
- 繊維強化プリプレグシートを巻回することで形成された大径竿杆及び小径竿杆を継合する継合部を備えた釣竿であって、 前記小径竿杆の継合部は、表面に露出する加工層と、前記継合部に巻回される前記加工層よりも軸長方向に長く巻回される本体層と、強化繊維が軸長方向に対して斜向方向に引き揃えられた調整層とを備え、 前記調整層は、前記本体層の最外層より内層側に配設されている、釣竿。
- 前記本体層は、前記調整層よりも積層数が多い、請求項1に記載の釣竿。
- 前記調整層の強化繊維は、繊維方向が軸長方向に対して斜向し、その斜向方向が異なる2種類のシートを貼り合わせて構成される、請求項1に記載の釣竿。
- 前記調整層の少なくとも一部は、最内層を形成している、請求項1から3のいずれか1項に記載の釣竿。
Description
本考案は、隣接する竿杆の端部に設けられ、竿杆同士を継合する継合部を備えた釣竿に関する。 従来、複数の竿杆を備えた釣竿には、小径竿杆と大径竿杆の端部に継合部(継合構造)が設けられている。例えば、特許文献1には、継合部に強化繊維を軸長方向に対して傾斜した方向(例えば、±45°)に引き揃えた斜向繊維層を設ける構成が開示されており、これにより、継合部の強度確保や塑性曲がりを抑えるようにしている。 また、このような斜向繊維層は、補強層(調整層とも称する)としての役割を果たすと共に、最外層に巻装することで、仕上げ時にセンタレス加工される加工層としての役割を果たしている。 特開2000-236782号 本考案の第1の実施形態の加工後を示し、小径竿杆と大径竿杆の継合部を拡大して示す軸方向に沿った断面図。小径竿杆の繊維強化プリプレグシートの芯金に対する巻き付け状態の加工前を示す図。本考案の第2の実施形態を示し、小径竿杆と大径竿杆の継合部を拡大して示す軸方向に沿った断面図。 以下、添付図面を参照して、本考案に係る釣竿の実施形態、及び、小径竿杆と大径竿杆の継合部について具体的に説明する。 図1は、第1の実施形態を示す図であり、小径竿杆と大径竿杆の継合部を、軸方向に沿って示した断面図である。本実施形態は、釣竿の継合部として並継方式を採用しており、図中、左側の竿杆を小径竿杆(穂先側竿杆)、右側の竿杆を大径竿杆(手元側竿杆)として示してある。また、上記した構成において、大径竿杆と小径竿杆は、以下に説明する継合部によって軸方向に連結されるものであれば良く、釣竿としての種別、竿杆の継合本数、リールシートや釣糸ガイド等が設けられるか否かについては限定されることはない。 本実施形態の釣竿1は、小径竿杆10と大径竿杆20を継合する継合部30を備えており、小径竿杆10の手元側と大径竿杆20の穂先側が軸方向に着脱可能に継合される。この場合、小径竿杆10及び大径竿杆20は、隣接する竿杆同士の関係を示していることから、大径竿杆20は、更に手元側の竿杆と継合されると、小径竿杆として定義される。 前記小径竿杆10及び大径竿杆20は、公知のように、繊維強化プリプレグシートを芯金Mに巻回し、加熱処理することで繊維強化プリプレグシートの合成樹脂を硬化し、その後、脱芯することで管状に成形されている。なお、この場合、成形される竿杆は、一部又は全部に中実部を備えていても良い。 前記小径竿杆10は、継合部30の部分が大径竿杆20よりも小径になっており、小径竿杆10の手元側を、大径竿杆20の穂先側の開口に圧入嵌合することで、両竿杆は、継合部30の領域(継合領域Rとして示す)で軸方向に継合される。このため、小径竿杆10の手元側の外周面と、大径竿杆20の内周面は、軸方向に継合、固定できるように、異なるテーパ率が形成されている。また、小径竿杆10及び大径竿杆20を構成する繊維強化プリプレグシートは、複数枚で構成することができ、各強化繊維プリプレグシートは、強化繊維の配向方向、肉厚、巻回数、強化繊維の種類など、適宜変形することが可能である。 前記継合部30は、繊維強化樹脂製のプリプレグシートを巻回することで形成されている。前記継合部30は、前記小径竿杆10の手元側の継合領域Rを含んで巻回される複数枚の繊維強化樹脂製のプリプレグシート10Aと、前記大径竿杆20の穂先側の継合領域Rを含んで巻回される複数枚の繊維強化樹脂製のプリプレグシート20Aとを備えており、これらは、上記したテーパ構造等によって、両竿杆の端部同士が嵌合できるように構成されている。 本実施形態では、小径竿杆及び大径竿杆の内、センタレス加工が施される小径竿杆10の手元側の外周面の継合領域Rを含んで巻回される複数枚のプリプレグシート10Aに特徴がある。以下、複数枚のプリプレグシート10Aの具体的な構成について説明する。 前記継合部30は、前記小径竿杆10を上記したように成形する際、小径竿杆10と共に一体成形成することが可能である。例えば、芯金M(図2参照)に対して繊維強化プリプレグシートを巻回して小径竿杆10を成形するにあたり、手元側に継合部用のプリプレグシートを、芯金の軸長方に対して直交する方向に突出させて巻回することで、一体成形することが可能である。 前記小径竿杆10の継合部30は、表面に露出する加工層11と、継合部30に巻回される前記加工層11よりも軸長方向に長く巻回される本体層12と、強化繊維が軸長方向に対して斜向方向に引き揃えられた調整層13とを備えている。 前記の各層11,12,13は、強化繊維、例えば、カーボンやガラスなどの強化繊維を含む繊維強化樹脂のプリプレグシートで構成されている。前記加工層11については、最終的にセンタレス加工が施されることから、表面に微細な凹凸が生じないように、強化繊維が引き揃えられたもの、例えば、強化繊維が軸長方向(0°)と周方向(90°)のプリプレグシートを貼り合わせて1層としたもの、或いは、強化繊維が軸長方向(0°)、或いは、周方向(90°)に配向されたものを用いることが好ましい。 前記本体層12は、図2に示されるように、前記加工層11よりも径方向内側に巻回されており、前記加工層11の軸長方向長さLよりも軸長方向に長い繊維強化樹脂プリプレグシートで構成され、1.5プライ以上巻回されている(図1では、2プライとして示しているが、図2に示すように略4プライにする等、巻回数は限定されない)。なお、前記本体層12は、小径竿杆10を形成するに際して、その全長に亘って巻回されたものであっても良く、異なる2種類(繊維の種類、方向、目付量のいずれか)のプリプレグシートを貼り合わせて1枚としたプリプレグシートで構成しても良い。或いは、調整層13の巻き終わりを覆う(調整層よりもプライ数が多い)ような構成であっても良い。 前記本体層12は、それぞれ独立した複数枚のプリプレグシートで構成しても良い。この場合、1つ目の本体層と2つ目の本体層の間に調整層を設けても良く、このとき、調整層は、後述する図3に示すように、2つ目の本体層に完全に覆われるようにしても良い。 前記調整層13は、前記本体層12の最外層より内層側(表面に露出しない状態)に配設されていれば良い。この調整層13は、前記継合部30に、大きな曲げ応力が作用した際、塑性変形を抑制する機能を有する。例えば、強化繊維が異なる方向に斜向した2種類のプリプレグシートを貼り合わせることで構成することが可能である。この場合、そのような調整層13は、斜向する強化繊維が軸に対して対称的に配向する(例えば、軸方向に対して±30°、或いは、±45°)等、斜向繊維層(バイアス層)であることが好ましい。なお、貼り合わせた2枚の強化繊維の傾斜方向の配向角度については、対称的ではなく、多少の誤差(例えば、±5°以内)があっても良い。 このように、調整層13を本体層12の最外層よりも内層側に配設することで、調整層13は本体層13で押さえ付けられ、調整層13の強化繊維が開口することなく、安定した巻回状態が得られる。また、前記本体層12は、図2に示すように、調整層13よりも積層数を多くすることが好ましい。このような本体層12によれば、全長に亘って継合部30での強度確保をすることが可能となる。さらに、調整層13は、本体層12の内層側にあり、露出することはないことから、本体層12よりも巻回数を少なくすることが好ましい。例えば、1.5プライ以上巻回される本体層12に対し、1~1.4プライ程度巻回されていれば良い。 なお、前記調整層13の全周、或いは、少なくとも一部(周方向の一部;図2参照)は、最内層を形成していても良い。これにより、成形時に芯金に対して押さえ付けられ、加工時に不良が発生し難くなる。また、前記加工層11は、センタレス加工等、表面加工を施すと削られることから、加工処理後に0~2プライ程度、残るように巻回されていることが好ましい。また、図2では、任意の巻回数(略9プライとしているが限定されることはない)とした後、図1に示すように略1プライとなるように表面加工を施している。 上記したように、表面を削った後は、外観を向上するために塗装が施される。この塗装は、吹き付け、シゴキ、印刷などで行なわれ、上記したように、最外層の表面は、微細な凹凸が抑制されるので、気泡孔の発生が極力防止され、美観が低下したり、修正作業をする手間がなくなる。 図3は、本考案の第2の実施形態を示し、小径竿杆と大径竿杆の継合部を拡大して示す軸方向に沿った断面図である。 この実施形態の小径竿杆10の継合部に配設される調整層13は、2枚以上のプリプレグシートを巻回して複数の本体層12を構成する際、その間に挟持するように巻回して構成されている。 このように、調整層13は、少なくともその一部が本体層12の径方向内側に配設されれば、巻回態様については限定されることはない。